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2006.01.03
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カテゴリ:徒然草





お正月3日目。 夫は初出勤のため、義母と2人。


夜には、4日に京都行きと、高校クラブ始めをそれぞれ控えた
我が家の少年たちが、広島の私の実家から帰って来る予定だった。


少年たちが広島での年越しを決めたとき、
義母は、少年たちがこちらで年越しをしないことにキレかかっていたが、
上の少年には、OB会やら、
浪人してたクラスメートの推薦入学決定パーティやらの予定がびっしり。

下の少年は、春に高校入学祝いの会食を私の母と1度したきり。
バスケシューズや、ウェアなど、広島でしか購入できないものもたくさんあり、
少年たちのたっての願いで、広島での年越しにお許しが出た。



2日から、義母は落ち着かない。
3日は、何時に帰って来るのだろうと何度も何度も聞いてくる。


3日は、下の少年が楽しみにしていた、
兄弟で一緒に買い物に出掛ける予定と聞いていたために、
彼らは、早くても夕方になるだろう、と言っても受け付けず、
朝1番に帰って来るものと決め、昼食用に天麩羅を揚げるのだと張り切る。


少年たちは、ちゃんと元旦に年始の挨拶を電話して来たが、
長義兄宅からと次義兄宅からの電話がなく、
義母はそれにも不満であったらしい。


移動して疲れて、風邪をひいてもつまらないから、
年越しは、それぞれにしよう、と義母が言い出したことなのだが、
それでも、実は、義兄たちが顔見せに来てくれると期待していたようである。


義母に押し切られ、朝から、お昼用に天麩羅をするため、
蓮根、サツマイモを切っていく。
冷凍していた海老を剥き、牛蒡と人参をささがきにして。

いつもより量は半分にもならないが、それでも2時間、揚げ続け、
特大皿、山盛り5皿分になる。



その間、少年たちに「 スグカエレ 」とメールをし、

「 今、中央に出て来たばかりだから、お昼に帰れなんて不可能だ~! 」と

絶叫したり、嘆いたりするのを宥め、すかして、
午後2時に広島へ迎えに行くことにする。


義母には、天麩羅を揚げおわったら、すぐに迎えに行くから、と
早めの夕食をご一緒しましょう、と謝り。


愛車に飛び乗り、一路広島へ。

夢に見るほど焦がれた実家に着き、
懐かしい母との挨拶もそこそこに、
街から戻ってくれていた少年たちを乗せてトンボ帰り。

母は、小さなタッパーに、
母の味の詰まったお節をあれこれ用意して持たせてくれた。


帰路、涙で視界がボヤケる。


それでも車中で、
なんとかシューズだけゲットできた下の少年が不機嫌なため、
必死で、義母の想いのフォローをする。


やさしい少年たちなので、彼らはよく判っている。
義父がいなくなった年の年越しを広島で過ごすことができたことが
どんなに僥倖であったのか。
その分、義母に対して、申し訳なく思っているのも伝わってくる。

でも何故、他の従兄姉、従弟妹たちはそれぞれに過ごせるのに、
自分たちだけはいつもダメなのか、理不尽に感じてる想いも伝わってくる。


……あぁ。 全部全部、私の想いの裏返し。


常に京都に在る上の少年はまだしも、下の少年は、
お洒落なお店や情報で詰まった広島の街に一分一秒でも長く居たい。
聞けば、高校生たちの間で人気のあるお店で、
高校の友人にもばったりと出逢ったのだそうだった。


彼らは、私の母とも、もっと共に居たがってくれた。

 「 広島のおばあちゃんだって、ずっと独りじゃないか! 」と

言ってくれる。


高2から2年間、自分の手元で上の少年を育ててくれた私の母は、
少年を今春、京都へ手放し、入れ違いのように、
弟の上司から弟が押し付けられた子犬を引き取って飼いはじめ、
少年たちは、その犬にも魅せられていた。

