香川県立東山魁夷せとうち美術館
半券は「緑渓」 絵葉書は「白馬の森」現在(7月20日~9月18日)の展示内容は1階 白い馬が見える風景/生命の象徴、祈り2階 小さな窓に四季を彩る/「新潮」表紙絵東山魁夷の作品はGWに岐阜県中津川市山口の道の駅「賤母」内の東山魁夷心の旅路館で鑑賞したのだが、鮮烈な印象を受け「もう一度鑑賞したい。」と思った。何が戦列だったかというと、山や「吉野の春」に代表される桜の花、「年暮る」の雪化粧した屋根のように一見同じパーツ(山の緑、桜の桃色、雪の白)なのに、ひとつとして同じ色が使われていないのだ。山の緑はそれにより、実物のような遠近感となって表われている。単に「山の緑、桜の桃色、雪の白」などという単純な世界ではないのだ。ところで、東山魁夷の世界にはあまり動物が登場しないのだが、例外的に「白い馬」が生命の象徴として登場している。「緑響く」「森装う」「早春の丘」などが展示されていた。※一般的に美術館は撮影禁止なので、すみませんが写真はありません。生前彼は「この馬は何を表しているのか?」の問いに「白い馬は私の心の祈りです。」とだけ答えて、鑑賞する人のイマジネーションにまかせてきたそうだ。2階には「新潮」の表紙絵 季の詩、夢の詩が展示されている。表紙に使われるのでよりソフトな、逆に原色を使い分けた、また一味違う魁夷の世界を鑑賞することができた。思う存分魁夷の世界を堪能した後は、瀬戸大橋の見えるカフェで、コーヒーを飲みながら余韻に浸るといいと思う・・・。今年2回も東山魁夷の世界を鑑賞することができた。「一度観たんだから二度目は・・。」という気持ちも内心ないわけではなかったが、2度3度観たくらいで言い尽くせるほど浅い世界ではないことを思い知らされた。おいらとしては決して得意な分野ではない美術館レポートだが、それゆえに自分を磨くところがあるということ。東山魁夷の世界、また堪能したいと思う。そのときにはまた違った感性を磨いていきたい。