テーマ:今日聴いた音楽(73709)
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せんだって、いいともに稲垣潤一が出たときなんだけど。
稲潤はフィンランドの原住民族ラップ人(サーミ)とコラボしたらしい。 ラップ人はトナカイを放牧する遊牧民なので、遊牧民族特有の歌を持っている。僕が初めてサーミの歌を知ったのは、ファイナルファンタジーの作曲家・植松伸夫の影響。『FF5』のアレンジ盤で聴けます。 稲潤いわく、サーミの歌はモンゴルの発声と似ているらしい。ホーミーの出し方なんだね。言われてみればその通りかもしれない。 モンゴルのホーミーはひとりで高低二音を同時に発声する。僕も唸るだけならできるんだけど、声帯で低音、硬口蓋と舌の間の共鳴で高音を出すのです。なんでも松任谷由実はナチュラルにホーミーになっているらしいぞ。 ヨイクという発声法で歌われるトナカイ飼いの歌は、セルフユニゾンの数人の女性が声を合わせてニャンニャン謡いあげる感じで、非常に奥行きがある。まあね、高低二音発声するのが2、3人もいたらかなりの音の厚みになりましょう。 ヨイクでもホーミーでもそうですが、これは平均律の音階とはちょい違うわけです。いわゆるドレミファ音階じゃないところで音楽をやっている。 世界中にこういう音があって、みなそれぞれ面白い風景を見せてくれるじゃない。インドのシタールも、日本の笙も、インドネシアのケチャも、音を聴くだけで目の前に風景が広がる。 タモリが平均律を「一部の連中がデカイ顔をしている」と言ってたんだけど、平均律で書きあらわせるものだけが音楽として「正しい」わけじゃない。楽器で出しやすいように、楽譜に書きやすいように発明された音階だけが音楽じゃない。 世界中に面白い音楽があって、むしろそっちのほうが多いんだよね。多様性っていうか、趣きがある。 フィンランドトラッドで有名なヴァルティナというユニットがあって、僕は昔かなり好きだったのですけれど、彼らのアルバム『アイタラ』と『セレニコ』がよろしい。 http://listen.jp/store/artist_10404.htm ↑視聴できるとこ どうですか。晴れた雪原の向こうにトナカイの群れが見えませんか。吹雪の中の白樺と湖が見えませんか。 冬のドライブのBGMにオススメです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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