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2020.10.05
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皓镧传 The Legend of Hao Lan
第2話

秦(シン)王の孫・嬴異人(エイイジン)は人質として趙(チョウ)の王宮で暮らしていた。
そんなある日、竹林で琴を奏でていると、趙(チョウ)王の愛娘・公主雅(ガ)が現れる。
公主雅は異人の兄との縁談が来たと伝えたが、黙ったまま琴を弾いている異人に苛立ち、地面に刺さっていた剣を抜いて異人の首に突きつけた。
「兄の子傒(シケイ)は文武両道に秀で、良き伴侶になるかと…」
とは言え人質として趙に来て久しい異人は、兄の顔も忘れてしまったという。
すると公主雅は剣を捨て、自分が嫁ぎたいのは異人だけだと訴えた。

あれは公主雅が父に腹を立て、街に飛び出した時のことだ。
持ち金を盗まれ、王宮に戻るのも嫌で途方に暮れていた時、偶然、助けてくれたのが異人だった。
公主雅はそれ以来、異人を運命の相手だと信じ込んできたが、異人は人質という立場もあって到底、受け入れられない。
しかし公主雅の異人への想いは揺るぎなく、自分を拒む異人を何としてでも手に入れようとしていた。

一方、李皓鑭(リコウラン)は呂不韋(リョフイ)と手を組むと決め、呂府へやって来た。
すると呂不韋は屋敷にいる邯鄲(カンタン)一の楽師に皓鑭を預け、琴と舞を習うよう命じる。
実は皓鑭は5歳から曼(マン)名人に琴を習ったというつわもの、楽師はその腕前に目を見張った。
教えることなど何もないと知った楽師はつぎに舞の素質を見ることにする。
呂不韋は安心して殿内に戻ると、側近の司徒缺(シトケツ)は主人がなぜ皓鑭を選んだのかよく分かったと感心した。
名門の出である皓鑭は優美で言葉遣いも丁寧、人当たりも良く、確かにただ美しいだけの娘ではない。
しかし呂不韋は他にも魅力があると言った。
それは強過ぎるほどの野心だという。
追い詰められた皓鑭は自分と一緒に歩む道しかなく、たとえ弾丸絶壁を前にしても突き進んで行くだろう。
呂不韋は皓鑭の一挙手一投足を把握するため、侍女・司徒月(シトゲツ)に皓鑭から片時も目を離すなと命じた。

その頃、皓鑭は舞姫・瑶姫(ヨウキ)の踊りを見ていた。
すると楽師が覚えた所までで構わないので踊ってみろという。
皓鑭は初めての振り付けながら誰よりも艶やかに舞い、その美しさに侍女たちまでが足を止めた。

皓鑭は舞の修練に没頭した。
日が暮れても踊り続ける皓鑭、楽師はすっかり魅了され、ちょうど様子を見に来た呂不韋に瑶姫を外して皓鑭を中心に据えたいと提案する。
「振り付けた者として、この舞いの魅力を存分に伝えたいのです」
すると楽師は主人も皓鑭の舞に釘付けだと気づいて失笑した。
「(はっ)そなたが創った舞だ、当然、意見を尊重する」
しかしその話を瑶姫が聞いていた。

楽師が下がると、呂不韋は足を滑らせそうになった皓鑭を抱きとめた。
皓鑭は驚いて呂不韋を突き放すと、呂不韋は咄嗟に話題を変える。
「楽師が言ってた、お前を中心に据えたいとな」
「思った通りね、幼い頃から習い始め、厳しい稽古を積んできたもの」
「ハオラン、私に何か求めるならもっと謙虚になるんだな?」
「あなたこそ私を利用したいのでしょう?だからお互い様、命令しないで
 それでは私はこれで、失礼いたします」
皓鑭が下がると、司徒缺が現れた。
「おなごにこれほど目をかけるのは初めてですね?」
「当然だ、これからはお前より役に立つ」
「ああ?」

