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カテゴリ:環境問題について
循環型社会を理解するにあたり、生物が土に返ることのすばらしさや、人類が地球の財産を食いつぶしつつある現状について考えてみた。 そこで、きわめて単純な法則に気づく。 「収入よりも支出が多いと破綻がくる」ということだ。 当たり前過ぎるが、一番大事なことでもある。 今の世の中を動かしているものは「経済の論理」だ。 それはすなわち、 「儲けることはいいことだ」ということである。 より儲けたものは勝者であり、貧困にあえぐものは敗者である。 この原理はすべてのものを貨幣価値に置き換えることで成り立っている。 価値のある人とは、お金を持っている人であって、みんなに愛されている人ではない。 この「経済の論理」は「循環型社会」の原理と一番なじまないものなのである。 循環型社会とは生態系、すなわち大自然の営みを基本とした社会である。 大自然は確かに弱肉強食の世界だ。 それだけ見ると「市場原理」に似ているようにも見える。 が、一番の違いは欲望の方向性である。 生態系の中では必要以上の欲望は発生しない。即ち欲望に限りがある。 自然界の強者であるライオンは、満腹な時にはシマウマを襲わない。 しかし人間は使い切れないほどに金を儲けても満足しない。 腹の太ったライオンに、どうしたらもっと食べさせることが出来るかを考えるのが経済だ。 1着のスーツが欲しい人に3着のスーツを売ることが出来る営業マンが優秀な営業マンなのである。 循環型社会の基本は「足るを知る」ということにある。 経済の基本は「欲望を増幅させること」にある。 洗剤を流せば河川は汚れる。 でも、洗剤が早く減れば洗剤メーカーは儲かる。 極端な話、ワンプッシュで出てくる洗剤の量を5%増やせば売り上げも5%アップする。 でも河川は5%汚染されるわけだが、その汚染を浄化するためにの費用を洗剤メーカーが払うわけではない。 大自然が何億年もかけて蓄えてきた財産の代価は、一体誰が払うべきなのか?
********************* 上の記事は、2005年10月22日の記事の再掲載です。 2020年以降の温暖化対策について、世界196か国が参加して、その取り組みについて決めた「パリ協定」が11月4日発行するらしい。 日本では、国内での批准手続きが遅れており、それに間に合いそうにない、というニュースをやってました。 日本の目標は、二酸化炭素の排出量、2013年比26%減。 これはかなり大変です。 とはいえ、私を含めて、国民にはきっとそういう意識もない、というところに問題がありますね。 日本の場合、個人の努力よりも、「省エネ技術」でもってそれを達成するつもりなのでしょうか? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2016/10/11 01:00:49 PM
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