リアル・クローズを運ぶラスト・ワンマイル
フジテレビ系で「リアル・クローズ」が始まりました。百貨店の婦人服売り場で働く女性の姿を描いたアニメを原作とするファッションドラマですが、初回の資料率は、関東で9.8%だったそうです。なんといっても、話題は、ドラマでキャストが着た衣装がインターネットで販売されるというシステムです。番組のホームページに、番組、何分のどのシーンの衣装と紹介され、そのまま通販が可能になっています。ホームページを見ると、狙い通りなのか、ほとんどの服が売り切れ状態でした(わざと少なくして盛り上げている可能性もありそうですが・・)。しかし、テレビ関係者からは、内容より服を売ることの方が優先される可能性がある、との指摘もあります。また、この仕組みは、公共の電波を独占的、排他的に使ったあこぎな商売だ、との声もあるようです。ちょっと下記の本を思い出しました(リンクは文庫本のほうです)。ラストワンマイル(以下、ネタバレ注意)運輸会社の主人公が、草創期から応援してきたネット通販会社に、裏切りとも言える取引条件の変更を求められます。同じネット通販会社に買収を仕掛けられたテレビ局とタッグを組んで新しい通販のビジネスモデルを考案し、対抗していくというものです。このなかの、新しい通販のビジネスモデルのアイデアのひとつが、まさに、今回のテレビドラマと通販の融合です。さすがの、著者の先見の明、といえそうです。