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アルゴリズムの時代(スポンタ通信 2.0)

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2007年04月13日
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「Googleの次に何がくるかはわかっていない」との話が出たので、脊髄反射的に、「Googleの次に何が来るかは、すでに分かっている」と偉そうに語ってしまった。

なんとも、感情的な私であり、反省しきりである。

遮られた方が気分を害されたことは間違いない。

ORZ

そこで、反省を込めて論述する。



「Googleの次にどんな時代が来るか」を考えるには、Googleの欠点を考察すればいい。

Googleの欠点というか特徴は、リンクを量的に勘案することによって、サイトの重要度を評価することである。

ここにこそ、Googleの特徴があり、欠点がある。




【Reference:01】

20世紀を代表する科学者・アインシュタインの理論の特殊相対性理論を理解する人は世界に5人しかいなかったといわれる。

ならば、もし、Googleを使ってノーベル賞受賞者が決定されたなら、アインシュタインは受賞できなかったはず…。

しかし、アインシュタインは、ノーベル賞を得た。
その理由は、アインシュタインを評価した5人の科学者もまた、多くの評価を得ていたからだろう。

つまり、評価システムのツリーができあがっていて、そのトップにアインシュタインが存在したということになる。

そのツリーこそ、Googleの時代の次にやってくる、インテグレートの時代の要諦である。



【Reference:02】

トーマス・フリードマン著「フラット化する世界(下巻)」というベストセラーを読んでいたら、CEOとならぶ、企業の重役であるCIO(最高情報責任者)が、今の私は、最高インフォメーション責任者だが、今後には、最高インテグレート責任者になるだろうと語っていた。(p.21の記述)

「InformationからIntegrationへと時代が動いていく」ことを、アメリカのビジネスマンは感じているのだろう。






情報からインテグレートへの変化が当然の帰結であることの例があることを皆さんは勘づいているだろうか。

それはゆうまでもなく、POSシステムだ。

といえば、うなづいてくれる人も多いだろう。

【Reference:03】

一時期、大型店舗やチェーン店などで、POSシステムが導入された。
これにより効率的な店舗運営が実現したという報道が大々的になされた。だが、そのような報道は現実を反映したものではなかった。

