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カテゴリ:オリンピック
ナショナルトレーニングセンター 今年の8月からは,は北京五輪が2週間の日程で開催されます。 各競技の選考会も昨年のうちに決まったのも,今年の6月,7月(陸上競技ですが)までずれ 込んで,調整などと言っていられないような競技,種目もあります。 それでは,どの競技の選考会が厳しいのか,入賞やメダルなどの見込みがあるのか,選考基準 にどれほどの差があるのかを探ってみました。 1.最も厳しい関門があるのは,女子のレスリングのようです。 世界選手権での種目数(7~8種目)より少ない種目(たぶん4種目)を争うのですから,最 も運が良い選手でなければ,体調の維持ができません。一部はアジア選手権で上位のクラスも ありますが。 今のところ,48kg級,55kg級,65kg級の3種目がメダル以上~金メダル有望だと 言われています。 2.次に,厳しいのは,男女の柔道競技となるのでしょうか。 男女とも,田村亮子選手を除いて,世界選手権では散々な結果に終わっています。 アジア選手権での権利取りにまで行かなくては,という有様は想像していませんでした。 最も金メダル(3連覇)に近いのが,大ベテランのママさん選手,田村選手にばかり頼ってい ない,若手の意気込みを感じさせてもらいたいものです。 アテネ大会の勢い(男女とも好成績で,金が当たり前だった)はどうしたのでしょう。 ソウル大会のように(女子はまだ公開競技)男子の斎藤選手の最終日の金1個の時も,皆揃っ て討ち死にのようでした。 3.これまた,レベルが高く,高水準の記録が求められる,競泳が相当すると思います。 もともと,前年度のベスト16位までしか,選考の対象にならない。 しかも,日本選手権で2位までに入らないといけない。五輪に派遣されれば,予選通過はもち ろん,準決勝でも最低でも上位を狙い,決勝でもメダルを獲得する選手,種目を多く出すのが 方針だとか言います。 現に,世界選手権でも,男子では平泳ぎの北島康介選手を初め,背泳ぎなどでも新鋭が出てき ています。女子でも,背泳ぎの中村礼子選手,伊藤華英選手,平泳ぎ,バタフライでもベテラ ンの中西選手,また新進の選手がいます。自由形でも,400m,800mでの活躍が見込ま れています。 競泳は,スイミングクラブ(各地域,高校,大学,企業など)での指導,育成がしっかりして いて,同世代でも,同一種目でも世界に通じる優秀な選手を多く輩出する源となっています。 4.色々な種目がありますが,最後に陸上競技の場合を示して見ます。 1)マラソン 以前は,選考会や基準で大いにもめましたが,最近は男子では,世界陸上での最上位(1~6 位)入賞者は内定,福岡国際,東京,びわ湖毎日で日本人最上位者(2.08’台がおおよそ の目安)の内から2名の合計3名が選考されるようです。 今年度も,世界陸上5位の尾形選手,福岡国際で2.07’台の3位になった佐藤敦之選手 が内定のようです.残るは1名で東京,びわ湖国際から出ることでしょう。 でも,男子は入賞狙いで,はまったときにはメダルという確率の低いレースを強いられそうで す。 女子マラソンでは,男子と同様な選考で,大阪世界陸上で土佐礼子選手が3位で内定,東京国 際で野口みずき選手が2.21”台の高記録で内定気味。残る1名が,大阪国際女子が2.2 5’台のため,名古屋国際女子でのハードルは低くなりました。それでも,背水の陣の高橋尚 子選手を初め,群雄割拠で接戦が見込まれています。 ハンマー投げで2連覇を狙う 室伏広治選手 2)男子の場合,大阪世界陸上で決定の選手は,ハンマー投げで6位となり,出場決定となっ た室伏広治選手のアテネからの連覇がかかっています。博士~投擲でも達人,名人の称号を名 乗れるでしょうか。 男女ともA,B標準とも高い種目もあれば,そうでない種目もあります。 しかし,標準記録の突破の解釈が変わり,A,BともにまぜこぜでもOKとなり,参加者が多 くなってきました。 ここでは,競泳と同じ様に,前年度世界ランクの上位(20位以上が望まれましょうが)で予 選はもちろん,準決勝~決勝進出種目がどんどんと増えていき,活発な意気込みの感じる陸上 競技界にしてもらいたいものです。 ある意味では,最終選考会(残念ながら,梅雨時の6月下旬となってしまいました)で,まだ 五輪の椅子が決まっていないときはチャンスです。標準記録の突破者は,順位ばかりでなく, 記録も狙って,海外遠征の切符ももらえるようになるとなお良いのですが。 世界ランク上位の,男子200m,400mH,ハンマー投げ,4×100mリレー,4×4 00mリレー,女子のマラソンでの活躍はもちろん,他の種目も暑さの北京ですので,暑さに 強い選手の台頭も考えられます。 いずれにせよ,今度の北京五輪は,暑さと大気汚染(煤煙,砂塵,NOx,浮遊塵など)など の気象と環境に対する適応力等が求められます。 選手の競技に対する意気込みとは反する動きでしょうが,どうか事故のないように競技に参加 する選手の健康とパフォーマンスに大いに期待したいと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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