武将都市ナゴヤ(5)凌雲寺~ラスト
中村公園のベンチに座ってカロリー補給しつつ地図を見る。とっくに体力の限界は越えてるけど、まだ早い時間だし、今後名古屋を再訪しても稲葉地城へ行く機会はそうないだろうと思って、もう少しだけ頑張ることにした。信長様が遊んだという庄内川も見たいしな。たぶん、15~20分位で着くだろう。ひと息ついてから歩き始める。人通りの少ない道を、てくてく・・・ひたすら。相変わらず風は強くて、晴れてるのに途中小雨も降りだした。なんで~?雲、ないのに。傘は持ってるけど、折りたたみだからこんな風じゃ負けちゃう。暑かった昨日とはうって変わって、寒いし。疲労と戦いながらちまちま歩いていると、前方が開けてきたので、どうやら庄内川が近くなってきたらしい。川に行き当たったら左に折れて、目印のラブホを通り過ぎる。ラブホのすぐ先には学童が。ちと考えられない光景に唖然としつつ、これって、どうなの~?とか考えながら進む。土手の上は車が通っているらしいが、土手に上がる道はない。ずっと歩くと眼の前を横切る坂があったが、なんだか川は見れなさそうな気がして上がらなかった。坂の先は樹が生い茂っていて、神社っぽい風景になってきた。そのまま敷地に沿って回り込んでいくと・・・あった!※城についてはカテゴリーを別にしてあるので、「稲葉地城」をご覧ください。稲葉地城を見終えて、さて本日のラスト、凌雲寺だ。神明社の前は道があちこちに向かっていて、どれを行こうか迷っちゃう。ふと神明社の奥を見ると、土手に上がれそうな感じだったので登ってみる。が、車道より一段低い土手に出ただけで庄内川は見えなかった。仕方ないな。電車からは見えたから、まあいっか~。凌雲寺へは大通りからも行けそうだったけど、地図を見るとわかりにくそうに思ったので、住宅地の中を抜けることにする。少し歩くと行き止まりで、目の前は樹が多くて神社っぽいのに、中へ入れるような公道らしきものはない。個人の敷地内のような所を覗くと、寺の駐車場のようでもあったので、抜けていいのかな?と恐る恐る入る。するとここって寺に入れるのか?みたいな入口があったので中に入ろうとすると、わん!わん!わわわわわわわん!!!(訳:不審者!不審者!!くせ者じゃあ~、であえ~!!!)・・・突然わんこが飛び出してきて激しく吠えられた。ごめ~ん、抜けられるかと思ったんだもん。謝りつつ走って退散。そのまま駐車場を抜けると、ようやく寺の正面が見えた。【凌雲寺 集慶山と号し、臨済宗妙心寺派。 永正年中(1504~21)稲葉地城主津田信光(織田信長の伯父に当たる人) の創建で、南溟紹化和尚を開祖とする。 織田信長が幼少のころ、この寺で手習いをしたと伝えられる。 墓地の宝篋印塔には「前豊州太守泰翁玄凌禅正門天文五年丙申十月廿八日」 (1536)とあり、信光のものであることが知られる。】 (寺の解説板より)もう17時近かったので、さらりと見ないとマズイなと思って入ろうとしたらこの張り紙が↓。 あ~、さっきの子が警備犬なわけね。立派なガードマンだわ。ここでのお目当ては、信長様が手習いの紙を掛けたという「信長草紙掛けの松」。入ると右手に梵鐘があって、ここに幼少の信長様がおられたのか~と思ってぼんやり見上げると、瓦に織田木瓜が↓。 目が覚めた(笑)。織田木瓜は世界で一番美しい紋だと思いつつ、しばしうっとり凌雲寺の中は、左に綺麗な庭園↓。 人はいないし、広くはないけど静かでとてもゆかしいお寺。ゆっくり庭園を眺めたいところだけど、もう時間もないし早く信長様の松を探さなきゃ。目立つような案内は何もないので、きょろきょろしながら歩く。途中石碑らしいものもあったけど、くずし字で読めないので何の石碑かわからない。まさか池の奥の方なのかな~とぐるぐる回るけどそれっぽいのは見当たらず、もう一度碑のところに戻る。松はあるし、たぶんこれだろうな↓。 だけど、若い松などが数本あってどれがそうなのかはっきりとはわからなかった(笑)。どれかわからない松を眺めながら、勉強そっちのけで遊ぶ信長様を想像して1人でニヤニヤする。庭園の奥は墓地。宝篋印塔がどうのと入口にあったな~と思って探してみるがイマイチわからん。