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テーマ:ワイン大好き!(30331)
カテゴリ:倫理
日経新聞によるように、 再生紙に続いて文具用プラスチック(樹脂)でも メーカーが再生品配合率を偽っていたことが分かり、 環境対応製品を巡る偽装問題が一段と広がってきた。 再生樹脂は環境に配慮した素材として 日用品、家電、自動車など幅広い業界で 利用意欲が高まっていたという。 原材料メーカーによる長年の意図的な偽装は、 資源の有効利用をめざすリサイクル社会の前提を 大きく揺るがすものとなるという。 食品偽装、再生紙偽装と続く中で、 このブログでも、こういった偽装が、一般的に、 人間環境系倫理の「わかっていてもできない」という現象 にあたるので、他の環境関連分野に波及する可能性が あることを論じてきた。 しかし、ことここにいたるに及んで、 人間環境倫理というよりは、それ以前の段階、 すなわち、「資源・エネルギー・環境問題の実在がわかっていない」 状況が、つい最近まで続いていたということを 示していると考えた方が、現実を示していると考えられる。 資源・エネルギー・環境問題が、 真剣にマスコミで取り上げられる様になったのは、 関係者がノーベル平和賞をもらうに至ったという現実 を認識してからであり、それまでは、知識人の中にも 半信半疑である人が多かったと考えることができる。 そのため、偽装であることは意識していても、 環境偽装であるという真実を認識せずに やってしまったということであろう。 資源・エネルギー・環境問題ということが一体のものと 言う認識自体がいまだに普及しているとは考え難いのが 現実であり、そうした、教育活動も必要であろう。 そうした啓蒙が進んで初めて、人間環境系倫理の問題かどうか 議論ができるようになるのであろう。 京都議定書が発効する前に、こうした啓蒙を進めなければ、 いくら政府がCO2削減等の計算をしても絵に書いた餅である。 子供達の時代が続くかどうかに対しても、 自分が資源・エネルギー・環境問題や温暖化問題を理解できないことを 脇において、非常に冷淡である知識人のふりをした大人が多い というのも事実である。 こうした大人の行為は、人間環境系倫理にもとると言っても、 当人達が、問題の存在を認識していないのだから 暖簾に腕押し,猫に小判である。 とくに、生産世代で、テレビ等を見る時間に 外で飲食などをしている人々の中にこういう人種が多い というのが現実であり、テレビの報道を期待できないのも現実である。 いっそのこと、環境偽装行為に対する刑法上の厳罰が与えられた という情報が大人達に行き渡るような実力行使をしなければ、 一部の善意の人々の環境改善行動が無駄となり、 環境偽装行為や無視がまかり通る世の中になってしまう。 一部の経済通などの知識人の中には、 温暖化問題を指摘した人々を、環境マフィアであると 呼ぶ人もいるのが現実である。 今必要なことは、資源・エネルギー・環境問題が お互いに連動する一体化した問題であることを 政府機関や学会などが、認識し、啓蒙し、 環境偽装行為などが、人間環境系倫理上の問題として 意識されるようにすることである。 現在では、多くの市民に地球温暖化問題が存在することが 知られているが、その解決を阻む様な行為が 悪であるという意識は少ないのが現実である。 子供達が将来に夢を持てない様な社会になると、 非行や校内暴力などが増加し、 社会問題が多くなることにも繋がるのである。 従って、資源・エネルギー・環境問題は、 縦割り型の省庁、学会の構造を乗り越えて、 可能な限り多くの横割り型のネットワークで対処 してゆくことが必要であろう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Feb 10, 2008 01:28:17 AM
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