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福岡・警固     リチェッタのテーブルで

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2010.03.22
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 バイクのリアシートでメールを打ちながら
 私の頭の中を巡っていたのは
 さらに遡って10年前の
 阪神淡路大震災。
 あの日のテレビ番組は全て
 震災の特番になり
 上空からヘリで撮影された
 崩れ落ちた神戸の街、
 あちこちから立ち上る黒煙が
 ずーっと映し出されていた。
 福岡の街もあんなふうになるのか?

 不幸中の幸いとでもいうべきか
 福岡では大きな火災は出なかった。
 地震による揺れを感知すると
 ガスの供給を遮断するという安全装置の
 取り付けが行なわれていたので
 火の手があがることは、ほぼなかった。
 (ただ、供給遮断を解除する術を知らなくて
  その日の営業が出来なかったという飲食店も。)

 実家の両親や弟、友達の無事を
 メールのやり取りで確認したところで
 天神ビルの地下へ駆け下りる。
 何一つ、被害は無し。
 次は、赤坂へ。
 途中で目に入るのは
 あちこち張り巡らされた立ち入り禁止の黄色いテープ、
 ベランダの窓ガラスが割れたマンション、
 崩れ落ちたショウウインドーのディスプレイ。
 大きなビルの壁に無数に亀裂が入っているのを見て
 かなりビビる。
 無事であって欲しいと言う願いも虚しく
 赤坂の店は食器やグラスがたくさん割れて
 店内に散乱していた。
 「義父さんゴメンけど私、
  化粧してなくてスッピンやけん
  ヘルメット被ったままで掃除するね」
 なんて嫁じゃ。
 パジャマのような格好に
 ヘルメット被って掃除機をかける私。
 シェフママは翌日の営業に間に合うよう
 丼を買いに奔走。

 怖くて、慌しい日曜日。

 あとあと家族で話をしていたら。
 実家の両親は地震のとき
 お蕎麦屋さんにいて
 「なんだかスゴイ音がするわ~」って思ったら
 グラグラ揺れ始めたので恐ろしくなり
 思わず父と二人、何十年か振りに
 蕎麦屋のテーブルの上で
 手に手を取り合ったらしく。
 それに比べ
 すがりついた私を跳ね飛ばし
 テレビを支えに走ったシェフ。
 「私よりテレビが大事なんやね!」
 「当たり前やろ~、ビデオが見れんやん」
 私はテレビにも劣るのか~~~!

 今でも、語り草。
 
 喉もと過ぎればなんとやら、で
 怖かったことや悲しかったことも
 時間の経過とともに忘れがち。
 今一度、自分の周りを見直してみる
 そんな区切りの5年目。
 シェフと私の関係も
 改めて考え直してみる、5年目。





 終わり。
 
 
 
 

 
 
 
 

 





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Last updated  2010.03.23 15:09:23
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