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カテゴリ:初音ミク龍騎
初音ライダー龍騎 第12話 「Can't escape」 MEIKOが「ボカロ荘」に帰ってきたとき、リビングではTVでお笑い芸人コンビ「地獄兄弟」を見ているレンの姿があった。 MEIKO「ただいま。」 レン「・・・お帰り。」 レンは素っ気ない口調でMEIKOに答える。レンは弱音ハク=ガイと戦ったその日、頭を強く打ち続けた結果、意識が遠のいてそのまま気絶してしまい、ミクによって「ボカロ荘」に連れられて帰っていた。当然、頭には消毒用のガーゼと包帯が巻かれている。 ミクはレンの怪我の理由を話していない。仮面ライダーのことは話しようが無く、黙っておくしかない。だが、レンの額の怪我はライダーとして戦ってできたものではなく、現実世界で自分で壁に頭をぶつけて作ったものだ。 KAITO「リンはどうだった?」 KAITOが風呂から出てきて、MEIKOに聞く。 MEIKO「寝てたわ。生命維持装置を付けてね。」 KAITO「・・・そうか。」 ミク・レン「・・・」 MEIKOはリンの容態が進展していない事をKAITO、ミク、レンに告げる。3人は肩を落とすが、悪化していないだけマシとも考えられる。現状で症状が分からないため、リンは生命維持装置があっても死んでしまうかもしれないのだ。 レン「部屋に戻るわ、オレ。」 MEIKO「あ、今度レンもリンの見舞いに行ってみる?」 MEIKOは塞ぎ込んでいるレンを気遣い、リンの見舞いに行くことを勧める。 レン「・・・気が向いたらな。」 レンはやはり素っ気なく答え、自室に行った。 MEIKO「ひねくれてるなぁ。・・・んじゃ、気分転換に飲もうか。」 MEIKOはレンの事は一時置いておき、冷蔵庫から「ONE CUP」を取り出す。 KAITO「・・・また飲むのか・・・」 MEIKO「何よ?」 KAITO「・・・すいません。」 KAITOはMEIKOの飲酒を止めようとするが、MEIKOに睨まれ、やはり止められずに終わった。 その夜、レンは自室でベッドに入ったが、なかなか寝付くことができなかった。 レン「リン・・・」 MEIKOには素っ気なく言ったが、レンは内心、誰よりもリンの事を心配している。双子の姉弟というだけに、レンにとってリンは自分の半身である。その半身と他人、どちらが大事かはすぐに答えが出る。だが、リンを助けるために恨みもないし、死刑になる程の悪人でもない他人を殺せるのか、レンの心境はそこで苦悩していた。 レン「オレは・・・」 レンはリンを見捨てられない。見捨てられるわけがない。その一心が、レンにある決意を促した。そして、レンはある行動に出るべく、腹をくくった。 翌日、「ボカロ荘」からはレンの姿が消えていた。 KAITO「またか。レンのヤツ・・・」 MEIKO「多分リンの事でしょ。あの子、よっぽど思い詰めてたのね・・・」 ミク「うん・・・数日も帰ってこないくらいだもん。」 今回はミク、MEIKO、KAITO全員が「ボカロ荘」を出て捜索に行くことにした。3人は当然レンが思い詰めていることは知っている。落ち着いてから話を聞こうと思っていたが、そうなる前に再び居なくなるとは思わなかった。 KAITO「クりプトンにも捜索頼むか?」 MEIKO「いや、数日は私達で探しましょう。それで見つからなかったら、クりプトンにも連絡する。」 KAITOは自分達一家が所属するボーカロイド事務所「クりプトン」にも捜索の協力を提案したが、MEIKOはそれは一時待って、当面は自分たちだけで探そうという。 ミクは今度は港付近の方を当たってみた。かつてリン=ファムがシザースに襲われた場所の近くだ。だが、そこからまたモンスターの気配がした。ミクはカードデッキを取り出し、ガラスにかざす。 ミク「変身!」 ミクの体に龍騎の姿がオーバーラップされる。 ミク「よし!」 龍騎がミラーワールドへ入ったのと同じ頃、MEIKOもカードデッキをガラスの前にかざし、Vバックルを呼んでカードデッキをセットする。 MEIKO「変身!」 MEIKOの体にゾルダの姿がオーバーラップされ、MEIKOは仮面ライダーゾルダへと変身した。そしてミラーワールドへ入り、モンスターの気配がした貨物置き場へ向かう。 先にモンスターを見つけたのは龍騎だった。龍騎は早速ドラグバイザーにカードをセットする。 「SWORD VENT」 龍騎はドラグセイバーを振るって挑むが、烏賊型モンスター・バクラーケンは触手を伸ばして龍騎を攻撃する。 