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西條剛央のブログ:構造構成主義

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西條剛央

西條剛央

2006/01/11
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カテゴリ:雑感
年明け早々暮れの話を書いてしまったので順番が前後しましたが,

あけましておめでとうございます。
昨年中はたいへんお世話になりました。
今年もどうぞよろしくお願いします。



さて,というわけで年が明けたわけだが,正月になって実家でのんびり過ごしていたところ,昨年はどんな年だったか言い当てる「適切な表現」ってやつがみつかった。


それは

「正月みたいな年」 (ドドーン)

である。


昨年,『構造構成主義とは何か』をはじめとして2冊の本を上呈させていただくことができた。この本は大学院時代から考え続けてきた理論の集大成ということができ,今後も主著になり続けるであろう。

また,まこすけさんに構造構成主義のHPやコミュニティを作っていただけたおかげで,公刊して1年にも満たないにもかかわらず,短期間に多様な領域に構造構成主義が広まっていき,また多くの方々に著者として力を貸していただけることになったのも,まさに有り難いことであった。

また,池田清彦先生と対談をさせていただいたのも思わぬ僥倖であった。以前親友の菅村玄二君に,「過去の人物を含めて一番会ってみたいと思うひとは誰?」と聞かれた際に,僕は「池田清彦」と答えたのである。その当人と二者対談できることになり,本として出版されるのだ。

僕が望んだ人がたまたま現代の日本に実在している人物だからこそ実現したが,「プラトンに会いたい」と思っていた人が,プラトンその人と対談できるようになったようなことなのだから,これほどの幸運はちょっと考えにくい。

また,池田先生に紹介していただき,養老孟司氏,竹田青嗣氏,甲野善紀氏,加藤典洋氏といった是非話をしてみたいと思っていた方々と会うことができたのも,数年前まではまず考えられないことであり,本当に有り難いことであった。

そしてまた今年もallenさん,Shuさん,暁君をはじめとしてほんと出会えて良かったと思える人と出会える縁に恵まれたことにも感謝しなければならない。

また,学振PDに通ったのも大きな成果だった。

こうしてあらためて考えてみて,本当にめでたい年だったということを再認識した。こんなに良いことがあったとは,想像を超えていたので,あらためて良いことを数え挙げてみるのは良いことかもしれない。



ただし,これは総じて一昨年までの活動の結果が昨年出たということであり,実質的な活動量という意味ではーー特に今年度に入ってからはーー比較的のんびり過ごした1年であった。


研究室にいた時間も,パソコンみていた時間も,文章書いていた時間も量も,それまでの年とは比較にならないほど少ない。

激減したといって良い。

増えたのは寝ていた時間と,ぼーっとしていた時間と,本を読んだ時間と,あかちゃんと遊んでいた時間ぐらいのものである。姪のゆらちゃんが生まれ,また近所に住んでいることもあり身心ともに癒された(冒頭の写真がゆらちゃん。最近ハイハイができるようになって益々かわいくなっている)。

おかげで総じて健康であった気はする。


でも,たぶん寝過ぎた。考えれば,目覚ましをセットするということがほとんどないのだから,寝過ぎるのも当たり前だ。自分が自然と起きたくなるまで寝ているのだから。

まさに年中正月の体である。


まあそれまで長年にわたりかなり無茶な生活を続けていたので,昨年は回復期という意味はあったのかもしれない。パソコンをあまりみなかったので目も多少休まった。


特にがんばったことを挙げるとすれば,苦手なパソコンをつかって,ブログを立ち上げたことなどだろうか。あと,夏の集中講義14日間(70コマ)は我ながらがんばったと思う。もっとも一般の社会人のひとからみればそのぐらい当たり前だろって話なのだが,いずれの講義も授業評価はけっこう良かったのはやはりうれしかった。


研究面において自分で一番嬉しかったのは,「時間とは何か」がわかったことだ。

この思索により時間に関するおおかたの難問(アポリア)は解明できた(と思う)し,先人の仕事と比較しても先に進んだと思うので,そのうち1冊書きたいと思うが,優先すべき仕事が多いのでかなり先の話になるだろう。


それから内田伸子先生(お茶の水女子大学副学長)の依頼により『発達心理学キーワード』の1章を担当させていただく貴重な機会をいただいたのも光栄であった。

他の章の執筆者は,発達心理学会の歴代の編集委員長クラスの錚々たる顔ぶれであり,その中に唯一の若手として大抜擢していただいたのである。そして選んでくださったのが尊敬する内田先生であったこともあり,その喜びは二重であった。