けど知らない土地の、夕方の墓地に一人であまり長居するのもどうもな・・・と思って早々に戻った。1536年ならどのみち信光様の墓じゃないし。そもそも宝篋印塔って、何ぞや?帰ってからちゃんと宝篋印塔について調べたら、起源は中国の呉越王・銭弘俶(せんこうしゅく)が延命を願って、諸国に建てた8万4千塔の形をまねて簡略化したものとされているとのこと。これは、インドのアショカ王が、釈迦の入滅後に建てられた8本の塔のうち7本から仏舎利を取り出して、新たに8万4千塔に分納したという故事に習ったもので、日本では鎌倉中期以降に建立が盛んになったものなんだそうな。漠然としたイメージしかなかったからな・・・なら、信光様が建立して納めたものだってことなのね。さて、帰ろう・・・今度は大通りに出る。これをずっと行けば大鳥居のところに出るハズ。腰が痛くて足が前に出ないので、帰りは倍くらいかかっちゃうかな・・・ちまちまとひたすら歩き、途中のスーパーで食料をゲット。丸の内に戻って、ホテルまでのラストラン(走ってないけど)。城はわずかに小高いところにあるので、ほんのちょっとの高低差が体力限界どころじゃない私にはゴルゴダの丘のように思えた。ゴルゴダの丘を必死にあえぎつつ進むと三の丸に入り、見なれた外堀が迎えてくれた。やっぱり、城はいいなあ~。ホント、これだからキャッスルビューはやめられません。部屋に入って荷物を引き出そうとして腰を屈めたら、腰に激痛が走って瞬間的に腰が砕けた。・・・・・・・・・・・・・・ってぇぇぇぇぇ~~~~!!!よくこんなで歩いたな。てか、頑張りすぎた?んにゃ、頑張るってレベルじゃなくて、無理しすぎたよ・・・自分でもわかってはいたんだけど、せっかく名古屋まで来てるのに、そんなに早く切り上げられるかよ~!って欲張ったのがいけなかった。しばらくはどうすることもできずにそのまま座り込んでいた。少しして、落ち着いたかなと思ってそろそろと起き上がるとなんとか動くことはできた。とりあえず、ぎっくり腰にならなくて良かった・・・<3日目>’10/3/22(月) 晴れ今日は昼前に名古屋を出るし、約束した駅弁を買わねばならないので、観光はなし。忘れ物はないかな~。これまではいつも旅行は相棒と2人で、そーゆーことは全部相棒がやってくれてたので、1人だと何か見落としがあるんじゃないかと何度もチェック。今回のホテルは女性限定の「ライトステイプラン」で、ドクターシーラボのアメニティセットなど特典がついていたんだけど、一番気に入ったのはワッフルガウン。初めはペラペラだし馴染めなかったものの、慣れるととても良かった。1人の時はこれ、いいなあ~。滞在中カスタマイズしていたテーブルの位置なども直して、いよいよここともお別れ。 名古屋駅に着くと、すごい人。あ~やだ・・・(←人ゴミ嫌い)。コロコロを引いてJRタカシマヤへ。洋風ういろうと各種弁当がお目当て。ういろうって、ちょっと苦手なんだよね。でもガイドブックに載ってた「洋風ういろう」は食べやすそうだったからさ。時間に余裕はあるけど、さっさとゲットして休憩したいな。お店の中、暑いし。と思ったが、まず洋風ういろうを探すのに時間がかかり、ようやく見つけても賞味期限が当日中だったからゲットできず。職場への土産にしたかったのに。今度は弁当売り場を歩きまわる。途中、椅子で休んだりしながらどうにか名古屋名物味噌かつ・海老フライサンド・天むす・ひつまぶしをゲット。信長様の弁当は見つけられなかった帰りはひかりのグリーンで。前回京都の予約をした際、JTBのお姉さんが「ひかりのグリーンは穴なんですよ~」と言っていて、京都からの帰りは快適だったので、今回も同じにしてみたんだ♪まだ昼前の早い時間だから空いてるかと思ったけど、新幹線のホームはかなり人がいてちょっとびっくり。やっぱ、名古屋はすげえなあ~。でもいざ新幹線に乗り込むと車内はガラガラで、近くにいた元気なお姉さん達がちょっとばかりうるさかったけど、ゆったりシートは疲れた体に快適だった。キャッスルビュー同様、これもくせになりそう・・・。今度は、市内の城を回ろう。信長様のからくり人形、見たかったな~。※最後に稲葉地城の訪問記がありますが、旅日記の方のナゴヤ編はこれにて終了です。ご愛読、ありがとうございましたにほんブログ村