米国産牛肉を使いますか?表示しますか?
ニュースで吉野家に長蛇の列ができている様子が映し出され、こんなに米国産肉を食べたい人がいるんだから、大丈夫なのでは、という錯覚を起こしてませんか?でも、アメリカの食肉工場では、ゆるいアメリカの基準にすら違反が続出していること、ご存知ですか?紙智子事務所編集「ノンコンプライアンス・レコード―日本向け米国食肉処理施設におけるBSE違反記録 米国産牛肉の安全性は保障されていない! 」(単行本) には、米国の検査官が発見した違反の記録が出ているそうです。 米国産牛肉が安全でない理由はフリーページ「もう牛肉を食べても安全か」をご覧ください。 昨日、消費者連盟主催の「『米国産牛肉使いますか?表示しますか?:』企業アンケート報告集会」を聞いてきました。アンケートの結果はこちら 「状況によっては使う」「その他」と答えた企業は、当面は使わないが、消費者の動向や輸入牛肉の内容による、輸入量及び価格が安定したら使うというところが多いです。 外食産業における原産地表示はガイドラインはあるそうなのですが、義務ではないので、業者が都合のよい部分だけ表示する場合がある、偽装をさせない手段を講じる必要があるなどの問題があるそうです。やはり義務化、トレーサビリティの制度が必要ということです。 お店で売っている牛肉の原産地表示は、生鮮肉は義務付けられていますが、加工品は「原産国」として製造した国の表示義務はあるものの、原料の産地の表示義務はありません。今日10月1日から加工度が低く、生鮮食品に近いものは原料の産地の表示が義務付けられます。ただし、50パーセント以上を占める場合だけなので、たとえば牛肉49パーセント、豚肉51パーセントのあいびき肉なら牛肉に関しては表示義務がありません。(どう考えても変) 日本の肉の自給率は40から50パーセントで輸入肉は外食や加工品に使われているそうです。というわけで、農水省、厚生省に対して、牛肉等を使用した食品への原料産地表示を求める署名運動にご協力ください。日本消費者連盟 食品の流通業者は小さなメーカーにも原産地をきびしく証明させているので、表示できないはずがない、というメールが某小規模メーカーからあったそうです。また、アメリカにはヒトのクロイツフェルトヤコブ病の検査機関が1箇所しかなく、情報は米政府が握りつぶしている、という話も出ました。 アメリカでもあまりマスコミにとりあげられないものの、ラルフ・ネーダー系の消費者団体など30以上の団体が全頭検査を要求しているそうです。 アメリカでは鶏や豚に肉骨粉を与えており、鶏や豚などは発病する暇がないうちに肉にされるので、安全性がはっきりしないのではないか、という意見もありました。 ところで、プラセンタ(胎盤)エキス入りの化粧品を使ったことのある人の献血が禁止された旨、ネットのニュースでも見たことがありますが、私も使ってしまったかもしれません。BSE病原体は皮膚からも入るのだそうです。 とりあえず、米国産牛肉に関してできることは、レストランなどで肉の産地を聞くことです。ちょっと勇気を出して聞いてみましょう。消費者が関心を持っているということを示さないと、ほとぼりがさめたら使ってもいいだろう、ということにされてしまいますし、聞く人が大勢いれば、自主的に表示してくれるようになるのではないでしょうか。