そういうこともあり,あらためて勉強しなおして,自分なりにかなり力を入れて書いたので,他の発達心理学の教科書にはない,発達心理学の根本から捉え直すなかなかおもしろい内容になったと思う(そろそろ出版されると思うので公刊され次第あらためて紹介していきたい)。

またいくつかの出版社からも声をかけていただき,本の企画も実現に向けて動いている。



さて,このように昨年は「正月みたいな年」だったのだが,それはそのまま今年の抱負にもつながってくる。

それは「正月明けのようにシャキシャキ仕事をしていく」ということだ。

「正月は享受してよいが,ずっと正月なのはいかがなものか」というわけである。「正月は充実していたな」という人があまりいないように,昨年は僕にとって充実感溢れる年ではなかった。

もちろんそれまでの成果を享受するときも,休むときもあってよいのだが,たかが30歳そこそこでちょっとぐらい成果が出た程度で満足して安住したらそれまでである。

一休みしたところで,まだまだこれから精進していかなければならない。


とはいえ,これだけだと,いってみれば「正月終わってふつうの生活をする」ということにしかならないので,新年の抱負としてはインパクトが弱い。


そこで,

「今年はあえて『本気を出せばたいていのことはできる』という『超楽観的認識論』を再装備したい」

とか言ってみる。


今年は,ある程度「本気」ってやつを出したろうじゃないかってわけである。

「常に全力を出し切るべきである」というひともいるが,いつも全力を出しているひとは,ここぞというところで結果を出すことはできないようにも思う。

膝が伸びている人はジャンプすることができない。ゼイゼイと息が切れている人が深く潜ることができない。

普段ある程度ゆとりがあるからこそ,ここぞというポイントで飛翔したり,深く潜ったり,一気に加速して何かを成し遂げたりできるということもあるのだと僕は思う。


とはいえ,元来意志が弱くのんびり屋の僕が,本気を出すためには,様々な視点から環境を整備することが不可欠となる。つまり,上の信念は条件付きなのである。


まず第一に,予定をガシガシ入れることによる「時間的環境整備」を行う必要がある。昨年は積極的に予定を入れないようにしてきたが,今年は前倒しで予定を入れることによって,次々と仕事をこなしていかざるをえないようにしたい。あ,あと目覚ましもかけるようにしようかな(←おいおい)。


第二に,「空間的環境整備」である。実質的な研究拠点を構築することが何よりも重要となる(これについてはまた追って)。また一人暮らしをはじめて10年以上になるが,家に机とイスがないのでそろそろ買うべきかもしれない(←おいおい)。


第三に,「体調的環境整備」である。体は環境ではないと思われるかもしれないが,考えてみると,自分の身体は「私」の最も重要な環境ということができる。

こいつが言うことを聞いてくれないとどうしようもないし,そもそも体調がわるいと何もする気が起きない。僕は二日酔い気味のとき,クリックすることはなんとかできるが,キーボードを叩くことができない。

もはや,水泳やテニスによって大学生までに貯めてきた「体力貯金」は使い切ってしまっている。否,むしろ長年の無理がたたって健康負債を抱えつつある可能性もなきにしもあらずである。

近年まで学生をやっていたこともあり,未だ学生気分が抜けきらないところはあるが,生物学的にはもう三十路も過ぎたので以前のように無理をしているとどこかでとんでもない形(病気)でツケを支払わされることになりかねない。

大病を患うぐらいなら,年中正月だと思って能動的にボーッとし続けていた方が1000倍マシだ。大病だけは避けたい。


ということで,健康を保持しつつ本気を出せるように,一工夫しなければならない。そこで,今年はサプリメントを活用しようと思っている。起きたら青汁を飲んで,たまに肝油を食べて,夜に養命酒を飲めば,かなり活動量が上がるに違いない。

心と体はつながっているーーというよりももともと一つなのでーーやる気も上昇するにちがいない。多少少ない睡眠時間でも大丈夫になるかもしれない。 まだ何も買っていないけど,夜中の通販などをみながら,適時買いそろえていこう(お勧めのサプリメントあったら教えてください)。



1年はあっという間だ。

1月15日になれば,1年の1/24は終わることになる。

これは24時間中の1時間に該当するのである。

こうして瞬く間に時は過ぎ去っていく。

今年は少なくとも3冊の本を公刊することになるだろうが,しかし,具体的そうした成果はさほど重要ではなく,とにもかくにも“自分なりに納得できる1年にできるかどうか”が本質的に重要なことだ。


納得できるかどうかは本質的に自分の問題であり,自分をごまかすことはできない。


そのためにも,本気を出せるような環境を整えることも含めて,やるべきことをシャキシャキやっていくのみである。



ということであらためて,

今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。





(写真はしみず氏撮影)





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Last updated  2006/03/02 07:23:55 PM
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