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2009.05.10
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カテゴリ:洋画・ドラマ
マジェスティック

2002年6月公開
監督:フランク・ダラボン
制作費:7200万ドル


 監督は、『ショーシャンクの空に』『グリーンマイル』のフランク・ダラボン。
 主演は、『マスク』『トゥルーマン・ショー』のジム・キャリー。



[簡単なあらすじ]
 時は、1951年のハリウッド。
 駆け出しの若手脚本家ピーター・アプルトン(ジム・キャリー)は、ある日突然、非米活動委員会から、共産主義者の疑いをかけられてしまう。
 まったく身に覚えがなく、困惑するピーター。
 だが、やがて、学生時代にたまたま女の子につられて行った集会が、共産主義の集会だったことが発覚する。

 アカと疑われ、ハリウッドでのキャリアを絶たれてしまったピーターは、絶望の末に飲酒運転をして事故を起こし、とある町へと流されてしまう。
 事故のショックで記憶を失っていたピーターは、流れ着いた町ローソンの英雄ルーク・トリンブルと間違われ、街の住民から大歓迎を受けるのだが――



 スティーヴン・キングの小説の映画化作品、『ショーシャンクの空に』『グリーンマイル』の監督として有名なフランク・ダラボン監督の、感動の名作第三弾と銘打たれて公開されたヒューマン・ドラマ映画です。

 他二作と比べても、負けず劣らずいい物語。
 ――なのですが、残念ながら興行成績はイマイチだった模様。


 これはどうやら、この映画の題材である「赤狩り(主として、アメリカなどの資本主義社会の政府が、共産主義者を弾圧・追放するという事件)」というものが、50年を経た現代では、娯楽映画のテーマとしては地味すぎたのが原因のよう。

 現代っ子の自分も実感がなく、映画を観て「そういうものがあったんだなぁ」というくらいに思ったのみ。

 しかし、映画人のフランク・ダラボンとしては、「ハリウッド・ブラックリスト」事件(劇中と同様のことが実際に起こったそうです)は、どうしても無視することができないものだったようです。

 また、『ショーシャンク』『グリーンマイル』が偉大すぎたあまりに、観客の期待値が高まりすぎてしまったのも、不調の原因のひとつなのかも。
 成功した先輩(?)をもつと、色々と大変です。



 映画界を追放されたピーターが辿り着いたのは、ローソンという名の小さな町。

まさに流れ着いた状態

 本当に、川から海へと流されて到着。
 現実感溢れていたハリウッドの描写に比べて、まるで絵本の中の世界のようなローソン。
 お陰でこの町は、事故を起こしたピーターの“頭の中の世界”なのではないかと、しばらく疑ってしまいました。

 しかし、このノスタルジーとファンタジーの混じり合った不思議な世界観が、この映画の魅力でもあります。


 さらに、うまいことに(?)記憶喪失になったピーターは、戦時中、身をていして仲間を救ったという、町の英雄ルークに間違われます。
 本当にそっくりです。なんせ、ジム・キャリーの一人二役ですので(笑)

 ルークの父親ハリーに連れられてピーターが向かったのは、「HE M JESTI(ヘム ジェスティ)」ではなくて、「THE MAJESTIC(マジェスティック)」。
 なんと、ルークの実家は劇場。
 くしくも、A級の映画人になることが目標だったピーターだっただけに、映画はお手のもの。
 なんというご都合主義。でもそれがいいんです。そこがグッとくるんだから。


 1950年代という、古きよきアメリカの片田舎の風景を体現したかのようなローソン。
 街の住人たちも、何の疑いもなく英雄ルークの帰還を喜び、彼を迎え入れます。

 ルークであることを自ら受け入れたピーター(記憶がないので、自分でも自分が本物か偽物か判断できない)は、住民たちの協力を得て劇場「マジェスティック」を再建することに。

やっぱりファンタジーっぽい

 戦争によって多くの若者を亡くし、悲しみに暮れていたローソンの町に、ふたたび生きる希望と勇気を呼び起こすことに成功するのですが――、

 幸せな日々は長くは続かない。
 非米活動委員会の魔の手は、世間とは切り離された田舎町ローソンにまで伸びてきます。
 また、同時に、とある偶然からピーターの記憶も戻ることに。


 ピーターがルークではなかったことが判明し、空々しい雰囲気に包まれるローソン。
 そして彼は、聴聞会に召喚され……、

ハリウッドから近いのですかね ローソン よく分かりません

 いやが応にも、現実世界へと連れ戻されたピーター。
 ところが彼は、ローソンで見つけた“信念”に従って行動を取り――。


 ラスト、この辺りからの流れは、涙なくして観ることはできませんでした。
 感動作の謳い文句は、ウソじゃなかった!これぞ、フランク・ダラボンの持ち味。


 ただし、ちょっと長く感じるな、と思ったら152分と、実際にも長尺の映画でした。
 もうちょっと削ると、テンポがよくなったかなとも。


美人かどうかは好みによって分かれるところ

 不幸な役柄が多いローリー・ホールデンが、幸せそうなのを初めて見て、ちょっと嬉しかったです。
 しゃっくりの演技が大変そうでしたが。



 タイトルと、ピーターの再建する劇場の名前でもある「マジェスティック」とは、“威厳のある”“堂々とした”といった意味合いであり、以前は周囲の状況に流されがちな、ことなかれ主義だったピーターが、信念に従って生きるようになる、という深い意味がこめられています。

 難しいことではありますが、自分も信念をもって生きたいと思わせてくれる、いい映画でした。


 ところで、事故の直前と、警察がローソンへやってくる契機となった時に登場する猿の人形は、キングの短編「猿とシンバル」からのオマージュですよね。
 キングファンとしては、ゾクリとさせてくれるいい演出です。



 **********


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フランク・ダラボン監督作品の記事はコチラ

「グリーンマイル」

「ミスト」


ジム・キャリー出演作品の記事はコチラ

「トゥルーマン・ショー」

「イエスマン “イエス”は人生のパスワード」





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最終更新日  2009.11.06 10:43:41
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