呂不韋は3日ほど待ったが、しびれを切らして皓鑭を呼んだ。
どうやら皓鑭は先に口を開いた側が不利になると分かっているらしい。
「ありがたいわ、ようやく計画を明かしてくれるのね?」
そこで呂不韋は皓鑭を丞相(ジョウショウ)の屋敷に行かせると話した。
丞相は後宮に上げる美女を探しており、丞相の目に留まれば王の寵愛を受けることも夢ではない。
しかし皓鑭は富だけでなく権力まで欲しがる呂不韋を欲深いと蔑んだ。
すると呂不韋は過去に役人から理不尽な仕打ちを受けたことを思い出す。
以前、衛(エイ)の役人が犬を野放しにし、呂府の使用人が怪我をしたことがあった。
まだ若かった呂不韋はその犬を殺し、激怒した役人から罰として下働きを命じられてしまう。
父が大金を使っても助けることはできず、呂不韋は散々、痛めつけられた。
呂不韋はようやく解放された時、誓ったという。
立身出世し、あらゆる人々を自分の前にひざまずかせると…。
「そして今、機会が訪れた…」
「でも私に何の得が?」
「忘れるな、私は恩人だぞ?」
「同じ船に乗る以上、胸に刻んで欲しいことがある、私は召使じゃない、あなたの同志よ?」
「では宝飾店でどうだ?」
「…私も富を得て力を手にする、そしていつの日か必ず汚名をそそぐ
 たかが宝飾店で命を売る気はないわ」
皓鑭は目的を果たした暁には呂不韋の財産の半分を寄越せという。
すると呂不韋はしばし皓鑭の目を見つめた後、条件をのんだ。
「約束だ」

皓鑭は舞姫として丞相府に現れた。
宴に招かれていた公子蛟(コウ)と岫玉(シュウギョク)夫妻が目を丸くする中、嬴異人も雨の中で出会ったあの娘だと思い出す。
すると呂不韋の思惑通り、誰もが皓鑭の美しい舞に目が釘付けになった。
丞相は上機嫌で褒美を取らせると言ったが、そこへ戦況の知らせが届く。
仕方なく丞相は招待客たちにはしばし歓談するよう頼み、席を外した。

公子蛟はちょうど控えの間に戻ろうとしていた皓鑭を中庭で捕まえた。

そこで正室の座以外なら何でも与えると迫ったが、皓鑭に袖にされてしまう。
憤慨した公子蛟は皓鑭の腕をつかんで強引に捕まえると、ちょうどそこへ呂不韋が駆けつけた。
呂不韋は皓鑭を買ったのは自分だと訴えたが、公子蛟も譲らない。
一方、丞相は嬴異人を呼んだ。
つい先日、縁談を持ちかけて来た秦が、今や多くの兵を集め、国境を脅かしているという。
異人は人質となった日から覚悟はして来たと話し、殺されても構わないと言った。
「…私を殺して秦が撤退するなら、今すぐこの首を斬って城門にさらしてください
 だが秦は私のために撤退など決してしません」
すると丞相は国境を脅かされた趙王が公主の縁談を破棄し、嬴異人を収監しろと命じたと教えた。

呂不韋と公子蛟は皓鑭を巡ってもめていた。
そこへ丞相が李赫(リカク)を連れてやって来る。
公子蛟はこれが好機とばかりに呂不韋は間者だと吹き込み、秦で商いをしていた上、この時期に丞相を訪ねるのは怪しいと言った。
丞相はさすがに言いがかりだと否定したが、公子蛟は呂不韋の店には秦の商人が絶えず訪れていると教える。
すると李赫も今は非常時のため用心するに越したことはないと進言した。
食客や使用人たちまで悪徳商人を見せしめに殺すべきと公子に追従、呂不韋は公子の暴挙に笑うしかない。
しかし丞相は間者とまで断定できず、ひとまず収監するよう命じてその場を収めた。
こうして呂不韋は連行され、皓鑭を迎えに来た李赫は使用人に連れて行くよう命じる。
皓鑭は屋敷を追われて今やただの舞姫だと丞相に助けを求めたが無駄だった。

李赫は正室・高敏(コウビン)と相談し、皓鑭をやはり虞平(グヘイ)に嫁がせると決めた。
これを知った皓鑭は激怒、柱に頭をぶつけて倒れてしまう。
皓鑭は一命をとりとめ、目を覚ましたが、頭を強打したせいか錯乱していた。

一方、収監された呂不韋は偶然にも、嬴異人の隣の牢だった。
呂不韋はすぐ秦の王孫だと気づき、黙って囲碁を打つ異人にどちらが優勢かと声をかける。
「左手と右手の対局、実力は互角、決着はつかぬ、結局、ただ時間を無駄にしているだけ…」
「それは秦と趙の争いのことで?…あ、これは失礼、私は衛の商人・呂不韋です」
すると異人は丁重に拝礼し、宴で見かけた男だと気づいた。

