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灰色の空のむこうには…

灰色の空のむこうには…

恋する乙女PHASE37「雷鳴の闇」

そ、そんな…。
アスランさまとメイリンが二人で逃亡したって…。
しかも、二人の乗ったMSはシンとレイに撃墜されて
MIAって…。

なんなのこのいきなりの怒涛な展開は…。
それよりもどうしてアスランさまとメイリンなの?
わたしとアスランさまが二人で逃避行するならまだしも
なんの恋愛フラグも立ってないメイリンとアスランさまが
逃げるなんて…。
こんなの某恋愛シュミレーションゲームだったら考えられない
展開じゃないの…。

アスランさまが軍の機密をメイリンにデータを盗ませて
ロゴスに逃げ出したので撃墜したって…。
そんな機密よりも、すべてのフラグをすっ飛ばして
一緒になれる恋愛フラグの機密のほうがよっぽど
知りたいわよ!!!
恐るべきはわたしの妹よね…、そんな裏技なことを平然と
やってのけてアスランさまと逃げるなんて…。


わたしの名前はルナマリア・ホーク。

アスランさまが撃墜された驚きよりもメイリンと
一緒に逃げた驚きで真っ白に燃え尽きちゃったわ…。


アスランさまが他の女に心奪われ逃げて行ったって、
このわたしの一途な想いはどこにいけばいいの?
しかも、二人とも撃墜されちゃったって、もうわたしの
想いは叶わぬ恋になったっていうの?
アスランさま、アスランさま、アスランさまぁ~!!!
どうして、わたしを連れて行ってくれなかったの?
こんなわたしを置き去りにして星になるなんて、
そんなの悲しすぎるじゃないのよ。
ああっ、あそこに星が見える…、あれがアスランさまなのね。
あの星の光に導かれてこの暗い海に漕ぎ出すわたしは
波間にさまよう難破船のよう…。
この迫りくる嵐の中、なんの術も持たずにたたずむしかない
無力なわたしをアスランさま以外に誰が導いてくれると
いうのかしら…。


アスランさまとの思い出を探してミネルバの艦内をさまよい
歩いていたら、シンとレイが…。
よくもわたしのアスランさまを…、ついでにメイリンも…。
オーブに妹さんを殺されたとか言ってたその口でわたしの
妹ばかりか愛しのアスランさままで撃墜するなんて…。

「ごめん…」ですって…、ごめんで済んだら警察なんて
いらないわよ!もうあまりの悔しさやら情けなさで涙が
出てきちゃったわ…。恨み言も言うことなく泣き崩れる
わたしの姿ってなんだか悲劇のヒロインみたいね…。


セクハラの現場写真
<セクハラの現場写真>


どさくさに紛れてわたしを抱きしめるなんて、
ほんとデリカシーのカケラもない不届きものね、シンって。
このまま現場写真を持ち帰って、セクハラで訴えて
やろうかしら?どうせ、あの腹黒議長に握りつぶされるだけ
だと思うけど。そうでもしないとこのやり場のない悲しみの
持って行き所がないのよ!


わたしを抱きしめていいのはアスランさまだけなの!
ああっ、アスランさまぁ~!!!
どうしてメイリンと逝ってしまったの~!!!



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