【傷だらけの小鳥】第1章第5話【傷だらけの小鳥】第1章第5話【傷】「手術・・ですか。」 月冷はまたPcの画面に目を落した。 そこには少女の顔写真と細かく書かれた手術のカルテなどが書き込まれている。 「いいですよ、それに俺には拒否権は無いので。」 そう言い座っていた椅子から立ちあがる。 「ではそのディスクは資料としてもっていきたま。」 「わかりました。」 そう言うと月冷はノートパソコンからディスクを取り出すとそれをしまい封筒にいれた。 その封筒は綺麗に折りたたみポケットにしまわれた。 「では地下の研究室の近くに君の部屋を用意させよう。個室のほうが落ちつくだろう。」 そう言い電話で秘書になにか言ったいた。 おそらく月冷の部屋のことだろう。 「君はどのようなのが好みかね?」 「シンプルな物でしたらなんでもいいです、では失礼させていただきます。」 月冷はそう言い一礼すると部屋を出ていき秘書の横を通るとエレベーターに乗って下の階に下りていった。 「・・・・・・・・・暇・・・・・・ディスクの中身でも見ているか。」 そう言い廊下を引き返した。 エレベーターに入ると6階のボタンを押す。 六階は脳に傷害などをした患者などの階だ。 月冷はつくと足早に患者が寝泊りしている部屋の反対側にある医師の部屋がある所に来た。 自分の名札がかかれている部屋に入るとドアに鍵を閉めた。 細長い部屋の一番奥にある机の椅子に座ると白衣のポケットにしまわれているディスクをだした。 そのディスクの1番をまた部屋に置いてあるノートパソコンに入れてパスワードを入力して中身を見出した。 中身は彼女のカルテ、治療日誌、手術日誌などがつけてあった。 そして彼女のプロフィール表を出した。 「名前は・・・・・月影紅蓮か・・・・・・。紅蓮・・・・・・・似合っているな。」 彼女の紅い目とその紅蓮と言う名はとても似合っていた。 月冷は顎に手を置きながら片手でマウスを動かして操作をした。 「年は18、思っていたよりか上だったな。性別女。」 彼女は童顔なのか実際年齢より若く見える。 「手術日誌、今日が初のGURENの手術日だ、彼女の体調も精神的にも大丈夫だ、しかし少し前まで自殺未遂ばかりしていたのにも関らず部屋に小さい窓をつけただけで静まった。 そしていよいよ手術開始、まずは彼女の眼球を見てみることにした。 彼女の眼球は赤いがその理由は一先ず置いておこう、それよりもきになるのが数日前に見せたあの黒いオーラにも影にも見えた物だ、科学的にも立証されないままである。 そして彼女はこう話した「自分は小さい頃からこうなんだ」と。 彼女はあの力のような物の存在をしっていたのか。 そして手術は無事終わった。 彼女の傷も最新技術で跡は残っていないが、あの力の元などの意味などどのような物なのかはわからず。・・・・・・・」 月冷あそこまで読み上げると声には出さず心の中でつぶやき出した。 「(この紅蓮ってのも可愛そうなもんだな、両親は共に他界、しかもこんな実験の実験動物みたいに使われているなんて。)」 少し哀れみを感じた。 感じるのも当然だろう、自分は医療にあまり熱心ではない、ましてやわけのわからない力のことなぞどうでもいい。 しかし地位は上げたいのだ。 父からはもっと上に行き医院長になれと言われている。 だから現医院長の自分への株が上げておきたいのだ。 君の傷 痛々しい傷 貴方の心 冷え切った心 2つには傷がある 二人には傷がある。 ~漆黒の独り言~ いやはや、紅蓮の手術のデータを見ていた月冷さん。 にしても、あの二人はどうなるのかな~?(書いている自分が言うな! ジャンル別一覧
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