嬴異人は秦と趙の争いが起こるたび収監されているため、牢屋は慣れていると言った。
「度量が広いお方だ~恐れ入りました」
「私は秦王の孫というだけ、何の力もなく、明日をも知れぬ身、気遣いは無用です」
「…安国君がご子息の中からあなた様を選んだのは優秀という証でしょう」
「そんなバカな、私には何の取り柄もない」
異人は27人兄弟の中で最も平凡だと話し、生母も自分も父の寵愛を得られず、兄たちのような才能もないので趙に送られたと話した。
しかし呂不韋の考えは違う。
「安国君は秦の次の王、異人殿はそのご子息です
 秦が東に軍を進め韓(ハン)に迫っていた時、韓王は趙に助けを求めたが、趙王は韓を助けず、
 秦に対し友好の維持という名目で人質を要求した
 韓はあなた様の生母・夏姫(カキ)の祖国、戦になれば立場は危ういが、
 異人殿が自ら人質として赴けば安国君は罪悪感を覚え、2人を追い詰めることはない
 その上、あなたの評価は上がり、大きな力を得る…」
「たくましい想像力ですな」
呂不韋はうまくはぐらかされたが、思いがけず異人が皓鑭に興味があると知る。
「光り輝く美しい人でしたね?」
「気になりますか?」
「からかわないでください、私に女子(オナゴ)を思う余裕はない」

公主雅は母・厲(レイ)王妃に嬴異人への想いを打ち明け、命乞いした。
しかし王妃は異人が曖昧な態度で娘の心をもてあそぶのは、この国の大事を左右するためだという。
公主雅は深く傷つき、氷のように冷たい母には愛が分からないと嘆いた。
「母上の心には地位と権力しかない!」
すると王妃は思わず娘をひっぱたいてしまう。
そこへ偶然、公子蛟がやって来た。
公主雅は涙を流し、父を怒らせることになっても異人を死なせないと息巻いている。
仕方なく王妃は口添えしても良いと折れ、異人が娘を娶るというなら釈放してもらおうと提案した。
公主雅は喜んで出て行ったが、公子蛟は困惑する。
「母上、なぜあんな約束を?」
「痛い目に遭わなければ自分の過ちに気付かないわ」

↓今回の管理人の一押し王妃


司徒缺は丞相に多額の賂(マイナイ)を渡し、嬴異人を釈放して欲しいと懇願した。
異人が無罪放免となれば呂不韋も必ずや疑いが晴れるはず、何よりたとえ捨て駒であっても異人を殺せば秦が趙に攻め入る格好の口実となるだろう。

気が触れた皓鑭に屋敷の誰もが困惑した。
様子を見に来た公子蛟も哀れな皓鑭の姿に胸を痛める。
しかし高敏と岫玉だけは未だ皓鑭の芝居に違いないと疑っていた。

その夜、嬴異人の牢に公主雅がやって来た。
公主雅は一緒に外に出るよう促し、自分について来るなら夫として父を説得するという。
しかし異人は公主と一緒にはなれないと断った。
「公主、どうかお帰りに」
異人は自ら公主を送り出すと、寝たふりをしていた呂不韋が起きて来た。
「公主を娶れば異人殿の立場は良くなる、なぜ頑なに拒むのですか?」
「公主をご存じない、宝玉が好きで貴重な品を集めていたが、
 興味を失くすと1つずつ投げて粉々にした
 今日もし牢から出ても、きっと半月で私の首は城門の上に高々と掲げられるでしょう
 …愛憎の念がはっきりしているのです」
呂不韋は厳しい状況に身を置く異人が泰然自若としている姿に感銘を受け、これほど意志の固い人は天下にいないという。
すると異人は呂不韋も同じだろうと返した。

丞相は趙王に嬴異人の処刑を思いとどまるよう諫言した。
趙と秦が戦えば韓が得することになり、ならば韓と秦を戦わせて疲弊するまで待った方がいいという。

皓鑭は虞平に嫁がされぬよう、気が触れた芝居を続けていた。
しかしそれもいよいよ限界に来る。
…呂不韋、早く来て、このままじゃ死ぬわ…
そんなある夜、豚小屋にいた皓鑭は高敏のばあやが持って来た夕飯を食べながら急に倒れた。
驚いたばあやは様子を見るため皓鑭に近づいたが、突然、皓鑭に頭を殴られ、気を失ってしまう。

