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カテゴリ:不動産投資
江副浩正氏「不動産は値下がりする!」をダンボールの中から見つけて再読してます。 2007年8月初版なので、サブプライム前の株価ピークのときに書かれた本で、題名は完璧に的中してます。
だいたいの要旨は、 日本の「土地」、住宅地、オフィス用地他は、土地神話はあったけれども実はそれは規制や戦後の問題で出てきたにすぎず、実は「土地」は生産され、また、高度利用されるので、「増える」ものである。 したがって、一部の超都心や中核部分を除いては下がるのは当然(但し、赤字国債発行しすぎでの調整的なインフレヘッジにはなる) まあ、こんな感じでしょうか。 具体的には、 ・埋め立てでどんだけ土地が増えた? ・バブル崩壊後容積緩和等の規制緩和で土地の高度利用がどんだけ進んだ? ・大学なんかも首都圏に新設増設できなかったけど、最近できるようになってどうなった? など、具体的な場所や数値を上げて丁寧に説明してます。時折優雅な交友関係の自慢が入るのはご愛嬌でしょう(軽井沢の別荘も規制緩和している新興地域が盛り上がっていると)
中央区の説明なんか、この本10年近く前に買ったのでしょうが、すっかり忘れてて、なるほど~と感心しました。
彼は、土地の値段は、インフレ調整後の実質ベースでは、高度利用ができる(それだけの需要があり、文化的な背景もある)一部の場所を除いて、供給が増えるんだから、そりゃ価値が下がるといってます。
また、個人の需要の面からも低金利の恩恵がなくなったら不動産の価格は下がるといってます。
ここは10年たったらマイナス金利になっていて、実際は外れているわけですが、なかなか説得力があります。
私のしょうもない意見はこの江副さんの本にある内容のほかに、 「もう高層ビルをきっちり作れる日本人が減ってきているので、レベルの高い高層建築物っていうのは今後も建築単価が下がりづらいのではないか?」というものです。 時代は常に進歩していると教科書では言ってます。(そんなトーン) でも、昔作れたものが今作るとお高いものはいっぱいあります。
ですので、超都心のマンションのほかにも、地方中核都市の中の一番いい場所にあるマンション、50年持ちそうなやつ。これはお買い得じゃないかと。地縁がない限りかわないですが。 まあ、そういうスマートシティな話は平成19年当時もありました。青森市のマンションばか売れとか、今度大阪の梅田近くに伊藤忠がタワマン建てるからどう?とか。当時の私には理解できませんでしたが、 東京オリンピックの後にゼネコンに入ってきた管理職が死んだ後、一体だれが、やれ免震だの杭のデータを紙で管理しろだの工期を守れだの近隣も相変わらずうるさい上に危ない仕事を十分な量こなしてくれるんでしょうか。
長くなりましたが、私の意見で、江副さんの意見に付け加えるならば「マンションの需要が減るのは間違いない。場所にもよる。でも、供給も減る。これも間違いない。建築学科の人気はもうないし、ゼネコンに入りたい人も減っている。」 →マンションは買える人が買いたいときに買うものだ。 というしょうもない結論でした。
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最終更新日
2016.06.01 13:45:42
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