伏見稲荷大社で ちょっとだけインバウンドを考えてみる
関西蚤の市で京都に行った際、朝、早起きして、シェアサイクルを飛ばして伏見稲荷まで行ってきました。伏見稲荷についたのは、朝の7時過ぎでしたが、すでに外国人観光客を中心に、たくさんの参拝客。朝7時でさえ、人のいない千本鳥居を撮ることは難しい状況ですので、日中は鳥居の下側は人の列で隠れてしまうのではないか、と想像してしまいます。新型コロナも収束して、世界中で人が動き始め、日本は歴史的な円安。外国人観光客にとっても魅力的でしょう。伏見稲荷は、なんと、参拝客の7割が外国人だとか。この赤い鳥居の連なりに、何を感じるのでしょうね。調べてみると、日本から海外に渡航する人と、海外から日本に来る人の数が逆転したのは2015年のようです。2010年には、外国人観光客は861万人でしたが、コロナ前の2019年には3200万人。そして、昨年は2500万人まで回復。外国人旅行者にとって、円安というのは単にラッキーであっただけで、訪日する主な動機ではないのでしょう。それだけ、日本が魅力的な国だと認識されているということです。アメリカの旅行社の発表した「観光魅力度ランキング」の第一位が日本だとか。外国人によって、日本の魅力を再発見することって、確かにありますね。「DISCOVER JAPAN」といえば、1970年代に国鉄(現JR)が個人旅行者拡大のために始めたキャンペーンのキャッチフレーズ。1970年代といえば、戦後の復興期を経て、高度成長し、個人にも少しずつ余裕が生まれ始めた時期ですね。日本にはいっぱいいところがあるよ!日常を忘れて、さあ、出かけよう!という感じでしょうか。今や、Google street view では、動かずに世界中の景色を堪能することができます。それでもやっぱり自分の目で見て、写真に撮って、そして、さらに、それをSNSにアップして共有したいんですね。行かなくても見ることができるのに、行って実際に見たくなる景色が日本にはある、ということでしょう。伏見稲荷も、外国人が殺到するまで、京都観光のメインの場所ではありませんでしたよね。インバウンドによる、日本の魅力の逆輸入というのは、確かに、あります。有名な観光地の景色だけでなく、食文化や、国民性、日常の中にさえ、日本人が気づいていない魅力があるのかもしれませんね。