実家に戻った岫玉は母に皓鑭を消して欲しいと頼んだ。
公子がまだ皓鑭を気にかけており、皓鑭が生きている限り公子の心は手に入らないという。
そこで高敏は娘のため、豚小屋にいる皓鑭を殴りつけ、そのまま袋に入れて埋めてしまう。
まさかそれが自分のばあやだとも知らずに…。

その頃、ばあやと服を取り替えた皓鑭は令牌を見せて屋敷から出ようとしていた。
使用人は大小姐だと気づいたが、そのまま見逃してくれる。
命拾いした皓鑭は屋敷から飛び出すと、司徒月が馬車で迎えに来ていた。
「なぜここに?」
「主人の命で迎えに来ました」

公主雅が琴を奏でていると、趙王がやって来た。
趙王は秦との縁談がなくなったと安心させたが、公主雅は秦の王孫に嫁いで両国の和を結ぶという。
その相手とは嬴異人だった。
異人が秦に戻って王座につけば趙の盟友となり、自分の願いが叶うだけでなく、祖国も守れるという。
しかし趙王は秦の一族が血にまみれ、恐ろしく残忍だと反対、話を切り上げて帰って行った。

嬴異人と呂不韋は刑場に引っ立てられた。
さすがの呂不韋も焦りを隠せなかったが、異人は黙って目を閉じる。
矢をつがえ、構える兵士たち…。
その時、趙王から2人を許すという勅命が届いた。

2人はその場で釈放された。
「世話になりました」
嬴異人は呂不韋の配下が尽力したおかげで趙王の考えが変わったのだと感謝する。
しかし呂不韋は違うと言った。
「両手の対局は引き分け、予想されていたのでしょう?
 秦と趙の力は互角、嵐が吹き荒れてもやがて小雨になると…いかがです?」
「無力の情けない私がそんな知恵者に見えますか?では失礼…」

李家では皓鑭がいなくなったと騒ぎになっていた。
高敏は自ら探しに出かけるという李赫を見送ると、ばあやの姿がないと気づく。
すると侍女が実は昨夜から戻っていないと報告した。

嬴異人が屋敷に戻ると、早速、公主雅が現れた。
公主雅は異人のために衣を作ったので試して欲しいという。
異人は咳をしながら遠慮したが、公主雅は自分の贈り物なので着ろと命じた。
公主の命では断れず、異人は大人しく従う。
すると公主雅はわざと針が刺さったままの衣を異人に着せた。
「あ…」
「痛い?あなたが牢で私を拒んだ時、痛かったわ、胸に針が刺さったようにね
 でも痛いだけでなく、ひそかな喜びも感じた、あなたがくれた痛みだから…
 異人、あなたも痛みを味わって、いえ、分かち合うの」
「確かに痛い」
「それでいいの、これで私を生涯、忘れない」
「異人、公主のご厚意に感謝します」



無事に屋敷に戻った呂不韋は、皓鑭の額の傷のために大枚をはたいて薬を買った。
「私とあなたは同志でしょう?なぜ父に渡したの?」
「お前を信じていた、必ず戻るとな…お前も私を信じていただろう?」
それにしても頭を打って錯乱したふりをするとは…。
呂不韋は思慮深いかと思えば馬鹿なことしでかす皓鑭に呆れた。
「そっちこそ!私たちは対等よ?飼い犬扱いしないで」
「ふっ」

瑶姫は皓鑭が戻って来たと聞いて動揺した。
李家に密告したことが呂不韋にばれたらただでは済まない。
そこで瑶姫は呂不韋の父・呂鑫(リョキン)を利用することにした。

呂鑫は呂不韋が皓鑭という女のせいで投獄されたと聞いて驚いた。
瑶姫の話では呂不韋が皓鑭を巡って公子蛟と争ったという。
「皓鑭を追い出すなら大義名分が必要です…私に策があります
 あの珠をお貸しください」
それは呂不韋が手に入れた人魚の涙だった。

つづく


( ̄▽ ̄;)雅…こえぇ





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最終更新日  2020.10.08 19:24:17
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