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2015.07.06
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カテゴリ:古本コレクション
台湾有数の観光スポットとして名高い、国立公園・太魯閣国家公園

絶景の太魯閣峡谷は、ヒーリング・スポットとしても大人気で、
世界中から観光客が訪れるようです。

今をさること約80年前。

昭和11(1936)年9月号の『主婦之友』
に、なんと当時の地元の若い娘さんたちの座談会が収録されています。

タロコのおとめ1.jpg

ウィキペディアには、

日本の台湾領有後、山地原住民は「生蕃」(後述)と呼ばれ、
領台40年後の1935年昭和10年)に秩父宮雍仁親王の要請において
公式に高砂族(たかさごぞく)と改称された。

とありますが、
1936年の『主婦之友』ではまだ『生蕃』と記されていますね。

取材に訪れた記者は、
集まった娘さんたち
まず伝統衣装の民族舞踊、
ついでゆかたに着がえて日舞
のおひろめで歓迎され、
その達者なことに瞠目したようすが語られています。

タロコのおとめ2.jpg

カラーでみたい、伝統衣装。

元来台湾に住んでいる人たちは
ポリネシア系の民族で、褐色の肌に黒曜石のひとみ、
まさしく『南洋美人』。

タロコのおとめ3.jpg

彼女たちはゆかたが好き、
伝統の織の粗い着物にくらべて
日本の着物は肌触りがよく、かるくて快適だといいます。

タロコのおとめ4.jpg

地元駐在の役人や警官の夫人たちが
裁縫の先生になってゆかたの縫い方を教わり、
着付けもマスターしたのだとか。

簡単服(当時流行のアッパッパ、いまのチュニックワンピースのような感じ?)
を町で買ってくる人もいたようですね。

タロコのおとめ5.jpg

このころは、幼いうちに伝統の入墨をする風習がふつうにあったのですね。
そしておしゃれに気をつかう若い人にとって決してよい習慣ではなかった事がつたわってきます。

タロコのおとめ6.jpg

上の画像・右の山月橋、
いまもタロコ名物でしょうか。

左は写真が小さくて恐縮ですが

『警官に敬礼するタロコの少年達』

・・・教育所の屋根を葺く草を取りにいっての帰り道です。
警官はお髭の深城忠一氏、タロコの青年男女から
慈父のように慕われている人。


・・・と、あります。

タロコのおとめ7.jpg

乙女たちの理想の夫君赤ハートは・・・

元気でよく働く人。
心の優しい人。
お酒を飲んで怠けたりしない、規律正しい人。

そのまま、現代にも当てはまりますね。

と同時に、当時はまだ内地の日本人、現地人
の明確な差別があり、口には出さないけれども
彼女たちも身にしみて感じている、切ない気持ちが思いやられます。

タロコのおとめ8.jpg

そして統治者側の現地啓蒙政策への努力。

産婆さん、今でいう助産師の講習をうけるのが
お嫁入り前の娘さんたちの一種のステイタスであり、
年若い乙女がりっぱに助産師を勤め上げる、

記者いわく

・・・レベフさんは、そんなに上手な産婆さんで、
頭脳もよいし、重い荷物を背負って7里の山坂を歩いても平気なくらい
身体が丈夫だし、そのうえ、ハーモニカを吹いたり、
『酋長の娘』を歌ったりする朗らかさもあるし、
ほんとに、いいお嫁さんになれますよ


おっしゃるとおりで、

有能で頭脳明晰、気立てがよくて明るくて、
働き者で峡谷で鍛え上げた健康美、

これだけ非の打ちどころの無い女性は、
どんなに望んでもめったに見つかりそうにないですね目がハート
(あえてイメージするなら、なでしこジャパンの皆さんがそれに近いかなあウィンク)


さらに、素直な気立てに「芯の強さ」をかねそなえた乙女たち。

タロコのおとめ9.jpg

タロコのおとめ10.jpg

実母が「子」より「恋愛」を選択するのを許し、
幼い妹たちの養育をうら若い乙女の身でひきうけて
いっしんに働くアッパイさん。

親に決められた「家」どうしの婚姻に反発、
覚悟して自分の意志を通し結婚破棄、
請求された慰謝料も一括返済したイワルさん。

記者は

「どちらも、よい意味でのタロコの新しい女であり、先覚婦人」
「花も実もある立派な大和撫子」


と、絶賛しておられます。


往年の台湾をしのばせる、泰弘さまのすばらしい記事です。
ぜひごらんください。

日本統治時代の台湾風光・・

泰弘さま、リンク引用こころよく許してくださりありがとうございました。

泰弘さんの〔追憶の記〕です・・・


現在も、世界有数の親日国・台湾。
わが国を好きであってくださるのは、とてもうれしいですね。

『主婦之友』誌上の座談会はなごやかですが
この後の第二次大戦、
戦後、大陸を脱出した国民党の統治
と、時代の大激動、
とうぜん彼女たちの人生にも大きく影響したことでしょう。

80年前の乙女たち、
その子孫の皆さんが、
当時よりいっそう幸せでありますようにと祈ります。


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Last updated  2015.07.15 11:00:11
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