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この連休は富山は好天に恵まれました。
さて、チラシに目を通しまして思ったこと。 「神田昌典さん系の小冊子タイトルやなぁ」ということです。 来る9月29日(木)に折り込まれ、問い合わせがあるやらないやら。 結果について、このブログでアップしたいと思います。 その他について 【送料無料】一流たちの金言 から 「努力の上に辛抱という棒を立てろ」 私の人生を支えてくれた父親の言葉 桂 小金治(タレント) ところで、この頃(一〇歳頃)、 僕にとって忘れられない出来事があります。 ある日、友達の家に行ったらハーモニカがあって、 吹いてみたらすごく上手に演奏できたんです。 無理だと知りつつも、家に帰って ハーモニカを買ってくれと親父にせがんでみた。 すると親父は、 「いい音ならこれで出せ」 と神棚の榊(さかき)の葉を一枚取って、 それで「ふるさと」を吹いたんです。 あまりの音色のよさに僕は思わず聞き惚(ほ)れてしまった。 もちろん、親父は吹き方など教えてはくれません。 「俺にできておまえにできないわけがない」。 そう言われて学校の行き帰り、葉っぱをむしっては 一人で草笛を練習しました。 だけど、どんなに頑張ってみても一向に音は出ない。 諦めて数日でやめてしまいました。 これを知った親父がある日、 「お前悔しくないのか。 俺は吹けるがおまえは吹けない。 おまえは俺に負けたんだぞ」 と僕を一喝しました。続けて 「一念発起は誰でもする。 実行、努力までならみんなする。 そこでやめたらドングリの背比べで終わりなんだ。 一歩抜きん出るには 努力の上に辛抱という棒を立てるんだよ。 この棒に花が咲くんだ」 と。その言葉に触発されて 僕は来る日も来る日も練習を続けました。 そうやって何とかメロディーが 奏でられるようになったんです。 * * 草笛が吹けるようになった日、 さっそく親父の前で披露しました。 得意満面の僕を見て親父は言いました。 「えらそうな顔するなよ。 何か一つのことができるようになった時、 自分一人の手柄と思うな。 世間の皆様のお力添えと感謝しなさい。 錐(きり)だってそうじゃないか。 片手で錐は揉(も)めぬ」 努力することに加えて、 人様への感謝の気持ちが生きていく上で どれだけ大切かということを、 この時、親父に気づかせてもらったんです。 翌朝、目を覚ましたら枕元に新聞紙に包んだ 細長いものがある。 開けて見たらハーモニカでした。 喜び勇んで親父のところに駆けつけると、 「努力の上に辛抱を立てたんだろう。 花が咲くのは当たりめえだよ」 子ども心にこんなに嬉しい言葉はありません。 あまりに嬉しいものだから、お袋にも話したんです。 するとお袋は 「ハーモニカは三日も前に買ってあったんだよ。 お父ちゃんが言っていた。 あの子はきっと草笛が吹けるようになるからってね」。 僕の目から大粒の涙が流れ落ちました。 いまでもこの時の心の震えるような感動は、 色あせることなく心に鮮明に焼きついています。 かつての日本にはこのような 親子の心の触れ合いが息づいていたんです。 (『致知』二〇〇三年一〇月号) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011.09.26 20:47:27
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