ぴあのピア 116
「新天地を求めて」1838年10月ウイーンへ旅立つシューマン。一刻も早くこの地で成功して自立する必要がありました。クララの父ヴィークが突然示した心変わり「ライプチヒ以外の場所でなら娘との交際を認めても良い」と言い出しました。シューマンは、ヴィークがまた心変わりをしないうちにクララを迎え入れたかったのです。自ら編集長を務める音楽雑誌の発行を手がけますが、4ヶ月が過ぎても出版のめどは立ちません。クララは「ライプチヒに帰るべきです。ウイーンでは検閲が全てを堕落させているのです」とシューマンを心配し手紙を書きます。ウイーンでは保守的な政府が、言論統制を強めていました。そしてクララの父ヴィークは心変わりをしシューマンだけでなく娘のクララにまで厳しい態度を取り始めます。「あなたのために父を捨てます。とても苦しい事です。でもあなたを信じています。私を幸せにしてくれるでしょう」もはや父の理解は得られないと感じたクララはシューマンに手紙を出します。二人は離れていても結婚への決意は崩さなかった。今日の曲は「アラベスク」 サロンの女性たちの華やかさを映し出すようなピアノ曲。シューマン自身サロンの女性に受けるように考え作曲したようです。アラベスクとは、元々建築などの装飾を表す言葉。アラビア風という意味もある。音楽作品にアラベスクと名付けたのはシューマンが初めてで、その後多くの作曲家がこの題名を遣うようになりました。 ←ポチッとお願いします♪