テーマ:化学(162)
カテゴリ:化学
【特色】テープ類から総合材料メーカーに。液晶用光学フィルムで成長。ニッチ商品でシェア首位多数
【連結事業】工業用材料32(7)、電子材料59(10)、機能材料9(8) 【海外】68 【続 伸】工業用テープは自動車、電機業界向けが回復。HDD用フレキも好伸。下期から光学フィルムが液晶需給軟化響く。円高も打撃。が、原価低減の寄与幅大きく営業益続伸。営業外で為替差損。増配。 【液晶用】11年度末までに200億円を投資し液晶用光学フィルムの生産能力を1・3倍に増強、世界首位堅持狙う。米国創薬ベンチャーと肝硬変治療薬等の開発提携。 (会社四季報2010年9月号より) ------------------------------------------------------------ 【上記の感想】 上記は、日東電工(6988)のページを引用。 同社株は、征野ファンドでも保有中。 同社関連での最近の気がかりは、液晶パネルの需給が緩んでいること。 中国での在庫が積みあがり、メーカーが生産調整をしているとの報道がある。 もう数カ月も前のことである。 そこで、同社の月次売上高動向を見てみる。 今期の前年同月比は、4~8月は何とかプラスで推移していた。 が、9月になり、いよいよマイナス(4%減)に転じた。 同社のコメントには、次のように書かれている。 「前年同月比では全体で4%減(前月比では2%増)、うち液晶表示関連材料は4%減(前月比では3%減)」 やはり、液晶パネルの生産調整の影響が出ているのかな、と思う。 また、為替の円高傾向の影響もあるのか? ところで、2Qの発表日は今日である。 これに先立って、26日、日経新聞が観測記事を載せている。 それを、引用してみる。 (引用開始) 日東電工の2011年3月期の連結営業利益は750億円程度と前期比34%増える見通しだ。従来予想は12%増の630億円。期初時点では、下期(10年10月~11年3月期)に液晶パネル用偏光フィルムの採算が急速に悪化するとみていた。だが新興国で液晶パネル需要が底堅く推移し続けており、一定の利益を確保できる公算が大きくなってきた。 今期の売上高は6%増の6400億円前後と、従来予想を100億円程度上回りそう。液晶テレビの普及が進む中国、東南アジアなど新興国でテレビ販売が堅調だ。台湾のメーカーなどが実施した液晶パネル減産の影響を一部吸収できそう。この結果、偏光フィルムを中心とする「液晶表示用材料」の販売は、下期も期初想定ほど落ち込まない見通し。 円相場が対ドルで1円円高になると年間で約20億円の営業減益要因となる。8月以降は1ドル=85円を想定していた。円相場が足元の水準で推移し続けた場合、下期は円高が利益圧迫要因となる。だが液晶パネルの大きさに合わせて効率よく偏光フィルムを生産する技術の改良でコストを削り、吸収する。 スマートフォン(高機能携帯電話)に搭載されるタッチパネル用粘着シートの好調も支えになりそう。 10年4~9月期の営業利益は前年同期比84%増の470億円前後となったもよう。従来予想を20億円程度上回る。偏光フィルムの好調に加え、ハードディスク駆動装置(HDD)のヘッド部分に使われる金属回路基板の販売増も寄与した。 (引用終了) これを読むと、液晶パネルの現況は、普通の生産調整ということで良いのではないか。 少なくとも、もう1度はフル生産状況になるのではないかと思われる。 それでは、株価と指標を確認する。 現在値は、3040円。 予想PERは、11.24倍。 実績PBRは、1.31倍。 予想利回りは、1.97%。 信用倍率は、1.24倍。 関連日記 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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