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2005年05月22日
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お待たせ致しました。早速JIAM(国際アパレルマシンショー)2005OSAKAのレポート、行って見たいと思います。

まずは、昨日書いた記事の訂正から。JIAMが世界の3大アパレルマシンショーの1つである、というのは事実だが、他の2つの名称と開催国が間違っておりました。IMBはアメリカではなくドイツでの開催で、アメリカでは昔はボビンショーという名称の展示会があったのだが、前回からSPESA EXPOという名前に変わっている。

そして、IMBが行われている会場がケルン・メッセなのだ。ややこしいのだが、ケルン・メッセというのは見本市主催会社の名称でもあり、最近展示会としてのパワーを増している上海のCISMAはケルン・メッセの主催である。

世界の3大アパレルマシンショーは、3年に1回ずつ、輪番でそれぞれ5月に開催されている。来年はIMBが5月10~13日に、SPESA EXPOは2007年5月8~10日に開かれることが決まっている。

つまり、日本で見られるのは3年に1回しかない、ということだから、繊維機械メーカーやディーラーさんはともかく、縫製メーカーやアパレルの生産管理担当者等にとっては非常に貴重な機会となる。今回の展示会でも、大阪開催だったにも関わらず、関西方面の知人はもとより、東京からわざわざ足を運んでおられる業界関係者の皆様を会場で何人もお見かけした。

業界紙に既に報道されている通り、JIAMの会場を一見して驚いたのは、前回に比べ海外からの出店ブースが面積、社数共激減していたことだ。今回のJIAM2005の出展企業数は国内202社、海外72社の計274社で、前回のJIAM2002の際の国内185社、海外123社、計308社に比べて、国内の出展社数は増えているが、海外は4割以上の大幅減である。

これは恐らく、前回出展してみて、成熟した日本の製造業界に対してアジア諸国の低機能商品をアピールしてもほとんど効果がない、ということに、アジアからの出展者が気付いたからではなかろうか。彼らは、現在はきっと、シンガポールのITMAアジアや、上海のCISMAに完全に照準を合わせているのだろうと推察される。

とはいえ、来場者の方には、アジア系の外国人の姿が目立つ。今回隣の会場でチャイナファッションフェアという展示会が開かれている影響もかなりあるのだろうし、繊維機械の同業者の偵察、あるいは、日本の最新鋭のマシンを本当に買いたいと思っているアジアの縫製工場からの来場ももちろんあるのだろうと思う。熱心に質問を投げかけている姿もあちこちで見られた。

私は昔日本繊維新聞に居た時、岡山の支局採用だったため、生産の分野が最初からの専門だった。今は亡きOTEMAS(大阪繊維機械ショー)に始まって、JIAMも直近3回はずっと定点観測している。

今回の展示会を見て感じたのは、やはり日本の繊維機械の技術力は今のところ世界一をキープしているな、ということだ。このサポーティング・インダストリーのパワーが、日本のアパレル産業における感性の高いものづくりを支えている。

しかし、現在、繊維機械は販売と同時にに生産面でもアジア、特に中国へのシフトが急速に進んでおり、日本の繊維機械の技術の空洞化が懸念される状況になっている。CAD関係も中国によるオフショア開発なくしては成り立たないのが現状だ。また、一部の製造メーカーさんからは、「日本の繊維機械はあまりにも高すぎるのではないか。中国から安くて良いマシンが発売されればそれも比較購買の対象としたい」との声が上がり始めている。

今後は益々、商品の価値と価格を巡って国境を越えた競争と今まででは考えられなかった取り引き、アライアンスのパターンが見られるようになってくると思う。それは、やる気と実力のある企業さんにとっては益々チャンスが増える時代であることは間違いない。国際見本市の場を始めとして、あらゆる局面での情報の発信と収集が益々重要となってきた時代なのである。

次に、展示商品で目を引いた傾向を解説したい。

第1に、昨今のレディスや、一部メンズも含めたファッショントレンドで主流となっている、いわゆる“キラキラ”、光り物をディテールにあしらうための機械の打ち出しが目立った。ラインストーンを貼り付ける機械や、ハシマ等刺繍機メーカーの、スパンコール刺繍のプレゼンテーションである。

業界の皆さんはご存知だと思うが、今春流行りの全面にスパンコールがついた細長いストールも、刺繍で出来ている。あのストールは、多頭式の刺繍機の1つの頭につき、2本ずつ刺繍して作ることも可能だそうだ。機械を見たことのある方ならば知っていると思うが。針数が多いので1本ずつだと針の半分以上が余って遊んでしまうことになるからね。

第2に、前回もそうだったのだが、昨今の厳しい経済情勢にマッチした、余計な機能を省いたコンパクトな設計で価格競争力のあるタイプのミシンの周りに人だかりができていた。

日本の2大ミシンメーカーの1つ、JUKIは、「高速セミドライヘッド2本針オーバーロックミシン」を発売していた。布帛用とニット用の両方がある。「ドライヘッド」というのは、ミシン油で生地が汚れるのを防ぐ設計になったミシンなのだが、それだと今度は機械が潤滑に動きにくくなる、という欠点も出てくる。それを解消するため、ヘッドの部分にのみ油が回らないように改良を加えたのが今回の新製品なのだそうだ。国内参考価格24万円だから、そこそこ値ごろ感がある。

第3に、これまでJIAMへは出展していなかった織機や編機のメーカーの出展もあったこと。豊田自動織機さんからは残念ながらお話を伺うことができなかったのだが、経編機では世界シェア9割を占めているドイツのカール・マイヤーのエージェントである日本マイヤーさんの社員の方とは少し話すことができた。

最近、丸編機の大手、イタリアのサントーニ社の機械でも、日本の島精機さんのホールガーメント(無縫製ニット)に近い商品が出来るようになり話題となっているが、カール・マイヤー社の経編の商品でもそれに近いものがやはり出来るのだ。だが、それらはそれぞれにやはり長所の違いがある。カール・マイヤーの機械の場合、大きな穴の開いたデザインが可能なことと、ストッキングならば1台の機械から4、5本の商品を生産することが出来る、という長所がある。編物設計を行うデザイナーのレベルが上がれば、もっともっとクリエイティビティの高い商品の開発が可能だろうと思うので、パンストメーカーさんだけでなく、丸編みや横編みをやっておられるメーカーさんで関心のある方には是非一度機械をご覧になってみて頂きたいですね。

長くなってきたので、この辺で一旦切ります。





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最終更新日  2005年05月22日 21時33分51秒


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