韓国映画★評価は5段階です★
猟奇的な彼女(2001年)★★★★
韓国映画のページを作るなら、まずこの映画を最初に紹介したかった。 この映画はサッカーのように「前半戦」「後半戦」「延長戦」から成り立っている。 兵役を終えたキョヌ(チャ・テヒョン)。 駅のホームで酔った彼女(チョン・ジヒョン)に出会う。 酔った彼女を抱えて、深夜の仁川を旅館まで歩くキョヌ。 向こう見ずで勝気な彼女に、キョヌは振り回されっぱなし。 彼女には深い事情があり、ラストシーンでそれがわかる。 笑いあり、しんみりとさせる場面ありで完成度は高い。 この映画がきっかけで、「猟奇」の意味は大きく変わった。 韓国では儒教の教えから、年上を敬うのが当たり前。 この映画ではそれを逆手に取っている。 ※二人が学生服に着替える「♂♀」のトイレ。 あれはワールドカップ競技場駅で駅開業前に撮影したもの。 二人が出会うプラットホームは新道林駅。 ソウルの地下鉄1号線は、国鉄に乗り入れしている。 撮影当時は仁川と水原に行き先が分かれていた。 カプセルを埋めに行く時、二人は列車に乗る。 そこで行き違いが起きるが、あの駅はイルヨン(日迎)駅。 この映画のロケ地は以下のページに詳しく出ている。 猟奇的な彼女(ばつ丸の「ロケ地を旅する」 ) タイムカプセルを埋める松の木は禮美(イェミ)駅が最寄。 韓国旅行記>>> 2006夏-前半戦 僕の彼女を紹介します(2004年)★★★ 「猟奇的な彼女」と深いつながりがある作品。 監督と主演女優が同じなだけではなく、あっと驚く仕掛けがある。 婦人警官のキョンジン(チョン・ジヒョン)は正義感が強い。 彼女が引ったくり犯を追跡。 しかし身柄を確保したのは別人の男だった。 男は女子高教師ミョンウ。 彼もまた犯人を追っていた。 二人はこの件をきっかけに恋に落ちる。 だが、事件が二人を引き裂いて・・・・ ※劇中、XJAPANの曲が使われていて、韓国映画と思えない。 JSA(2001年)★★★★ JSAとは南北軍事境界線にある「共同警備区域」のこと。 そこで起きた韓国軍兵士による北朝鮮兵士銃殺事件。 韓国軍兵士のイ・ビョンホンと、北のソン・ガンホ。 二人の関係は、両国にとって許されるものではなかった。 映画で登場するチョコパイが印象的。 ※スイス軍将校役で、「チャングム」のイ・ヨンエが出演している。 シルミド(2004年)★★★★ シルミドは、仁川国際空港近くにある島。 実尾島と書く。 北朝鮮による韓国大統領暗殺未遂事件。 韓国側は報復のため、金日成暗殺を計画した。 そのために組織された部隊がシルミドで厳しい訓練を行った。 だが時代は緊張緩和に向かう。 軍上層部は、シルミドの部隊抹殺を命じた。 特殊部隊のメンバーはこれに反発。 島を脱出し、青瓦台(大統領官邸)を目指した。 ※この映画は事実を基にしている。 だがいくつか事実と異なる部分もある。 ブラザーフッド(2004年)★★★★ この映画については以下のページに書いた。 韓国映画「ブラザーフッド」(ネタバレあり) 多くの人が簡単に死ぬ。 それが戦争であるということを、この映画は表現している。 シュリ(1999年)★★★★ 今でも北朝鮮のスパイは多くソウルにいるという。 以前から地下鉄などに「スパイを見つけたら通報を!」というポスターがある。 もしも北のスパイがソウルで韓国諜報部員と恋に落ちたら。 ※タイトルのシュリは魚の種類。 南北朝鮮を分けた川に生息するという。 特殊液体爆弾。 そしてこのタイトルは、水が深く関係している。 映画で出てくる南北のサッカー親善試合。 実は韓国対中国の試合を勝手に撮影していたそうだ。 場所はソウル五輪スタジアム(通称チャムシル)。 殺人の追憶(2003年)★★★★ 1980年代に起きた、華城連続殺人事件。 それがこの映画のモデルとなっている。 結局犯人は逮捕されず、事件は時効となった。 事件解決のために犯人特定を焦る刑事。 容疑者を自白させるために暴行してしまう。 ※劇中、犯人特定のためDNA鑑定が行われる。 アメリカに依頼したことになっているが、実際の依頼先は日本。 「日本に依頼した」ということが国民感情に引っかかったのだろうか。 このDNA鑑定については、以下の記事でも書いた。 NHK「韓流シネマ 抵抗の系譜」 グエムル 漢江の怪物(2006年)★★★★ 在韓米軍が漢江に流した毒が原因で、怪物発生。 次々と人を襲う。 カンドゥは中学生の娘を怪物にさらわれる。 家族を取り戻すため、一家は怪物に戦いを挑む。 ※実際、在韓米軍が漢江に有毒物質を流したことあった。 この映画はいろんな皮肉からできている。 ※韓国映画の特徴。 それは南北分断と民主化という二つの背景が大きく影響している。 次は何かと評価の高い「ペパーミントキャンディー」を見たい。 |