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伊東良徳のとき・どき★かるちゃ~

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2008年08月23日
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カテゴリ:映画
 甲子園常連の強豪校野球部の補欠選手たちを描いた青春野球映画「ひゃくはち」を見てきました。

 神奈川県の強豪校「京浜高校」野球部に所属する熱血漢だけど少しひねくれたサード補欠の雅人(斎藤嘉樹)とまじめでおとなしいファースト補欠のノブ(中村蒼)が、2人そろって甲子園のベンチ入りを目指して野球漬けの日々を送りながら、青春ドラマらしく飲酒・喫煙・合コンなどにハメを外したりというのがストーリーの中心となります。厳しい監督「サンダー」(竹内力)には逆らえず、中学時代はもちろんレギュラーだったのに高校では全国から集まる野球特待生に埋もれて力を発揮できず鬱屈しながら厳しい練習に励んで、それでようやくベンチ入りできる20人の当落線上という現実。ベンチ入りできても、レギュラーが怪我でもしない限り試合には出られないのに、そのベンチ入りを目指す努力が見ていて切ない。
 この試合にも出られないのにどうしてそんなに頑張って野球を続けられるのという疑問がこの映画のテーマです。野球部メンバーと別に置かれた主要人物の新人記者相馬佐知子(市川由衣)が、雅人(青野君)にストレートにぶつける質問になっていますが、雅人も、考えたことないとか、3年生の夏までやりきったらその質問に答えられるかもしれないとしか答えられません。敢えてわかりやすく答えてしまわないところにこの映画のよさがあるのだと思います。

 きまじめで正義感がある新人記者が、先輩記者のやらせ容認や野球関係者の癒着ぶりに反発して怒鳴られたり、記事を没にされ怒鳴られる様子は、監督に逆らえず一人前扱いしてもらえず記者も大変だねと、最初は雅人とノブのストーリーと並行して描かれます。その後仕事には慣れていく様子ですが、この新人記者が新鮮な感性と正義感を持ち続けて一人前になっていくのか、高校野球の裏側の現実となれ合っていくのかは、描かれておらず、新人記者のストーリーは途中で立ち消える感じです。

 この映画で一番切ないのは、ファーストに強力な1年生が入ってきてこのままではベンチ入りできないと考えたノブがサードに転向し、サード補欠の座を雅人と争い、親友だった雅人とノブが争い罵る関係になるところです。サードの補欠になったって、サードのレギュラーはマスコミも注目する強打者佐々木純平(高良健吾)で、試合に出られる可能性はないのにですよ。どちらにしても試合にはまず出られない、ただ3番手ならベンチ入りできないが2番手ならベンチ入りはできる、そのために親友を蹴落とす闘いをしようというのは・・・。
 そして、もちろん、急造のサードが選ばれるわけもなく、ベンチ入りを果たした雅人と落ちたノブの明暗。雅人から電話でベンチ入りを知らされて雅人を男手一つで育ててきた父(光石研)が泣き崩れ、しかし落選に泣くノブのことがあり喜べず泣きながら雨の中を走り続ける雅人。繰り返しますが、試合にさえ出られない補欠でベンチに入ることだけで、人生の悲喜こもごもが展開されます。このせつなさととまどいが、この映画のポイントです。
 決裂した雅人とノブが、アクシデントでノブが追加でベンチ入りすることになって、それを雅人が全力で走って伝えに行き、仲直りしてしまう展開は、ホッとしますが。
 そして、最初いかにも未熟さを見せる雅人が、3年になりノブとのいろいろもあってか、補欠としての責任感というかプロ意識を持ち、秘密練習の末、成果を見せる結末は、雅人の成長が見えてうれしい。
 そういうあたり、最初は観客に閉塞感・鬱屈感を持たせ、中盤で切なくさせ、終盤でホッとさせる展開になっています。

 タイトルの「ひゃくはち」は、野球のボールの縫い目の数が108で除夜の鐘/人間の煩悩の数と同じというところから取られています。私たちの世代では、それは「巨人の星」で聞いたエピソードで、もちろん、煩悩を払って野球道に邁進するという方向の話なんですが、この映画では違います。野球ができたのはアメリカなんだから、そんなこと関係ない、物理的に合理的に作ったらたまたまその数になっただけだろと切り捨てた上で、でも煩悩がこもったボールをやりとりするって考えたら面白いって。やっぱり世代の違いですね。

 エンドロールの最後に、ちょっと笑いが取れます。わざわざそのために居残るほどのものではありませんが・・・





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最終更新日  2008年11月04日 00時22分01秒
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