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金曜プレステージ『地球デイプロジェクト グレートジャーニー スペシャル 日本人の来た道 ヒマラヤ~日本15000キロ』
http://wwwz.fujitv.co.jp/fujitv/news/pub_2008/08-061.html 近くて遠い国・北朝鮮とかいう企画で,北朝鮮を走破するらしいんで嫌な予感がしてたけど,案の定「日本では連行された120万人の朝鮮人が過酷な労働を強いられた」と,流し見だったので言葉は正確じゃないですが,こういう趣旨のナレーションが。 いやあ120万人なんて,いまどきどこの反日団体だって言わないでしょう。 まぁ北朝鮮は800万人って言ってるけどね。あの『パッチギ』だって,70万人が連れてこられた!国が空っぽになるくらい連れてこられた!(終戦時の朝鮮の人口は2500万人ほど),程度なものなのにw いったいどこから引っ張ってきた数字なのかと。 こういう番組で,さりげなくこんな嘘を言うのは,本当にタチが悪いよなぁ。 もっとも,これは単に頭が悪いだけで,『パッチギ』みたいにわかってて嘘をついてるような悪意は感じないんだけどね。 テレビで流れると信じちゃう人がいるから困ったもんです。 120万人って数字がなんなのかは一応以下に簡単にまとめたけど,いまさらな内容なのでどうでもいいです。 簡単に朝鮮人の戦時動員と終戦までの数年間の渡航についてまとめてみる。 朝鮮での動員は1939年から44年まで,順に募集・斡旋・徴用の3段階によって行われた。内地(日本国内)ではすぐに徴用が行われたので,朝鮮ではかなりゆるやかな動員が行われていたということ。 実質,強制連行的な意味合いを持つのは,最後に行われた徴用だけ。官斡旋を強制に等しいと主張する人もいるが,本人の意思で職場を変わることができたという証言もある斡旋を,強制連行と言うのはどうかと思う。 徴用にしても,差別的に朝鮮人だけに適用されていたのならともかく,法律で決められて等しく日本国民の義務とされた徴用を犯罪のように言われてもね。 1939年から1941年に内地に渡った朝鮮人は107万人,そのうち募集の応募者による動員数は14万7千人。残りは自由渡航で,その多くは出稼ぎのため,あくまで自分の意思で内地にやってきた人たち。 1942年から1945年5月までに内地に渡った朝鮮人は130万人7千人,そのうち斡旋・徴用による動員数が約52万人(徴用は44年9月から数ヶ月)。残りはもちろん自由渡航。120万人に値するのは,この時期に日本に来た朝鮮人の数ですかね。 ちなみに『パッチギ』の言う70万人はこの募集・斡旋・徴用の総数のこと。強制連行に値しないのは前述の通り。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.12.12 13:04:52
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