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オコ2829

オコ2829

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2007年07月19日
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ウエイトレスに案内され
座った席は、大きなガラスの窓に面した小さなブースだった。

ジムに手を招かれ
私が先に座る、、、

そして
ジムはなんの躊躇も無く
スペースを空けずに私の横に座る。

私の肩の5センチ先には、彼の肩がある、、、
肌は触れていなくとも、
彼の体のぬくもりを体半分で感じていた。
もちろんのこと、
その事実だけで
私の体は火照り始めていた。


今日のお勧めの料理、タイ風サラダと、このえび料理、
あと、これね、、

それと、いつものビール、そ、グラスで2つお願い」



ジムがウエイトレスに注文している間、
インナーハーバーの夜景を窓ごしにみていた。

そんなに時間は経っていなかったと思っていたのに、
太陽はすっかり落ちていた。


州議事堂のクリスマスのようなライトアップ、
それを綺麗に映し出す海面、、、


そう、あの女の写真さえ見なければ、





「ああ、夢のビクトリア」





と私は歓喜していたはずだったのだ。







しばらくして、
ジムのお勧めの料理が運ばれ、
それに舌鼓をうちながら
私達はお互いの洒落たビールグラスを交わす、



「道子とのはじめての夜に乾杯、、、」


少し照れながらも、
しかし堂々と言う彼の顔をみながら、

あの女の顔がどんどんと遠くなる、
彼にあの彼女のことを聞こうかどうしようか
迷っていたことも、
どうでもいいことにように思えてくる、、。

彼の笑顔がそうさせるのだろうか?



「今日はお招き有難う、、ジム、、、」



そういいながら照れて下向く私は、
今までのコンパの中でも
最高にかわいい女を演出できたのではないだろうか?



「道子って、かわいい女性だね、、、」


彼の腕が私の肩を回る、、、


日本の男性に比べ、
急ぎ足で先へ進もうとするジムの動作に
少し戸惑いを感じながらも、、、


「運命の相手なんだから、会ってすぐにはじけて当然なのかも、、、」


そんなことを考えながら、
ジムが私の横顔を見ていることに気がつく、、、



ババたれを可愛いと言ってくれた初めての男性が、
初めての夜にババたれの肩を抱き、
そしてババたれを見つめてくれている、、、


もったないようなミラクルは、
私を美人な女と錯覚させるには十分な演出だった、、、。





「これでいいのかも、、あの女のこと、
聞いたら野暮な女って思われるよね、、」




心でそう独り言を言うと、
知りたくない現実から遠ざかるように
私は目を閉じ、

彼の肩に頭をもたげた。




彼の男の体臭が
私を包み、


そして私は骨無し動物になってしまった、、、、。


                         続く



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最終更新日  2007年07月20日 03時54分25秒
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