POSを大々的に取り入れたダイエーなどは、「何でもあるが、欲しいものがない」などと揶揄されていたのを憶えている。

売れる商品しか置かないことは、小売業側の都合であり、それが消費者のニーズに必ずしも直結しないのだ。


【Reference:03A】

たとえば、売れる売れないに関わらず、コンビニは祝儀袋・不祝儀袋を切らさない。

薄利であり、数量も出ない商品、そんな店舗主の利益に直接的に影響しないばかりか、商品棚を占めることによって悪影響を及ぼしているかもしれぬ商品である。

そんな商品であっても、そういう商品を切らさないことによって、消費者に対する信頼感・安心感を与えることができる。

それが顧客重視の店舗経営を地域住民たちにアピールし、祝儀袋・不祝儀袋は、遠因として、安定した売上げに寄与しているのだ。

*

【Reference:04】

現在のPOSシステムは、もうひとつ上のグレードにすすんでいる。

デパートなどでは、少額商品で売上げに寄与しないとしても、そのような商品を購入する顧客は、別の売り場で高額商品を購入する傾向があるという顧客調査が出ている。

このデータにしたがって、アメリカ製の高額・特殊な家庭電気製品の消耗品を扱っているとか、ソーダサイフォンのボンベを扱っているという。



情報が量的な充実を持たぬならば、量的な解析にもっぱらになるのは仕方のないこと。

しかし、量的な視点だけで情報を解析することには不備がある。

情報の量的な質が達成できた時点で当然のように起こることは、多角的(恣意的・主観的)な視点から情報を分析・解析することなのである。



Googleの時代の次にやってくるのは、インテグレートの時代である。

【Reference:05】

それは、「量の時代のあとに質の時代がくる」という必然である。

「大衆の時代、分衆の時代、個の時代…」というトレンドの流れと同様である。




【Reference:06】

松本竜助氏の一周忌の追悼番組で、島田紳介氏は、若かった頃の自分達の漫才について論じていた。

「10万円、5万円、3万円、運命の分かれ道…」のいとしこいし。
「親亀の背中に小亀を載せて…」の獅子てんや瀬戸わんや。

そんな、こどもからお年寄りまでのすべてに受ける漫才の時代があった。

落語でいえば、

「どうもすいません」の三平。
「山のあなたの…」の歌奴。
「うちの化けべそが…」の円鏡。

そんな時代が続いていた…。

だが、その時代はいつか終焉する。

*

その次にやってくるのは、分衆の時代である。

自分達の漫才は、10代から20代。せいぜい35歳ぐらいまでの、男性をターゲットにしよう。

そのためには、ヤンキーたちや、成功者として人生を歩んでいない人たちの劣等感を題材に漫才を組み立てよう。

そのような大衆から分衆を想定したのが、当時、紳介氏がつくっていた「笑いの教科書」だろう。

だが、それは教科書によって学ばれるものでしかなく、アプリオリ(生得的・生まれつき)なものではなかった。

そういう根っこの弱さを感じていた紳介氏は、「でも、このやり方で続けられるのは、せいぜい10年だ」と、ブレークする前から、絶望していたという。

そして、8年ほど経った頃、ダウンタウンの漫才を見て、舞台袖で紳介は滂沱の涙を流したという。竜助氏は、紳介氏の思いを知っていたから、解散に同意するとともに、記者会見で、紳介氏の気持ちを多弁した。

世の中は、紳介が竜助を捨てた。と、批判するが、そうではない。
壮大な漫才プロジェクトが終わったのである。

それは、漫才が人生の生き様の一つではないとき、その賞味期間が限られるという至極まっとうな結論をしめしていた。

演芸界において、つくりものが決定的な魅力を持たないのは、桂米丸や桂三枝やの新作落語が、当人が努力すればするほど、つまらなくなるという構造にまきこまれていることを想起すれば実感できるだろうか。

古典落語においては、他者を演じることによって創作は肯定される。だが、日本文化の自然主義の系譜では、自分が主人公でありながら、虚構の世界を構築することは受け入れられない…。

「行列のできる…」で、ネタを連発するキリコが批判にさらされるのは、そういうことだ。


人生なる漫才とはアプリオリな才能による漫才である。
その系譜には、オール阪神・巨人やB&Bの漫才がある。島田洋七氏のテクニカルなしゃべりも、その底に原体験としての「がばいばあちゃん」がいる。

そういうものの生きは長く、時代を超えて、ロングセラーとして成立するのだ。

一方の紳竜漫才は、10年を待たずに解散するしかなかったのだ。



私はここに、大衆→分衆→個の変遷を見る…。

そして、個を全面に押し出して活動する現在の島田紳介氏は、究極のロングライフ商品である。

彼こそが、インテグレーターとしての個のあり方の可能性を明確にしめしている。

叩かれよ。されば、開かれん。それがインテグレーターかもしれぬ。




このトレンドの流れは、生産者に、大量生産という単純な作業という利益の上がりやすい生産体制を続けることを許さず、
小ロット多品種生産という、やっかいで、売れない品種をつくるリスクのある生産体制を強いる。





企業家たちは、できるだけマージンの高い時代が続くことを望んでいる。だから「Googleの後に何がくるか分からない」などと嘯くのだろう…。
だが、誰もが、そのような必然を感じているから、インテグレートな情報商品をつくるための取り組みはすでになされているに違いない。

社員たちに本業の他に新しい企画を練ることを強制するGoogleがそのような商品を発売する可能性はかなり高いのではないか。
ならば、Googleがインテグレートシステムを構築することにより、Googleの時代は続くことになる。

とはいえ、それは私の論理が挫折したことにはならぬ…。

ま、そんな感じである。

07sponta



蛇足:

言論者のリファレンスの選択は自由である。

その選択は言論者の極めて恣意的なものだから、言論者が具体例を持ってこようとも、それが原因と結果の関係にあるとは限らない。

だから、私の言論を、フジテレビのスーパー競馬に出演する、競馬評論家の伊崎脩五郎氏の競馬予想みたいな取るに足らぬもの。と、看破することもできる。

だが、読者はご存知のように、「インテグレート」の馬券を買っている。そこが違いである。
勿論、伊崎氏も馬券を買うことがあろうが、私のように、1年以上同じ馬券を買い続けるなどということはない…。





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Last updated  2007年04月14日 07時58分51秒
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