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2012年04月29日
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カテゴリ:音楽
先週このブログで取り上げたセイシャスのソナタについて、HMVでCDを探してみたところ、まず目についたのがニコラウ・デ・フィゲイレドの新録音(今年1月リリース)です。フィゲイレドと言えば、しばらく前(2003年?)にD.スカルラッティのソナタを入れたCDが話題になったようですが、亭主が探した時には既に手に入らない状態で、いまだにこちらは聴く機会がありません。

フィゲイレドのCDには12曲のソナタ(うち9曲ではミヌエットと対)が録音されていますが、そのうち初めの9曲は「25のソナタ」から採られたもので、このソナタ集からのまとまった録音としては大変珍しいものではないかと思われます。残りは「80のソナタ」からで、42番(ソナタ+ミヌエット)、43番(同)、44番(ソナタ)となっています。

さて、肝心の演奏ですが、あまり比較の対象がない亭主の耳にはとても新鮮ですばらしいものでした。特に面白かったのは「25のソナタ」の14番で、ロバート・ウーレイによる演奏よりずっと緩やかなテンポを取り、曲想という点ではいわば別世界を創り出している感じです。

演奏に劣らず印象的なのが用いられている楽器の響きです。ライナーノートを見ると、グジョン(1749年)の複製(Emile Jobin作)とあり、この点でもウーレイの録音と好対照。(Boalchのカタログによると、元の楽器は当初16世紀のルッカース製と思われていたもので、グジョンによっていわゆる「グラン・ラヴァルマン(大改修)」が施されたものらしい。)

このCDと同時に手に入れたのが、ナクソスから出ていたデボラ・ハラスによる録音です。こちらはどうやら全曲録音を目指している(?)ようで、現在までに2枚(Vol.1:2006年、Vol.2:2011年、合わせて30曲のソナタを収録)がリリースされています。

ハラスの演奏はどうかというと、とても溌剌としてスピード感にあふれています。スタイルとしてはスコット・ロスや曽根麻矢子さんに近いと言えるかもしれません。とにかく目の覚めるような演奏で、例えば50番のソナタを聴くとそのダイナミズムに圧倒される感じ。

ちなみにこの録音で用いられている楽器はハス(1734年)の複製(Lutz Werum作)で、演奏者ご自身のものだそうです。(F.ハバードの本によると、元になった楽器は16フィート弦を備えた2段鍵盤仕様で、フレンチモデルにあるpeau de buffleまで備えているとのこと。)

ところで、演奏者のフィゲイレド、ハラスはともにブラジル出身。かつてポルトガルの植民地であったこの国は、今や旧宗主国を遥かにしのぐ経済規模を誇り、文化的にもポルトガルと立場が入れ替わりつつあるように見えます。一方で、現代のブラジル人といえどもヨーロッパの根っこから切れておらず、旧宗主国の文化にアイデンティティやノスタルジーを感じているのかも知れません。

亭主もこれからは「ブラジル」と来れば「サンバ」ではなく「セイシャス」と返すことにしましょう。

ちなみに、今晩の未音亭のおかずに使われたコーンビーフは何とブラジル製!でした。






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最終更新日  2012年04月29日 20時24分07秒
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