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Shimojimのブログ

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September 14, 2012
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カテゴリ:lecture

蓮池透さんの講演の中で、私が、というよりも、多くの市民が、もっとも関心を持っている点は、いったい全体、現実の東電福島第一原発は安全なのか?の疑問だろう。

政府は、昨年の12月に、1号炉~4号炉まで冷温停止状態にあり、原発事故は終息したと宣言したが、この宣言を真に受けている国民は、ほとんどというか全くいない。

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蓮池さんは講演において、3月11日当日の事故現場では、津波に浸水され、全電源喪失状態になり、原子炉の冷却が不能になったが、当初は、それでも、予備電源のバッテリーを使って、建屋地下の海水での冷却作業を実施したと述べた。そして、炉の冷却水として海水を使用することは、炉の廃棄を意味するので、経営的には、大変な決断だったはずですとも述べた。

この話の中で、重要なのは、前段の指摘であり、後段はほとんど価値のない、どうでも良い内容でしょう。つまり、炉心のメルトダウン前に、建屋地下には、海水が十分に浸水していたという事実である。

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東電福島第一原発では、津波に襲われ、全電源喪失となり、1号炉、3・4号炉において、建屋が水素爆発により吹き飛ばされ、大量の放射性物質が外部に撒き散らかされ、その結果として、主として福島県内に高濃度の放射能汚染地域がつくり出されてしまった。東電経営者の罪は、きわめて重い。

さて、現実の1~4号炉の安全性の問題だが、蓮池さんは、この点については全く言及していない。したがって、すでに発表された報道内容に即して、整理し、推測してみる以外にはない。

1~3号炉は、核燃料体が溶解し、圧力容器の底部に落ち、そこを貫通し、さらに、格納容器の底部とそれを支えるコンクリ基礎部分をも溶かして、建屋地下の床部分に落下したと推測しなければならない。

核燃料溶融体が、もしもさらに、建屋地下の床をも溶かして、地中に潜り込んだとしたら、これを取り出すすべはなくなり、廃炉作業は、実質的に不可能になるはずだ。

だが、この推測は正しくない。当時、建屋地下には、津波による海水が大量に溜まっていた。したがって、建屋地下に落下した核溶融体は、その海水に落下して、激しく水蒸気爆発を起こしながら、建屋地下の床に拡散して沈下したと想像される。

現実には、この地下水は、損傷した炉の冷却水として循環させ、その途中で浄化しながら、循環使用している。また、拡散して建屋底部に水没した核溶融体は、もはや、建屋のコンクリ床部を溶かす熱エネルギーはないだろう。循環浄化の過程で、徐々に、フィルターに吸着され、消失過程を辿るのではないか。恐らく、ナガ~ィ時間を要しながら…。その意味では、きわめて非正常ではあるが、安定的な状態にあると云えなくもない。

問題は、4号炉だ。この建屋には、1535本の未使用及び使用済み核燃料体が保管されている。ちなみに、1~3号炉の場合は、使用済み燃料体だ。

4号炉の核燃料保管プール内の「未使用の核燃料体」が、仮に冷却水の枯渇により溶解したとすると、1~3号炉の爆発事故のケースと同様に、水蒸気爆発を起こしながら、大量の放射性物質を高々度に吹き上げて、関東はおろか日本全土、全世界を放射能汚染に晒すはずだ。とりわけ、関東から東北一円の地域は、ヒトの住み得ない放射能汚染地帯と化すに違いない。

現実は、4号炉の核燃料保管プールからの燃料棒の抜き出しが出来ずに、その方法を開発するのに、長時間を要するとされている。超高度に危険な核燃料保管プールが、損傷した建屋上部に不安定状態で設置されている。これを危険といわずして、何とするのか?

関東直下型大地震、東南海巨大地震、北海道十勝沖巨大地震、これらの3つ巨大地震の発生が、かなりの確かさをもって、予測されている。4号炉建屋は、その度ごとに、激しい揺れに見舞われるのを避け得ない。その結果として、甚大な放射能汚染が、再び、東日本を襲うのか?東電と日本政府は、その極めて高いリスクに備えているとは、現実には、とても思えない。

これは、人類に対する冒涜に他ならない。われわれは、日本政府と東電の原発事故対応を厳しく監視し、事故処理の執行を厳しく督促しなければならない。

もちろん、すべての原発の即時廃棄を政府に迫らなければならない。放射能と生物は共存共生できないのだ。






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Last updated  September 14, 2012 11:49:06 AM
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