テーマ:食べ物あれこれ(49643)
カテゴリ:料理・パン焼き・菓子・食材
DSC03850 posted by (C)solar08 今朝、朝食のパンをかじりながら読んでいた雑誌「Spiegel」に、今ではほとんど世界中で見られるクリスマスの祝い方の根源の多くはドイツにあると書かれていた。 たとえば、クリスマスツリー。 クリスマスツリーの最初の「証拠物件」は、1509年に出されたルーカス・グラナッハによる銅版画なのだそう。 今でもクリスマスツリー用のモミやドイツトウヒの消費はドイツが最大だそう。 ドイツ人の多くは、クリスマスツリーの習慣はドイツだけだと思っていて、「中国や日本だってあるよ。わたしの子ども時代だって母が小さなモミの木を買って、みんなで飾った」と言うと、驚かれる。 ドイツでは個人の家庭でも高さ2〜3メートルのモミの木を飾るのが普通。 クリスマスイヴにプレゼントを贈る習慣は、マルティン・ルター(宗教改革者)の発案だそう。 それまでのカソリック教ではプレゼントは聖ニコラウスの日(12月6日)だったのを、ルターが聖人崇拝はよろしくないとして、プレゼントを贈る日をキリストの誕生日に移したのだそう。 クリスマスの伝統的な聖歌(たとえば「きよしこの夜」)もドイツが発祥。 もちろん、ジングルベルとかホワイトクリスマスといったは「クリスマスソング」はアメリカ発祥。 「真っ赤なお鼻のトナカイさんは、、、」(赤鼻のトナカイ)は、アメリカのデパートが塗り絵の本を売るために発案した歌がオリジナルなんだって。 で、日本でも盛んに焼かれるクリスマスのケーキ、シュトレン(Stollen)もドイツの発祥のケーキ。 ウィキペディアによると、シュトレンの最初の記録は1329年にあるそうだが、今のようなシュトレンの記録は1730年だって。 そうだよな、あの固さといい、日持ちの良さといい、いかにもドイツ的。 シュトレンの定義としては、バターや卵たっぷりのイースト生地にレーズン、レモン・オレンジピール、アーモンド)を混ぜて焼いて、粉砂糖かアイシングでカバーしたもの。 おくるみに包まれた赤ちゃんキリストをイメージするべきケーキ。 ということで、いかにもドイツ的なシュトレンなのだけれど、日本ではシュトレンが独自に進化しているようだ。 ドイツのシュトレンのような、いくらかパサついた味(ただし、バターやラードをこってり入れたものはパサつかない)から離れて、栗とかイチジクとかを入れたり、抹茶入りのシュトレンなんていうのもネットで見かけた。 ことしはシュトレン三昧になった。 一昨日の午前中にAmeliaさんから「八丁味噌入りのシュトレン」をいただいた。 DSC03848 posted by (C)solar08 お味噌の味がじかにするわけではなくて、生地の味に奥行きがあって味わい深い。 祖母が好きだったみそ餡入りの柏餅を思い出した。 そして同日の午後にはスイスのだるまや。さんからも届いた。まさにシュトレンの日。 DSC03849 posted by (C)solar08 こちらはイチジクやマロンが中心に据えられたバターたっぷりのお味。 それにしても、粉砂糖の見事なコーティングの技にびっくり。 Ameliaさん、だるまや。さん、ごちそうさま!! 実はわたしは去年まではドイツのレシピで焼いていたのだけれど、去年だるまや。さんからいただいたシュトレンに触発されて、今年はまねさせてもらうことにした。 栗の甘煮を中心に入れ、自家製オレンジピール、イチジク、クランベリー、レーズンなどのフィリングを混ぜた生地を、フィリングなしの生地で包む方法は「日本式」(?日本のブログだけで見かける)。 でも、この方法の方がレーズンやクランベリーが焦げることもないので理にかなっている。 DSC03850 posted by (C)solar08 栗の甘煮が煮くずれて(みなさんどうやって渋皮煮とか甘露煮をくずさずに作れるの?)、一部は栗餡のようになったのだが、それが和菓子のような感触を生み出し、すっかり気に入ってしまった。 それで、最初は粉1、3キロで8本焼いた後、さらに粉800gでもう一度4本焼いた。 その半数以上はプレゼントとして各地に送られていったが、自分たちでももう2本食べてしまった(クリスマスにならない内に)。 そういえば、シュトレンは何日、何週間も寝かせてから食べろ、と言われるけれど、焼きたてのシュトレンも生地がふわっとしていて、これはこれでケーキとしておいしいと思う。 ミルクの代わりに生クリームを生地に入れるとかなり柔らかくなる。 そう、ケーキはこれでおしまい。 あとはアフタークリスマスにノロジカのローストをつくる作業がまっている。 Frohe Weihnachten!! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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