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テーマ:家を建てたい!(9814)
カテゴリ:自然素材・摂理を考えた施工
写真は、外壁材を貼る前の家の外壁を写したものです。 壁に貼ってあるのは、外部からの雨や水漏れから家の構造材を 守る為に使われる防水紙。 私たちが使っているこの防水紙は、普通の住宅メーカーさんや 輸入住宅ビルダーが使っているものとは、ちょいと違う。 いや、全然違うと言っても過言ではありません。 防水紙の主な役目は、外側から侵入しようとする水分を シャットアウトして、内側に寄せ付けないことなんですが、 その他に内側にある木や構造用合板から出る湿気(水蒸気)を 通過させて、外側へ放出することなんですね。 この性質を称して、「透湿性防水シート」と防水紙を呼ぶんですね。 そうすることで、内部での結露を防止して住まいを長持ち させてくれるのです。 この従来の防水紙は、アメリカの会社名からタイベック・シートと呼ばれる こともあって、輸入住宅メーカーのみならず殆どの国産住宅メーカーも 採用しています。(名前は違うかも知れませんが、同じものです) で、この上の写真は、一般的な「従来の防水紙」と私たちが使う 「現在の防水紙」を並べてみたところです。 色やデザインが、多少違う程度で、それ程の違いはなさそうです。 上の写真は、表(外部側)と裏(内部側)にマジックで文字を 書いた様子です。(従来の防水紙の左端にある線は、元々印刷されていたものです) 外部側には、「ほー」、内部側には「む」をマジックで書きました。 表から見ても、多少にじみ方が違いますが、内部側の「む」が 見えています。ということは、揮発性のインクを湿気と仮定すれば どちらも内部側から外部側に湿気を放出していることが分かりますね。 この点では、どちらも必要な性能を発揮しています。 さて、今度は、内部側(裏)から見てみましょう。 「従来の防水紙」では、外部側(表)の「ほー」の文字がにじんでいるのに対し 「現在の防水紙」では、文字がにじんでいないのがお分かりでしょうか。 つまり、「従来の防水紙」は外部側からも内部側に湿気を通して しまっているのです。 夏、室内をクーラーで冷やしていれば、当然家の構造体も徐々に冷やされます。 日本は高温多湿ですがら、湿気が防水紙をすり抜けて冷えた構造体で 液体である水に変化します。 そうなると、ご存知の通り、防水紙は水を通しませんから 内部で水がたまってしまい、結露を起こすのです。 夏のあいだ中、構造体に毎日水が蓄積されたらどうなるでしょうか? お分かりの通り、木はボロボロになり、金属は錆びてしまいます。 この現象は、数年前からアメリカで問題になりましたが 日本では誰も知らないか、知らせようとしていないんです。 どこの建築屋も同じではないということが、お分かりでしょうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007年05月10日 16時30分06秒
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