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テーマ:ワイン大好き!(30388)
カテゴリ:新技術
2008年1月28日の日経新聞夕刊によれば、 農林水産省系の研究機関や大学、メーカーが、 地球温暖化による農水産物の被害をくいとめらえる ための品種改良や育成法改善などの 研究に乗り出したという。 酷暑でも色づきが悪くならないミカンや 未熟になりやすいコメを開発し、 品質低下や収量減を最小限にする考えだと言う。 農業・食糧産業技術総合研究機構の果樹研究所は 交配によってオレンジなどの特徴を受け継いだ新品種 「西南のひかり」を開発したという。 暑さで皮が硬く変質し色も悪くなる「日焼け」 が起き難い性質を確認したという。 農水省に品種登録を申請したという。 ミカンの皮が浮き上がる「浮き皮」対策の研究も急ぐという。 米欧などと協力し、高温に伴う着色不良や 開花の乱れを防ぐ手掛かりとなりそうな遺伝子も見つけたと言う。 ぶどうも高温で着色不良などを起こすという。 ワインメーカーはぶどうの栽培を涼しい場所で 増やし始めたという。 メルシャンの勝沼ワイナリーは有名な産地である 山梨県甲州市一体に比べ、夏の気温が低めの 長野県北部でぶどう畑を今後約2年間に2倍の面積にするという。 農業・食品産技機構の作物研究所は米粒が白く濁り 歯触りも悪くなる「白未熟」や亀裂がはいる「胴割れ」 の防止策で、肥料を多めにしたり、田植えを約2週間送らせたりして 効果を挙げている。 タイ、インドなど南方で栽培されるインディカ米と 日本等のジャポニカ米を掛け合わせて高温耐性を 高める研究を進めるという。 水産物では、水産総合研究センターが冷たい海を 好むニシンを成長段階や時期を変えて放流し 高温への抵抗力を調べ始めたという。 カレイの仲間であるマツカワも通常よりも 1、2度高い水温に慣らせられないか実験中だという。 こうしてみると、以前このブログで心配した 農水産地の北上に対する対処療法が研究されてきている ことが分かる。 しかしながら、まだ緒についたばかりであり、 以下の様な問題についても、今後検討する必要がある。 1)こうした努力は地球が温暖化してゆく限り、 無限に継続してゆかなければならないこと。 2)日本の農水産物だけ温暖化に対応しても、 食糧自給率が低い日本としては、食糧安全保障の見地から 日本の農水産物の温暖化対策のみならず、 日本の食糧輸入先を始めとする地球全域に 同じ様な温暖化対策を普及指導してゆかねばならないこと。 3)農林水産事業者に、たゆまず指導をつづけてゆかねば ならないこと。 などであろう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Feb 2, 2008 01:31:49 AM
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