しみったれ家族 私のセンスでは「しみったれ」というのは、ケチらなくてもいい小額なものをケチるような状態。あるいは煮物の汁をとっておいて再利用したり、スーパーの店員さんが値引きのシールを貼るのをじいっと待っているような、倹約状態のことでしょうか。 しかし、どうもこの本の中で言われている「しみったれ」というのは、それとは違っているようです。 ・こころが貧しい状態 ・ダラダラしている。 ・家族関係が崩壊している。 こういうのが「しみったれ家族」なのだそうで、そういった人たちは「見ただけで分かる」のだそうです。 なかでも筆者が一番腹が立つのが ・「死に金」を使う ことのようです。 □□□ 筆者の分類によると「しみったれ家族」は「心の貧しさ」と「経済的貧しさ」とのマトリクスにより、4つのカテゴリがあるそうです。 1、「ボロは着てても心は錦」タイプ(「心の貧しさ」↑「経済的貧しさ」↓) 2、「昭和枯れすすき」タイプ(「心の貧しさ」↓「経済的貧しさ」↓) 3、「張り子の虎」タイプ(「心の貧しさ」↓「経済的貧しさ」↑) そして2と3のハイブリッドである 4、「夜間ディスカウントショップ」タイプ これがしみったれ家族の中のしみったれ家族、キングオブしみったれ家族だということです。 □□□ そして筆者は、各タイプの特長をシニカルに具体的に描写していくのですが。 読んでいるとちょっと・・・「そんな他人様の生活をどうのこうの言えるほど、お前は立派な生活をしているのか!?」と一言苦言を呈したくなります(笑)。 でもあえてこの本のレビューを書いた訳は、こういう家庭の崩壊がどこからきているのか、という原因の一端が、その描写からある程度透けて見えるからです。 筆者は4の「夜間ディスカウントショップ」タイプ の御家族(特にそのお子さん)の行く末を心配してらっしゃるようですが。 私が思うに、一番問題なのは3の「張り子の虎」タイプではないかと。 ・親御さんの見栄張り体質 も、問題と言えば問題ですが、 ・公教育の崩壊 ・長引く不景気 こういった要因がなければ、この手の親御さんも子供を無理やり私立に入れる必要はないわけですし。従来だったら家庭崩壊しなくてもすんだかもわからないパターンだったかもしれない。 逆にいえば、こういう経済状況下でどうやって家庭をきりもりしていけばよいのか、そのヒントもこの本の中にいろいろ隠れていると思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2018.08.24 12:45:55
コメント(0) | コメントを書く
[本の感想(夫婦・愛について)#marriage] カテゴリの最新記事
|
|