淀風庵の酒詩歌日記

　長距離列車に乗っていた。仕事など目的があったようで、バッグやカメラを持っていた。

　どこの駅か分からないが下車した。大きなぼろ宿で目覚めた。雑魚寝のような部屋だ。持っていたカメラなどがない、衣服もよれよれ。なぜこんな所に俺はいるんだ？？頭が回転しない。俺はどこから来た誰なんだ、教えてくれ！！宿人の誰も取り合ってくれない。馬鹿をみるように薄笑いしていたり、無視して他事をしている。
　
　宿を出て田舎町を徘徊する。ここはどこ？俺は何者？知る手がかりが無い。家人に連絡したい、そのために記録が何もない、手立てが思い浮かばない。俺は独りのエトランゼ、ストレンジャー、さすらい夢遊病者なのだ。寂しさ、不安、頭が虚しく空転する。

　駅の近くで人に尋ねると、ここはどうも横浜らしい、とてもそんな都会には思えない薄暗い町だが、どうしようか、ここでほんとに目が覚めた。

　ときどき、酔って電車で寝過ごすことが、悪夢の源か？　頭もやばい？　大地震もストレスとなってる？