犬を飼うのが夢だった少年たちは、仲良くなった犬と別れるのも辛いのだった。


 「 ま だ 帰 り た く な い 」


後ろ髪を引かれるような想い。


彼らの切ない想いが判り過ぎ、
でも、私は、こころに蓋をして、義母の想いの フォロー を する。



    ◆   ◆   ◆



待ちわびている義母のもとに戻って、早速の夕食。

義母の前で、少年たちは、努めて機嫌良く、
何かと場を盛り上げようとしてくれる。

でも、義母と交わせる話題が ない。

ご近所の話、親族の話、法事でのあれこれ。
義父の話を一通り聞かされた後は、
 
 「 美味しいね 」 「 美味しいね 」

 「 おばあちゃんの海老の天麩羅は、いつも美味しいね 」



明日は京都へ戻る上の少年を引きとめようと、義母があれこれと話をする。


そのうち、彼がバスで帰ることを知り、予約も済んでいることを知ると、

 「 夏場ならまだしも、冬だから、道路が凍ると危ない。
   6時間もの車中は、疲れるからよくない。
   アパートに着くのが10時を回るのは危ない、感心しない 」

と言う。


黙り込んでしまった上の少年を見て、私に、

 「 親なのに、何故許すのか、心配ではないのか 」と

怒りをぶつけて来る。


    今の時代、絶対に安全な乗り物は、もはや何もない。
    バスは高速を通るから、道路情報はしっかりしている。
    新幹線は高いし、満員だし、鈍行列車は辛い。
    バスなら、座席もゆったりと乗り心地よく、
    大きな荷物もトランクルームに預けるから楽であり、
    彼は若いから、6時間でも一眠り。 意外に楽なのだ、と


私は答える。


午後5時から、8時過ぎまで、そんなこんなのだらだら夕食タイム。

退屈し切った少年たちは、傍で将棋を始める。

義母は、その少年たちを眺めているだけで倖せそう。

私は後片付けをあれこれとして、暇を告げる。




3人で自宅に戻り、3人共にリビングにひっくり返る。


無言のなかに夫が帰宅したため、少年たちをそのままに、
夫の夕食を用意していると、
上の少年が、立ち上がってお風呂の用意をしてくれる。


食事をとるのは夫だけ。

久々に4人が集まったのに、
皆それぞれにこころが疲れて、会話が弾まない。


テレビも、観たいものがなかったため、
少年たちの「却下コール」をものともせず、
母は本日2度目の強権を発動し、以前、涙でぼろぼろになり、
少年たちに是非とも観せたいと録画しておいた、
フジTVの渾身のドキュメント『桜の花の咲く頃に』を4人で観ることに。


上の少年には、ほんの1年前の高校3年生の物語。
下の少年には、あと2年の高校3年生。

彼らとうちの少年たちの違いは、
たまたま、北海道最東の町、別海町に生れ落ちたか否か。

の違い、だけ、であるはずなのに。


   生れ落ちた土地の、この大自然のなかで、生きて在ることの厳しさ。

   自然の美しさ。 土地を愛するこころ。

   家族を想い、支えあうこころ。

   先生方の、生徒を愛し、生徒を守り、育てようとするこころ。



ひとつひとつのドキュメントに、感動的なオチが次々と披露され、
エンドロールの流れるなかで、
「 観て良かった 」と、下の少年はひとこと残し、
「 フジもヤるもんぢゃね 」と言う上の少年をうながして、
一緒に2階へ上がって行った。



改めて何を語り合った訳でもない、最後の4人の夜だったけれど、
皆のこころが熱く、通い合っていたひとときを持てた、と感じ、
これだけで、もういい。

同じテレビを4人で観れたことだけで、嬉しい、と感じたのは、
私のこころが弱っていたからなのか。



   こんなお正月は、もう嫌だ!!


と、これだけは。
いつもながらの感想を抱くお正月3日目の夜。

ペンはー






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Last updated  2006.01.05 17:17:15
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