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詩集の中の栞のように~裏ブログ~

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2009/09/16
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カテゴリ:経営・教室運営

私が学生の頃に、コンビニやレンタルビデオ店などいわゆる接客サービス業でアルバイトをした経験がある。こうした接客業では、店長の管理能力が、そのままアルバイトの接客態度に出る。

 

レンタルビデオ店は深夜2時閉店であった。

深夜は店長などいない。そもそも週のうち、店長が顔を出すのは1日程度。必然的に、学生バイトやフリーターが作り出す「ゆるい雰囲気」の中で時間が進んでいく。そこに「サービス業」という観点はかけらもない。深夜は単なる不良のたまり場になっていた。

 

レンタルビデオ店では、1:55から有線放送を「蛍の光」に変える。店内に閉店を知らせるためである。

私たちバイトは、少しでも早く帰りたいために、1:50あたりからお金の計算や本日の「締め作業」を始める。

お客さまから見えるところに、小銭を並べ、1000円札を10枚ごとに包み、本日の売上を計算していく。「日報」と呼ばれる、本日の売上明細の処理も同時進行で進めていく。

その時の気持ちは「早く帰りたい」。その一点である。

 

しかし、店内のお客さんには、2時近くになっても、まだ帰宅しない人がいる。

するとスタッフもいらいらしてくる。

さらに1:55くらいに店内に入ってくるお客さんまでいる。

 

こうした日が重なるにつれ、1:45位から「蛍の光」を流し、早く客を帰らせようとするバイトも出てくる(笑)

 

売上計算を終了し、もう閉店の2時を待つばかり。カウントダウンが始まる。

しかし、そんな閉店ギリギリの1:59にビデオを返却に来て、延滞料を支払うお客さんがいる。すると、あからさまに嫌な顔をするスタッフも中にはいた。今終了した日報を書き直さなければならないからである。

 

こうしたことは何もバイトだけに限ったことではない。専任スタッフでもありえることだ。

以前の会社でも、専任講師の終業時刻は22時。そして、時間講師に関しては、授業時間以外の時給は一切支払われることがなかった。

そのため、生徒たちの質問に捕まりたくないために、職員室の陰に隠れて仕事をしたり、質問しようとする生徒を早く帰らせようとする動きが目立ってきた。

 

こうしたことが起こる原因は2つ。

1つは研修不足。もう1つは、時間外労働に給与が支払われないことである。

(3つめを挙げるとすれば、それは熱意の問題なのだろうが、マニュアルではなるべく「熱意」に頼らない)

 

まず、研修段階で「閉店時間とは、決してスタッフが帰宅する時間ではない」ということをきちんと理解させておかねばならない。

この考えを理解させておかないと、閉店間際に飛び込んできたお客さまに対し、スタッフが失礼な態度を取るというとんでもない事態が起こる。

塾業務においても、生徒からの質問や、夜遅くまで残って勉強する生徒への応援態勢がきとんと取れないという状況に陥る。

 

また、ペイの問題も重要な観点である。

先に挙げた私のバイト時代の話で言えば、時給が2時までしか出ないことが問題である。しかし実際は、お客さまが帰宅された後に、30分程度締めの仕事が残っている。しかし、その部分に時間給が発生しないのだ。

これは経営者が支払うことによって解決する問題だろう。

もちろん、全ての残業に対し、報酬を支払うという考えに私は反対である。これをやると、仕事の遅い人やサボっている人ほど給与が高くなるという事態になる。

しかし、実際に会社として拘束している時間に対しては、給与を支払わないとならない。

 

閉店間際にどこかの店に入り、何となくスタッフの嫌な空気を感じたことがある人も多いだろう。デパート、書店、レンタルビデオ店、レストランなどなど。

閉店間際でも営業時間は営業時間である。それはスタッフが帰る時間でも、スタッフが後かたづけを始める時間でもない。

営業時間とは、お客さまのために与えられている時間なのである。

研修の初期段階で、この点を勘違いさせないようにしておくことは重要だ。ここを強調しておかないと、「とにかく早く上がりたい症候群」が社内に起こる。

何もダラダラ仕事をする必要はないが、早く上がることだけにスタッフが集中し始めると、その会社からはプラスαのアイデアや企画は生まれてこなくなる。






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Last updated  2009/09/16 02:56:32 PM
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