先日、L2Dのホームページが刷新されましたが、ボタン類の反応が滅茶苦茶でまだほとんど使い物にならないということをここに書きましたが、今日、見てみるとすっかりきれいに整理されていました。What’s New のページからトップに戻るボタンがないのはいただけませんが。また、Consimで話のあがっていたプレオーダーの各ゲームのグラフィックスやカバーアートが多数掲載されており、一昔前であれば大変魅力的であったタイトルが並んでいます。しかし、私の個人的感想ですが、今はこういったかつての正統派はあまり売れないのではないかと危惧してしまいます。L2Dの社長のアート・ルピナッチはなかなか楽しい人ですし、あのStreets of Stalingrad の再版に漕ぎ着けた情熱についても敬服しているので、これらのゲームがセールス的に成功するとよいのですが。
ということで、掲載されているゲーム群を紹介しましょう。
Waterloo、War at Sea、PGG は刷新前のホームページでも紹介されていたので、ここでは割愛します。
(Zulu:Roeke’s Drift)
Zuluはここで少しだけ紹介しましたが、Richard Berg デザインでズールー戦争中のRorke’s Drift の戦いをエリア式マップで扱います。史実では多数のズールー人たちに包囲されたイギリス軍ですが、何とこのゲームではイギリス軍は1ユニットが一人の兵(または将校)を表すそうです。対するズールー側は全部で2000人もいたので、それなりの単位になっているようです。グラフィックは完成しており、1月中にはプレオーダーを受け付けられるようになるだろうとのことです。
(Rommel’s War)
Rommel’s War は刷新前のホームページでも告知されていたゲームですが、昔、Jack Green のQuaterdeck Games から出版されていた北アフリカキャンペーンゲーム(チュニジアは除く)のリデザインです。デザイナーはオリジナルと同じくVance Borries です。当時は日本でも一部のお店で流通していたので、目にしたことのある方も多いのではないでしょうか。残念ながら、私は見たことがあるだけでプレイしたことはありませんが、当時のゲームレビューでは好意的な記事が多かったと記憶しています。あまり奇をてらったところのないストレートなゲームという評判だったように記憶していますが・・・・何せ20年前のことなので、あまり当てにはしないで下さい(笑) 当時のボックスアートも一緒に載せておくので、記憶を蘇らせてください。こちらは既にプレオーダーを開始しており、定価80ドルのところが60ドルになっています。
←QD版
(Grand Fleet)
これも先日、紹介したゲームですが、War at Sea の第1次大戦版です。デザイナーはSimulation Canada の社長のStephen Newberg です。それ以上の詳細はよくわかりませんが、今夏には出すとのことです。定価65ドルのことろをプレオーダーなら45ドルとなっています。
(The Gothic Line)
これはタイトルどおりのテーマで、すなわち、第2次大戦でのイタリア半島北部での戦いです。デザイナーはMichael James MacGowant という人だそうですが、私はどんな人か全然知りません。1ターン4日で1ヘクス10km、ユニット単位は師団から連隊/旅団といったところだそうです。このスケールを聞くとアヴァランチプレスが計画を中止したCampaign for Italy を彷彿とさせます。もっとも、あちらはマップ3枚で1ターンは2日でしたが。
(フォリオシリーズ)
Blood and Steel と同じコンセプトであるフォリオゲームシリーズというものを立ち上げており、次の3つのタイトルのカバーアートが掲載されています。Patton’s Finest : The Battle of Arracourt、Drive on Smolensk、Red October。最初のゲームはタイトルどおりでノルマンディ上陸後の北フランスはアラクールでの戦車戦を扱ったものです。アラクールの戦車戦というと旧SPIのPanzer Battles に同テーマのゲームがありました。
その次のスモレンスクですが、これはどんなゲームかよくわかりません。恐らく、1941年の第二装甲集団によるスモレンスク進撃だと思うのですが・・・・ダニガンのPGGともろにかぶりますからねぇ。本当に出す気でしょうか?
Red October は潜水艦のゲームでもロシア革命のゲームでもありません。スターリングラードの「赤い十月」工場を巡る戦術級ゲームです。スケールはASLより少し大きいかな?という感じです。
他にもグラフィックは掲載されていませんが、Ponyri(?)、Waters Unvexed(?)、Zukov’s First Victory(ノモンハン?)、Dreadnoughts、Juno Beach などがラインナップにあげられています。Zukov’s ~はプレオーダーもできる状態です。いずれも価格は20ドルです。
(Pocket Game シリーズ Z-Pak)
もう、このあたりになるとわけがわからなくなってきます。一応、カバーアートとマップが掲載されているのがOperation Typhoon : Barbarossa Denied です。A4程度の大きさのマップとなりは小さいようですが、マップは一応、タイフーン作戦の範囲をすべて収めています(南はボロネジまでありますので、広めとも言えるでしょう)。値段は10ドルです。
(その他、開発中のもの)
最後のページにあがっているのがStreets of Berlin、Achtung Panzer、6th Army Stalingrad です。Achtung Panzer はStreets of Stalingrad のシステムを用いて東部戦線での中隊規模の戦闘を再現しようというコンセプトです。はっきり言ってパンツァーブリッツですね。まぁシステムは明らかに違いますが。マップも組み合わせ可能なタイプですので、シナリオに合わせてマップを作っていくのでしょう。プレオーダー価格は45ドルです。あとの二つは私にもさっぱりわかりませんが、ベルリンは、まさかSoS のシステムでベルリンの市街戦をやろうなどと考えていませんでしょうねぇ(笑)
最後になりましたがWatelroo、War at Sea、PGG以降のゲームのプレオーダーから、他社と同様に印刷工程に送る段階になって始めて課金するように変更されるそうです。これで「金は取るがちっともゲームが出ない」と酷評されてきた汚名もすすげるようになることでしょう。