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2009.12.26
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カテゴリ:モータースポーツ
 英国GPの開催地は、シルバーストーンに復帰している。政治的な思惑から、英国GPを廃止することは危険すぎる。F1チームや部品企業は英国に集中しているので、GP廃止は強い反発を呼んでしまう。ドニントンパークがだめならば中止するとエクレストンは息巻いていたが、その考えは権力と民衆の圧力を呼んでしまう。やむを得ずに、シルバーストーンと長期契約を結ぶことになっている。ほかの地域に比較すると、破格の安い契約金で開催権を入手したシルバーストーンは、ご機嫌だろう。
 ドニントン・パークは約束の期限までに資金を調達できず、F1開催地の権利を奪われている。F1レース開催のために大規模な工事を開始していたので、責任者だったサイモン・ジレットは逃げ出してしまい、管財人がサーキット管理しているという。F1を開催するには、100億円以上を投資してコースを改修する必要があった。しかし、この世界不況の中でドニントンに融資する金融機関が現れるはずがない。ジレットがなけなしの資金を消耗すると、借金だけがドニントンに残された。
 エクレストンとシルバーストーンの厳しい対立に付け込んで、F1開催権を奪ったまでは上出来だったのに、肝心の資金が途絶えてしまっては、改修工事が進まない。工事を途中で中断したサーキットは使い物にならなくなり、放置されているという。これでは、F1開催権争いなどやらないほうがましだった。ジレットなる人物の実像は不明だが、金融危機が起きた時点で開催を断念していれば、火の粉を浴びずに済んだはずである。ぎりぎりまで資金繰りに走り回っていたことが、燃え尽きる要因になっている。
 英国政府は、F1グランプリに公的な資金を投入しない。途上国や石油産出国との大きな違いになる。これらの政府は自国を一流の国に見せるために、エクレストンと契約してグランプリを開催している。シンガポールやアブダビは観光客を呼び寄せる撒き餌としてF1を利用している。そんなことを百も承知で、エクレストンは途上国と手を握っている。多くの国のサーキットは赤字運営を強いられているから、政府や自治体の財政支援がないとグランプリが消えてしまう。政治家の野心と主催者団体の思惑とエクレストンの金儲けが一致して、F1グランプリは世界各地に拡大している。その先は不透明でよく見えていない。





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Last updated  2009.12.26 13:33:44
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