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2009.07.18
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カテゴリ:洋画・コメディ
チーム☆アメリカ

2005年7月公開
監督:トレイ・パーカー
製作費:3千万ドル


 ブラックジョークに満ちた社会風刺アニメ、『サウスパーク』の製作者であるトレイ・パーカー、マット・ストーンのふたりが、共同で製作・監督・脚本を行った、アクション・コメディ映画。
 全編がパペット人形による実写で撮影されている。
 R‐18指定。


[簡単なあらすじ]
 フランス、パリで大量破壊兵器を所持したテロリストたちが発見された。
 ただちに現場に駆けつけた「チーム・アメリカ」は、バズーカやロケットミサイルでテロリストを攻撃、壊滅させることに成功する。
 しかし、同時にエッフェル塔ルーヴル美術館など、パリ市街の重要な施設をもことごとく破壊してしまう。
 ただただ、呆然とするしかないパリ市民。

 なおも、テロリストたちが大規模テロを画策しているという情報を掴んだ「チーム・アメリカ」は、新メンバー、ゲイリーをスカウトし、エジプトはカイロにあるテロリストの秘密基地へと潜入捜査を開始する。
 だが、この事件の裏側には、ひそかに暗躍する人物の影があった――



 タイトルにあるように、世界中から嫌われている自称・世界の警察官“アメリカ軍”の活動を、やり過ぎの行動でさまざまなひんしゅくを買う「チーム・アメリカ」に擬して、痛烈に皮肉ったコメディ映画です。

 製作・監督・脚本から、パペット人形の吹替えまで、ほとんど全てをトレイ・パーカーとマット・ストーンのふたりが担当。
 彼らの、毒に満ちた社会風刺精神が随所に出ていて、かなり笑える映画です(笑)

 しかし、18禁に指定されているように、その内容はきわめて過激。
 露骨な性描写や、政治的な発言をするハリウッド俳優たちへの批判・侮蔑、残酷な殺傷シーン(パペット人形なのに!)、下品なジョークの数々など、完全な大人向けの作品で、合う人、合わない人の差が極端に出そう。
 (下ネタが多いので、女性にはちょっと厳しいかも?)

 幸い自分はこういうの好きなので、大いに笑うことができました。
 というか、映画を観ながら声を出してゲラゲラ笑ったのは久しぶりかも(笑)
 ハマる人には、かなりツボに来る映画です。


人形の完成度も無駄に高いです

 「チーム・アメリカ」のメンバーの行動は、本当にメチャクチャ。
 犠牲が出ようがお構いなしに、“正義”の名のもとに“敵”を攻撃する姿は、世間が抱いているアメリカ軍のイメージそのもの。
 テロリストを倒すために、平然と市街で銃を乱射し、たったひとりの悪人のためにルーヴル美術館を破壊してもなんの罪悪感も覚えていないのには、飽きれるのを通り越して笑っちゃいます。
 とはいえ、巻き込まれた人々はいい迷惑。


 しかし、このような映画の随所にあるアクションシーン。
 実は、単に米軍を非難するために、適当に作られたものではありません。
 それどころか、トレイとマットが大嫌いだというアメリカ人映画プロデューサー、ジェリー・ブラッカイマーに対するアンチテーゼとして、かなりの情熱を傾けて作られており、パペットやミニチュア模型を使って撮影された特撮シーンの数々は、無駄に迫力があって見応えあり。

 ラシュモア山に建造された秘密基地から発進する、星条旗模様に塗装された「チーム・アメリカ」の戦闘機の戦闘シーンや、ピラミッドやパナマ運河といった重要施設の、まったく遠慮のない大破壊など、スペクタクル映像は中々のものです。


【ジェリー・ブラッカイマー:アメリカの映画プロデューサー。彼が製作を手がけた映画は、『アルマゲドン』や『パールハーバー』など、大迫力のアクションシーンばかりで、内容は薄いと酷評されることが多い】



 また、本編も米軍を皮肉っただけの、単純な反戦映画なのかというと、そうでもなく。
 「Freedom isn’t free(自由は無料じゃない)」や「平和ボケをとりもどせ」といったように、風刺の矛先は米軍とは正反対の位置にいる、平和主義者へも向けられることに。


 実際に、大量破壊兵器をテロリストに提供し、大規模テロを引き起こそうと計画している人物として、北朝鮮の金正日が登場。

本当にそっくり もちろん無許可です
(実名で登場。本人にそっくりなパペット人形(笑))

 作中、「チーム・アメリカ」を糾弾する、アメリカ側の平和主義者として、アレック・ボールドウィンやショーン・ペン、リヴ・タイラーなど、リベラル派である実在のハリウッド俳優たちが登場するのですが、実は彼らは金正日に利用されてしまっています。
 それどころか、(平和主義者なのに)銃を持って「チーム・アメリカ」に襲いかかってくる始末。
 (実名で登場の著名人は、もちろん無許可。パペット人形なのをいいことに、腕はちぎれるわ、頭は吹っ飛ぶわで、やりたい放題に殺害していきます。かなりブラック)


 他にも、登場する中東の国の名前が“ダカダカスタン”という適当なものだったりと、アメリカ人の社会情勢の無知さへの面当ても相当なもの。


 また、映画監督マイケル・ベイも嫌いらしく、作中「パールハーバーはクソ」という挿入歌が使われていたり、映画撮影法に対するセルフパロディ的な「モンタージュの歌」が流されるなど、映画自体を笑いのタネにしてしまったりもしています。
 主義主張に関わらず、とにかくなんでもかんでも笑いとばしてしまおう、というこの姿勢が素晴らしい。
 こういった悪ノリが好きな人には、本当にたまりません。



 18禁なので、当然大人しか観ることができず、内容が内容なのでなかなかお勧めしづらい映画ですが、映画好きで、なおかつシニカルなコメディが好きだという人は一見の価値アリ。
 自分は、大いに笑わせてもらいました。



 **********


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最終更新日  2009.07.18 12:10:03
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