895262 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

あんどうりす の りす便り

あんどうりす の りす便り

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Profile

りす(*^ ^*)

りす(*^ ^*)

Freepage List

Category

Archives

2024年04月
2024年03月
2024年02月
2024年01月
2023年12月

Calendar

Keyword Search

▼キーワード検索

2013年07月19日
XML
カテゴリ:カテゴリ未分類
紛争地や被災地への人道支援の国際的最低基準として活用されているスフィアプロジェクトとHAP基準について、なかなかタイミングがあわなったのですが、全国に数人しかいないトレーナーの1人が友人だったので、つかまえて、研修を受けてきました。

スフィア

避難所運営など、日本独自に経験から発達させてきたスキルもありますが、女性やこども目線で考えられているかといえば、紛争地で行なわれている国際基準の人道支援のほうが進んでいるなと思う所もたくさんあります。

目的は、被災した人の参加と自立をめざします。そのために支援の側の説明責任が書かれています。どういうことかというと、HAP(Humanitarian Accountability Partnership)基準に詳しく書いてあるので引用しますとこんなかんじです。

「説明責任は、特に災害、紛争、貧困、危機等の被災者、それらの影響を受けやすい人々のために行動する組織のために必要である。このような組織は人の命を救い、困難な状況を緩和するすることを目的とした業務の執行にともない、相当な権力を行使する。対照的に、被災者はこのような組織を監視することも、影響を与える事もほぼできない。その結果、被災者は自分たちのために行動してくれる団体に説明責任を求めることは難しい。

被災者に対する説明責任は、被災者の必要性に応じた質の高い事業の開発を促進し、失策、悪用、汚職の可能性を減らす。説明責任のプロセスが効果的に管理されると、組織による業務の執行が向上する。この意味でHAP基準は、組織の業務の品質と説明責任を審査し、改善させ、承認する一助となり、それにより組織と被災者双方に好結果をもたらす。」

詳しくても、権利の概念についてちゃんと教えてもらえなかった日本では、わかりにくいかもしれません。被災者は 支援を受ける人なのではなく、支援される権利があるだけであって、権力の濫用は、緊急時であっても説明責任によって管理されなければいけない ということ。 ・・・憲法でいうと、31条のデュープロセス条項を思いおこされる説明(・・余計わかりにくいですね^^:)

日本で被災した場合、まず何より説明責任の徹底が大事・・・という発想は、生まれにくいのではないでしょうか。だから、トラブルを生み出してしまうこともあります。このHAPやスフィアについての講演は、外務省も一緒に行なっていたりしますので、省庁どうしでもうすこし共有していただくのもいいのではないかと思っています。

さて、スフィアの最低基準として細々と書かれている中に、

トイレについてこんな記述があります。

「女性と男性、トイレの比率はまずは、3:1」で。
「デザインや適切さについてすべての利用者(とくに女性や移動に不自由のある人)に意見を求め賛同を得ているもの」

を使用しなさいとあります。
日本の仮設トイレ、狭くて高い段差があって、健康な青年男子基準だ。
妊婦さんは、回転するのも難しいです。

意見を求め賛同を得ているものではなく、災害時だからと文句を言っている場合ではないということで、まず設置される。そして、トイレに行きたくない人々がでてきています。

その他にも、こどもの排泄物には特別な注意が必要だとか(こどもどうしでうつりやすい)安易に与えられるべきではないミルクの話とか、性的被害が起こったら支援者はどうするかとか、そんな事まで書かれています。

さらに、国際基準は、アウトドアスキルは当然身につけている方が多くいて規定されたと推測されるので、私が10年前からずっと言い続けている、避難所では、毛布を重ねるより断熱素材を使うとよいということがさくっと当たり前のように書いてあります。東京都の災害時の妊産婦マニュアルには、未だに下に敷くのは ござでもオッケーという記載のままなのとは違って正確です。(早く修正してください。東京都さま)

翻訳であるのと、法律的だったり経営学的なものだったりするので、ちょっとわかりにくいものではありますが、徹底して女性やこども目線、災害時要援護者目線で書かれてますので、防災・減災政策に入れたいヒントがたくさんあります。

概論ではあるけれど、レクチャーを受ける事ができたので、自治体などの研修などでは紹介していきたいと思っています。
















お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2013年07月19日 22時11分34秒
コメント(0) | コメントを書く



© Rakuten Group, Inc.