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学校で教えて欲しかった、こんな英文法!

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2010年04月01日
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カテゴリ:時制
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Day 67:今回はサミト君の学習はお休みして、コメントに寄せられたスマイル質問にえんぴつノートお答えします。


質問:
1) If節(仮定法)の動詞がたとえ現在のことを言っている仮定法過去であっても主節の動詞はそれをフォローする必要はなく、過去のことをあらわす過去完了形でも構わないのですよね? つまり、 If I were a bird, I could have flied in the sky. これは話し手の意識がどこの時制にあるかで変わるのですよね・・・??

2) どうしても理解できない問題があります。

I wish Petra would tell me what's wrong.

この場合の Would とはどういう役割ですか?
私としては、told だけを入れたいところなのですが・・・。

I wish it was not raining so hard.
私としては、did not rain を入れたいです。




答:

1) の答ですが、 まず、If I were a bird, I could have flown in the sky.


この組み合せは可能です。


少し付け足しますが、これは「時制の一致が必要」という観念ではありません。これは単にIf-節は「仮定法過去」、主節は「仮定法過去完了」という組み合せです。


学校英語では仮定法を機械的に次にように覚えさせますが、


仮定法過去

(If 節) 主語 + 過去形、(主節) 主語 + would/could + 動詞の原形

If I were a bird, I could fly in the sky.
(私が鳥なら空を飛ぶことができるのになぁ)


仮定法過去完了

(If 節) 主語 + 過去完了、(主節) 主語 + would/could + have + 過去分詞

If I had won the first prize in lottery, I would have bought a new house.
(もし宝くじの一等が当たっていたら、新築の家を買っていただろう)


これはあくまでも基本形です。今回の質問のように仮定法過去と仮定法過去完了の組み合せはケースバイケースで可能です。


If I were a bird, I could have flown in the sky.

(私が鳥なら空を飛ぶことができたのになぁ)
仮定法過去+仮定法過去完了


If I had won the first prize in lottery, I would be a millionaire now.

(もし宝くじの一等が当たっていたら、今ごろ私は大金持ちでしょう)
仮定法過去完了+仮定法過去


仮定法の本質的な部分については、また、このブログで取り上げますので、そのときにもっと詳しく説明します。


今回の質問に関連して1点補足しますね。


よく学校文法で「仮定法は時制の一致を受けない」と覚えさせますが、これは必ずしも正しいとは言えませんしょんぼり


仮定法でも時制の一致を受ける場合もあれば、受けない場合もあります


Day 60 時制の一致で紹介した「時制を一致させるか、させないかは話し手の意識次第」というメカニズムが仮定法でも働きます。


仮定法の時制の一致は次のような仮定法の文が従属節の内容になるときのことです(引用文:PEU)


直接話法:If I had any money I would buy you a drink.



間接話法(1):She said (that) if she had had any money she would have bought a drink.

間接話法(2):She said (that) if she had any money she would buy a drink.
(もしお金があれば、一杯おごってあげるのにと彼女は言った)


間接話法(1)は時制の一致を受けています。この場合、発話時において彼女にはお金がないかどうか、話し手の意識にはないのです。


それに対して、間接話法(2)では時制の一致を受けていません。つまり、この文は発話時においても彼女にはお金がないと話し手が考えているのです。


PEUでは同じIf-節の仮定法でも、次のような「提案」を表わすときには時制の一致を受けないと述べています。


直接話法:It would be best if we started early.



間接話法:He said (that) it would be best if they started early.
(早く出発するのが最善策でしょうと彼は言った)


つまり、これが学校文法で教わる「仮定法は時制の一致をうけない」というルールだと思います。


まとめ:
間接話法であっても仮定法が「反事実」を表わすときは時制の一致は発話時における話し手の意識次第。仮定法が「提案」や「依頼」を表わすときには時制の一致を受けない



次に質問2)の仮定法 wish 構文の would の働きについて説明します。


「wish + (that) + 主語 + would」は話し手が現在の状況に不満を感じ、それが未来において可能性は低いと思うが変わるようにと望む願望を表し、「(wouldの)主語がその気になれば実行も可能だけれど、その気がないのが残念だ」という気持ちを含みます。


したがって、これはある行為の実現に対する主語の意欲の有無を話し手が問題にしている構文になります。


I wish you would come with us tomorrow.
[= I’m sorry you aren’t willing to come with us]

(君が明日私たちと一緒に来てくれればいいのですが)
[君にその気がないのが残念です]


I wish … would …の構文は前述のように「未来において可能性は低いと思うが状況が変わるようにと望む願望」を表すので、どちらかというと話し手のちょっとした失望感や苛立ちを表わすことが多いとPEUでは述べています。
 

「wish + 主語 + 仮定法過去」と「wish + 主語 + would」の違いを次の2文で比較してみましょう:


I wish Petra could tell me what's wrong. [主語+仮定法]
I wish Petra would tell me what's wrong. [主語+would]


最初の構文は Petra が教えることができないという事実に反対の願望を表し、「 Petra が教えられないのが残念だ」という意味の文になるのに対し、


2文目の構文は「 Petra がその気になれば教えられるけど、その気がないのが残念だ」という意味の文になります。



最後に「I wish it was not raining so hard. 私としては、did not rainを入れたいです」とのことですが、it was not raining と did not rain では文の意味が変わってしまいます。


I wish it was not raining so hard. 


この文は今雨が降っていることが前提になります。つまり、it is raining so hard なのです。だから「雨がこんなに激しく降っていないといいのになぁ」という現在の事実の反対願望を表わします。


I wish it did not rain so hard. 


この文は it rains so hard という事実に反対の願望を表わします。例えば、いつも「激しい雨が降る」地域なら、この表現も可能ですよね。したがって、意味は「(当地は雨期になると激しい雨が降るから)激しい雨が降らないといいのなぁ」でも、実際は降るのです。こんな感じですね。


どうでしょうか、仮定法、少しスッキリしましたか スマイル

後は「習うより慣れよ」、より多くの英文に触れ、「わかる⇒面白い⇒もっとわかる⇒できる」という循環を作っていきましょうね。

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最終更新日  2018年07月18日 02時17分58秒
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