昨日だったかConsim のトップに「BergBROG がスタート!」という記事が出ていた。そのときは興味を持たずに読み飛ばしてしまっていたのだが、GMT のフォーラムでBerg 本人が宣伝していたので、見に行ってきた。
結論から言うと、なかなかに面白いブログだった。少々重くて遅いのが玉に瑕だが、現在、作成中のゲームが多数紹介されており、Consim の各フォーラムをグルグル回る際の参考になる。特にBerg はGMT とBSO だけにゲームを供給しているわけではなく、様々なメーカー向けにデザイン活動をしているため、このように彼の活動がひとつにまとめられたサイトは情報を仕入れるのに大変助かる。
その中で面白そうなネタというと・・・・
1.Conquistador
GMT のP500 候補の一作。言わずと知れた旧SPI(AH で再版)のアメリカ大陸探検征服ゲームである。版権はハスブロが押さえているはずだが、デザイナーの権利で改定出版するのだろう。
2.GMT 向けの習作
当分P500 には出そうもないが、GMT 向けに色々と準備しているものの中から。
1813, The Battle of Nations: Triumph & Glory システムでの諸国民戦争
ACW:Mark Herman とのコンビで南北戦争キャンペーンのビッグゲーム
Army of the Caesars: GBoH の新作。ローマ帝国の戦術級ゲームと書いてあるが、カエサルはローマ皇帝になっていないので・・・・いつの時代を扱うのだろうか?
Blood & Sand: 北アフリカの準戦略級ゲーム。このブログでも二度ほど紹介したことがある。
Chariots and FIre: 青銅器時代の戦術級ゲームだそうだ。本当にGMT で出版する気だろうか? GBoH の一作。まぁチャンドラグプタなどというゲームも出るくらいだから・・・・。
GENESIS: 青銅器時代の勢力争いをPax Romana システムで再現・・・・・どこの地域だろうか?
INFIDEL: 十字軍の兵士の戦いをMan of Iron のシステムで再現
Pax Barbarian: 西ローマ帝国の滅亡をPax Romana システムで描く。これはタイトルが秀逸である。
Tamerlane: チムールの戦いをGBoH システムで描く。チャンドラグプタが出せるのだからチムールは大メジャーだろうねぇ。
The Glory that was Greece: The Ancient World システムでのギリシャ諸都市とペルシア帝国の戦い
The IMJIN War: Joe Miranda との共同デザインで、秀吉の朝鮮出兵を扱う。GBoH とは書いていないので作戦級かも?
The Second Punic War:The Ancient World システムということなのでHannibal とは毛色の違ったゲームになるだろう。
The Wild West: アメリカの西部への膨張に伴う戦いだそうだ。ちなみに私のメキシコ人の友人(かなりの知識人階層)はアメリカ人の友人に静かな口調で「以前、アメリカはメキシコからテキサスを奪いました。アメリカではテキサス側がアメリカへの編入を望んだとしていますが、私はそうではなく征服だと考えています。」と述べていたことが思い出される。言われたアメリカ人も「そのとおり」と認めていたのが興味深かった。
GMT 向けのゲームアイデアだけでもこんなにあるのだが、実は他の出版社向けのものがさらに10点ある。その中でとくにオカシイのがWINDS OF WAR である。直訳すると「風の戦い」。実は本当にこのゲーム、「風の戦い」をテーマにしている。といっても凧揚げとか、気球とか、はたまた諸葛孔明の火攻めのゲームではない。何と! 旧日本軍の風船爆弾によるアメリカ本土攻撃ゲームなのである。本気でゲーム化するとは信じられないのだが、AtO誌用のゲームと書かれている。まさか雑誌附録の本ゲームになるとは思えないので、セカンドゲームか、例のハガキ大のゲームなのだろう。しかし、変わったことを考え付くものである。
興味をもたれた方はこちらがBerg のブログページまでどうぞ → BergBROG