ミク「うわっ!」 龍騎はバクラーケンの触手に攻められ、距離を詰めることができない。そこで龍騎はドラグクローを呼び出そうとカードデッキからカードを抜き出してドラグバイザーにセットしようとした。しかし、バクラーケンの触手に弾かれ、カードを手放してしまう。 ミク「うっ!」 龍騎はたまらず苦戦する。しかしそこに大砲の弾が飛んで来て、バクラーケンの横腹を突いた。貨物の上にはギガランチャーを構えたゾルダが立っていた。 ミク「・・・今だ!」 龍騎は倒れたバクラーケンに詰め寄り、ドラグセイバーを突き立てた。バクラーケンは急所を突かれ、そのまま灰化、消滅した。 龍騎はゾルダに礼を言おうと、貨物の上に上がろうとしたが、そのときゾルダの砲撃を受けてしまう。 ミク「うっ・・・何で・・・?」 龍騎は横から倒れ落ちるが、すぐに立ち上がってドラグバイザーにカードをセットする。 「GUARD VENT」 龍騎は両肩にドラグシールドを装備し、ゾルダの砲撃を防ぎながら貨物の上に上がる。そしてゾルダに接近し、問いかける。 ミク「あなた、一体誰なの?何か目的があるの?」 MEIKO「・・・・・・」 ミク「うっ!?」 ゾルダは若干躊躇いつつも、龍騎の懐にマグナバイザーを突きつけ、連射して龍騎を退けた。龍騎はよろけ、そのまま貨物の上から落ちてしまう。 龍騎は再びゾルダがいた貨物の上に上がったが、既にゾルダの姿はなかった。 ミク「また・・・?」 龍騎が消えたゾルダを探すのをよそに、ゾルダ=MEIKOは既にミラーワールドを脱出して変身を解き、レンの捜索に戻っていた。 弱音ハクはデパート「スマートブレイン」の近くの河川敷で鬱に浸っていた。龍騎、ナイト、ゾルダと戦い立て続けに敗北し、仮面ライダーを続ける自信をほぼ喪失していた。 ハク「・・・もう嫌だ・・・こんなの・・・」 ハクはカードデッキを見て泣き言を垂れていた。そしてカードを川に投げ捨てようとする。だが、そこにまたガラスから謎の影が現れた。 ?「いいのか?カードを捨てれば、モンスターに食われるぞ。」 影は再びハクに忠告する。 ハク「・・・戦いを降りたいんだ。元々は自分を変えるつもりで選んだんだけど、やっぱ私には向いてないみたいなんだ・・・」 ハクはカードデッキから手を引き、戦いを降りたいと懇願する。元々ハクは諦め癖があり、努力や根性を見せずにすぐ物事を投げ出してしまう性格だった。そんな自分を変えるためにライダーバトルで勝ち残ろうと思ったが、勝つことができず、辛うじて強運のみで現在生きているといったところだ。そして結局、いつもの諦め癖が出てきた。だが、影はハクの申し出を受け入れない。 ?「言ったはずだ。モンスターとの契約は一生続く。解約したければ死ぬしかない。」 ハク「そんな・・・」 影の後ろからメタルゲラスが唸る。カードデッキを無くした途端、取って食われる。ハクはそう感じた。 ?「戦うかどうかはお前の勝手だ。だが戦わなければどうなるか、忘れるな。」 影はそう言って消えた。 ハク「・・・」 半分絶望するハクの元に、レンが現れた。 レン「・・・見つけたぜ。オレと戦え!」 ハク「・・・またアンタか。」 ハクは突如現れたレンに唐突に戦いを挑まれ、一瞬怖気付いたが、退くことはできなかった。 ハク「・・・言っとくけど、私は迷わずとどめを刺すよ?」 レン「・・・もう容赦しねぇ!ここでカタだ!」 ハク「・・・お互い様ってワケか・・・」 レンとハクは互いに退けないことを感じつつ、カードデッキを取り出し、Vバックルを呼び出す。 レン「変身!」 ハク「変身!」 レンとハクは各々ナイト、ガイに変身して戦闘体制に入る。 ?「それくらい自分で考えなさい!」 レコード会社「JTC」の女社長・巡音ルカは社長室で失態を冒したヘタレ社員を怒鳴りつけた。社員は恐縮して社長室を出ていった。 ルカ「まったく、イライラさせる・・・」 ルカは部下の失態や仕事に度重なるストレスを感じ、このストレスをどうしようかと考えていたところ、丁度「JTC」オフィスのあるビルの真下を歩いていたMEIKOを見つけた。 ルカ「彼女、確か・・・」 CONTINUE THE NEXT TUNE お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2019年05月16日 22時12分43秒
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