灼眼のシャナIIの第10話を見ました。
劇場版「灼眼のシャナ」-ディレクターズカット-
第10話 帰って来た男
悠二の鍛錬は、自在法の構築を試みる段階にきていた。
幾度かの失敗の後、
悠二が封絶に成功した時、
シャナと
アラストールからの祝い言葉はなかった。
悠二の張った封絶を染める、“銀色の炎”から目が離せずにいたからだ。
「悠二、炎の色…」
「色?銀色…」
マージョリーが今も追っている炎の色だった。
「銀というのはそいつの炎の色…?」
「そうだ、そして弔詞の詠み手がフレイムヘイズである理由」
「でも、どうして僕が…!?」
「こんな炎の色を持つ徒はいない…」
「それってどういう…!?」
「私にも分からない」
「今のところ、貴様自身の存在自体に変化はない。現状維持で、万条の仕手の帰りを待つ」
「悠二、それまで存在の力は絶対使わないで。それまで鍛錬は体術だけにする」
「うん、決して弔詞の詠み手に知られてはならん」
「分かった…」
学園祭まで三週間を切り、
悠二のクラスでは出し物の最終決定と、地域の商店街まで繰り出す、仮装パレードへの代表者選びが行なわれていた。
シャナや
一美だけでなく、
史菜と
悠二もまた出場者として選ばれ、それぞれが仮装する役がくじ引きによって選ばれる。
悠二はロミオ役で、相手のジュリエット役には
吉田が選ばれる。
仮装の衣装を
悠二の母の千草に作ってもらいに行く
シャナと
吉田。
「そう、悠ちゃんがロミオなの?あんまり似合わないわね」
「そんなことないと…あ、思います…」
「そう?ロミオって恋人が死んでしまったと思って後を追うくらい恋に夢中になってしまう情熱家でしょう?悠ちゃんはね…」
「死んでないのに死んだと思うなんて悠二ぐらい抜けてる。だから似合う」
「それは酷いよ。ロミオが死んだ後、ジュリエットも自殺するんだよ。純粋なんだよ、きっとただ傍にいたくて」
「そうね、人を好きになるって単純に近づきたいってことだものね。ホントに体中全部くっ付いていたいって思わない?」
「今までうまく言えなかったんですけど、そういう感じかもしれないです」
「よく分かんない。でも近づきたいっていうのは分かる」
「でも、現実だと見えてるのに届かないっていうか、何ていうんだろう…」
「何か、見えない壁がある…。破れるかもしれないけど、よく分かんない壁…」
「うん、分かる」
「そうやっていっぱい考えるのも大事だと思うの。嫌になって諦めるなら、それはそれでいいの。そこまでの気持ちだったってことだから。でも、そうじゃなかったら…ホントに誓うに痛いと思ったら、どうすればいいか気持ちが教えてくれると思うわ」
そして
シャナがその怪しい影に気付いたのは、そんな一日の夕刻だった。
“徒”でこそないが、
悠二の家から彼女らを尾行するその影に、
シャナは容赦ない一撃を加える。
しかし、それは
悠二の父・貫太郎だった。
昔から茶目っ気が変な方に飛びすぎるキャラだと言う千草。
変な行動もする貫太郎ですが、食事の後に「迷っているのなら、まず手を伸ばせばいい。そうすれば、ある程度は届くものだよ」と
シャナ達にアドバイスする。
その頃、パリで
ヴィルヘルミナは
カムシンと会っていた。
「やはりフィレスは生きているのでありますか…」
「あぁ、生きています。そしてあるものを探しています」
「まさか…」
「零時迷子」
「…!?」
「あぁ、当然でしょう。彼女にとってはかけがえのない恋人の形見ですから。例のミステスを見つけるのも時間の問題でしょう」
「では…では、いずれフィレスが…」
次回、「約束の二人」
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