お通夜
今日おばあちゃんは家から離れました。親族の前で体をきれいに洗ってもらって、お化粧をしてもらって。お風呂にはたまに入って、痩せ細った体を洗っていたけど、あまりの細さに骨が折れるような気がしてゴシゴシ洗えてなかった。でも今日はしっかり洗ってもらってとても気持ち良さそうだった。「気持ちよかったよ」って起きてきそうなほど。何かと動いていなければいなかったので、余韻に浸る間もなく…でも少し落ち着いておばあちゃんの顔を見ると涙が出てしまう。棺に入ったおばあちゃん。遠くの人になったみたいで悲しかった。お通夜は親族のみで行なった。田舎のおばあちゃんの兄弟や親戚、それだけで20人ほど。友人には知らせていなかったけど、マンションの人や友人がどこからか聞き付けてたくさんの人が来てくれた。椅子が足りなくて葬儀場の人もバタバタ。マンションでおばあちゃんはすごく慕われていたみたい。中学生の姉妹は小さい頃から好きでいてくれたらしく、ものすごく泣いていた。同じ階の人はいつも私にも優しくしてくれた人。退院した時もすぐに来てくれて、おばあちゃんも嬉しくて泣いていた。お通夜の間、ずっと泣いていた。30年近く付き合いのある、お寺さんは通夜の最後におばあちゃんの事をすごく優しい言葉で語ってくれた。今までに行った通夜でこんな風に話していたお寺さん見たことなかった。おばあちゃんの人柄が表れていた、とても温かくて良いお通夜だった。母も私もみんなこんなお通夜になるとは思っていなかったので、心が温かくなっておばあちゃんの人柄に改めて驚かされた。おばあちゃんは私達だけでなく、みんなに平等に優しさをくれてたんだね。母として妻として女性として、祖母として…完璧すぎるよ。やっぱりおばあちゃんにもう一度会ってありがとうをちゃんと言いたい。