機械式時計と煙草でブログ！

　今回取り上げるマックバレン「モダン・バージニア」については、日本ではまだ売られていない銘柄ですし、この煙草をわざわざ選んで海外から個人輸入する人も滅多にいらっしゃらないでしょうから、これのレポートにはあまり意味がないかも知れません。けれども割りと新しい製品のようですし、将来的に日本へも輸入されるようになるかも知れませんから、取り敢えずレポートしておきます。

　今回吸うのは、昨年末に米国からのパイプ煙草の個人輸入に初挑戦した際に、ショップさんからオマケとして20gほど分けてもらったものです。それは普通の50g用パウチに入れられ、封もしっかり施された状態で送られてきましたから、普通の市販状態に近い喫味を試せると思います。

　まず開封時の香りは、蜂蜜入りのオレンジジュースといった感じで、意外な事に少なくとも微着香程度以上ではあるようです。カットは、細めのリボンカットがメインで、僅かにラフカットのブラックキャベンディッシュが混ざります。湿気は普通です。
　名前から想像していたのは、割りと浅めに熟成されたバージニア・ストレートだったのですが、実際は浅い熟成のバージニアに僅かに着香ブラックキャベンディッシュを混ぜた微着香煙草のようです。

　これを火皿内径21mmのパイプに普通に詰めて着火しますと、もうほとんどオレンジかメロンのような軽いけれどもたっぷりとした甘味が口に広がりました。かなり甘い喫味なのですが、果物的な酸味があって、すっきりした甘さになっています。一方、香りの方は強くなく、やや柑橘系だと思うのですが、あまり「着香でござい」という雰囲気はありません。

　火着き・火持ちは良好で、燃え方も少し早い感じがします。ですから、いつもより抑えた吸い方をしないと、燃え過ぎで甘味が失われそうになります。

　喫煙中盤でも基本的には同じ喫味が続くのですが、はやり火力を抑えないと甘味が出にくくなります。特にこの段階では、それが顕著に出ます。ですから、お気楽にプカプカ吸って、いつも甘～いという訳には行きません。甘味を引き出すのに、かなり神経を使います。

　喫煙終盤で煙草の詰まり具合が改善されたのか、甘味を引き出すのが少し楽になりました。味その物は相変わらずメロンっぽくて美味しいです。この段階でもこういう喫味になるという事は、この味は着香によるものではなく、煙草の熟成具合とブレンドによる部分が多くを占めているのではないかと思われます。そういう意味では、なかなか秀逸なブレンドです。

　という事で喫煙終了。後味はメロンで、残り香は微かな柑橘系でした。
　全体的に見て、甘味を出すのに神経は使いますが、メロンのような果物系の甘さが大変に美味しい煙草でした。こういう煙草なら、適度に価格を抑えたパウチ物として輸入すれば、日本でもそこそこ人気が出そうな気がします。

　マックバレンの着香物は、どこかわざとらしい部分があって、今一つ手放しで賞賛はできないイメージがあるのですが、この煙草に関してはそのイメージはありませんでした。日本への正規輸入が期待される銘柄なのではないでしょうか。


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