『キメラの勾玉』NARUTO-ナルト短期連載小説
※サスケ奪回任務後。
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※通常更新履歴は日記にて記載しているのですが、連載中はFreepage List(フリーページ)「更新履歴(仮)」に記載します。
第22話「ずっとずっと昔から」
ナルトとヒナタは門へ向かってひたすら走っていた。が、先程から息を切らしていたヒナタは、とうとう倒れた。
「ヒナタっ! どうしたんだってばよ!」
ナルトがヒナタを抱きかかえると、ヒナタは息をハァハァさせながら、閉じかけた目をナルトに向けた。
「毒が……まわって……。ナル…ト……くん……。先…に……行っ…て……」
ヒナタは目をつむった。
「……嫌だってばよ」
ナルトはヒナタをおぶり、立ち上がった。
「誰も死なせたくない。きっと小隊長のシカマルはそう思ってるし……」
ナルトは再び門へ向かって走り始める。
「もうオレの目の前で大切な仲間が死ぬのは見たくない。前にサスケはそう言ったし……」
ナルトは全速力で門へ向かう。
「そんでもって将来火影になるオレが、誰にも死んでもらいたくないって思ってる!」
ヒナタの返事は返ってこない。すでに気を失ってしまったらしい。ナルトはそれが分かり、だからか静かに語りかけた。
「なぁヒナタ。オレにとってサスケは、特別なんだ……」
ナルトの心は、過去をさまよう。
「ずっとずっと昔から、サスケはオレの中の大事なところにいて……。第七班になってから、それはずっと強くなっていって……オレにとってサスケは友達で兄弟で……」
ナルトは前を見据える。
「ホントに大事なヤツだから。だから絶対連れ戻すんだってばよ!!」
返事の代わりに、ナルトの首にまわされたヒナタの手が、あたたかくナルトを包み込んだ気がした。それがヒナタの意識がかすかにあったからか、無意識なのかは分からなかったが……。
「……ありがとな。ヒナタ」
ナルトがそうつぶやいたとき、ついに門が見えた。
☆次回予告☆
門前での戦況は……。そしてナルトに突きつけられた究極の選択とは!?
ヒナタ『伝わってきたよ。ナルトくんの気持ち。すごく痛くて、だけどとてもきれいな気持ち……』
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