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教科書偏向記述は変わるか 近現代以外にも問題記述
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081015-00000509-san-soci 新学習指導要領実施を控え、教科書検定の目安となる検定基準改定が進められるなか、約230人の国会議員が、公共の精神や愛国心を重視した新教育基本法に基づいた教科書検定を行うよう署名を行った。教科書では、近現代史の自虐的な記述以外にも、公民などで偏った記述が指摘されている。教科書は変わるか-。 (小田博士) 「署名は9月25日現在、自民党197議員、民主党19議員ら計228議員だ」ということがこの記事のすべてですね。民主党議員の多くはいまの教科書に疑問を感じていないと。 この記事ではいわゆる「近現代史の自虐的な記述」は書かれていないので,少し古いですが読売新聞が2005年に掲載した教科書特集「基礎からわかる日本の歴史教科書」という記事を見てみましょう。 学校で教える中国・韓国との関係 http://web.archive.org/web/20050603004428/http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20050531ur02.htm (リンク先はInternet Archive) 基礎からわかる日本の歴史教科書 http://web.archive.org/web/20050603005753/http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20050531ur03.htm (リンク先はInternet Archive) ネットに上げられた記事では省略されていましたが,読売本紙には各教科書の歴史的事項の比較が掲載されていたので,そのなかからいくつか面白いところを引用してみます(青字が引用部分)。 「1910年、韓国は日本に併合されました。~中略~ 学校では朝鮮史を教えることを禁じ、日本史や日本語を教えて、日本人に同化させる教育を行いました」<東京書籍> 日本は朝鮮に5200校以上の学校を作り,そこで日本語を教えたことは事実です。しかし同時に朝鮮語の授業を行い,識字率の低かった朝鮮にハングルを普及させたという事実もあります。また,日本が併合する前の朝鮮でどのような教育が行われていたのかとの比較もなしに,日本の加害だけを強調するのは疑問を感じます。 「日本本国や樺太などへ労働力として強制的に連行された人びとは、植民地であった朝鮮から72万人(1939~45年)、占領下にあった中国から約4万人(1943~45年)にのぼるといわれています」<清水書院> 日本書籍新社も同様の記述をしていますが,70万人というのはそのほとんどが募集と斡旋による朝鮮人自らの応募によるもので強制的な連行にはあたりません。それらと1944年9月から朝鮮で数か月間行われた徴用(これは強制性がある)で渡航した数千人を混同するべきではないと思います。また同時期に150万人以上の朝鮮人が出稼ぎのために自由渡航していることも,おそらくは意図的に無視していますね。 「(3・1独立運動について)日本は、軍隊や警察の力で運動を弾圧し、約8000人の死者と1万6000人の負傷者を出した」<日本文教出版> 朝鮮総督府発表の死者数は553人です。約8000人という数字は,当時亡命していた朴殷植の記した「朝鮮独立運動の血史」に出てくる7509人という数字が元になっています。7509人を約8000人と大雑把に表していいのかという問題は置いておくにしても,当時の公式な政府発表と,亡命先でまともな調査もせずにプロパガンダとして書かれた本――どちらもあまり信用できないと考える方もいるかもしれませんが,日本の教科書にどちらを載せるべきかという観点から見れば答えは明白でしょう。 「年末には日本軍は首都南京を占領したが、そのさい、20万人ともいわれる捕虜や民間人を殺害し、暴行や略奪もあとをたたなかったため、厳しい国際的非難をあびた。(欄外で)殺害された中国人の数については、さまざまな説がある」<日本書籍新社> 欄外でフォローされているとは言え,20万人という中国の主張を本文で採用するのは問題があると思います。 このように日本の教科書では,いまだに自虐史観がのさばっていることがわかりますね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.12.13 01:18:36
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