国井咲也の満巻全席　第202席


『化物語』、神原さんにやられている。
脳天直撃だ。（自身の名誉の為に、
直撃を受けたのは上半身だ、と
あえて言っておく）

フラットに見せながらも抑揚が激しいように
思えるひたぎ様（すでに様づけ）とは対極に、
抑揚が強いようで、フラットな神原さん。
彼女の感嘆はどこか仮面的だ。
「なんとっ？！」
「おおっ！」
などと、一見、男性的にも感じられる
リアクションで、
その場の空気を柔和なものにする。
まさにモンキーマジック！（古いなぁ）

素顔を完全に遮蔽する仮面のひたぎ様とは違い、
「面白い人を装う」感じがグッドだ。
それが剥げて（剥がされて）からは、
地が出ているのだろうけれど、
これがまたいい。

「男の部屋にきた。さて、エロ本をさがすか」
「お前の好みの女（身体、ポーズ）は知っている。
　私なら雑作もない。わはは」

などと、どこまで
本気なんだかな危険球を放り投げる。
しかもジャージ姿で。
ジャージは脱げやすいのだ。
その時点で存在が危険だ。

阿良々木くんの部屋だから
神原さんの悪戯もあの程度で済んだのだ。
国井咲也の部屋なら大変だ。

ぬいぐるみを見つけられたら大変だ。
きっと宝石にかわると信じるに違いない。

エアガンを見つけられたら大変だ。
きっと凄まじいまでの
射撃技術をみせるに違いない。

ポスタ・カラーを見つけられたら大変だ。
きっと、明らかに少ない黒を
教授に借りにいくに違いない。

オールゴールを見つけられたら大変だ。
きっと、先ほど取り上げたはずの
エアガンを持って、
決闘を求められるに違いない。

天体写真の写真集を見つかったら…
（もういいか）