テーマ:DVD映画鑑賞(13971)
カテゴリ:アニメ
2003年12月公開 監督:アンドリュー・スタントン 制作費:9400万ドル ディズニー&ピクサー製作による、フル3DCGアニメの第5作目にあたる作品。 (前作は『モンスターズ・インク』、次作は『Mr.インクレディブル』) 2003年、アカデミー賞長編アニメ賞を受賞。 日本語吹替え版の声優として、マーリン役に木梨憲武、ドリー役に室井滋など。 [簡単なあらすじ] オーストラリアのグレートバリアリーフで、今しもたくさんのカクレクマノミの卵が孵化しようとしていた。 ところが、突然恐ろしい事件が起こり、父親のマーリンが意識を取り戻した時には、妻と400個の卵は消え去ってしまっていた……。 あまりの悲しいできごとに、絶望するマーリン。 だが、悲嘆に暮れる彼の目に、あるものが映る。 岩の隙間にたったひとつだけ、奇跡的に卵が残されていたのだ――。 無事生まれた子供に「ニモ」と名づけ、必要以上に過保護に育てるマーリン。 しかし、ニモ当人は父親の過干渉にうんざり気味。 そんな折、念願の学校へと入学したニモは、自分だってできるんだ、とひとりで珊瑚礁の棚を飛び出してしまい、不運にも人間の手に捕らわれてしまう。 最愛のニモを救うため、マーリンは途中で出会ったドリーと共に、長い冒険の道へと旅立つのだった――。 当初私は、「ファイティング・ニモ」(「戦え! ニモ」?)だと思っていたのですが、正確には「ファインディング・ニモ」。 「Finding」は、見つける、さがす、といった意味あいだから、「ニモ探し」というようなニュアンス? さらに、タイトルに名前が入っているので、ニモが主人公というイメージを受けるけど、あらすじにもあるとおり、実際に冒険を繰り広げるのは父親のマーリン。 この辺、ちょっと騙されます。 (ニモも、もちろん頑張るけどね) ちなみに、「ニモ(Nemo)」の名前は、ジュール・ベルヌの海洋冒険小説「海底二万リーグ」のネモ船長から。 SF好きとしては、心憎いチョイス。 カクレクマノミ自体を指して、「ニモ」というようになったくらいだから、相当な浸透率ですよね。 しかし、さすが、ピクサー。 制作費もかけているだけあって、CGで描かれた海底の映像が素晴らしく綺麗。 膨大な数が登場する魚たちの群れはもちろん、ゆらめくイソギンチャクや珊瑚礁、海底を照らす光線の具合など、さすがの映像技術です。 小さなお子さんならば、これを観ているだけでも満足できそう。 (米国製アニメだけあって、顔がややリアルで怖いですが。魚だから表情もつけづらいしね) けれど、ストーリーの方はというと……。 家族の絆、親離れ子離れ、様々な体験を経ての成長、友人との信頼関係、と、非常に大切なテーマを扱ってはいるものの、やや単調なきらいが。 スピーディーな展開で補ってはいますが、大人がじっくり鑑賞しようとすると、物足りない部分があるかも。 プロットに、もう一捻り欲しかったかな。 とはいえ、もともとキッズ映画なので、お子さんと一緒に観るのが、正しい見方なんでしょうけどね。 (アメリカではアニメは子供向けである、という考えが根強いため、子供が理解できるようにそれほど深いメッセージを入れることはないそうです) そして、キッズ映画ということで、もちろん、ハッピーエンドですから、私も最後はウルッときてしまいました(笑) 父と子の物語、という点では、小さい子供を持つお父さんなんかは涙腺直撃!でしょう。 もうひとつこの映画のポイントとして、ナンヨウハギのドリーの声を演じた室井滋の抜群のうまさをあげたいです。 マーリン木梨が、よくある芸能人声優挑戦程度の演技なのに対し、室井滋は本職の声優と見紛う(聞き紛う?)ばかりの演技力。 このテンションに“間”の取り方は、本物のドリーという魚が喋っているかのようにしか聞こえません。 ドリー自体、物忘れの激しいおバカキャラで(でも、なんで英語が読めるの?)、脚本的にちとうざいくらいなんですが、室井滋のお陰でさらに強烈なインパクトを残すキャラになってます。 是非、一度吹替え版でも観てみてください。 それに引き換え、水槽組みは少々存在感が薄かったかな……? ********** ファインディング・ニモ この映画の詳細(Amazon)。 ⇒ファインディング・ニモ [DVD] ピクサー製作アニメの記事はコチラ ⇒「Mr.インクレディブル」 ⇒「カーズ」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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