テーマ:パイプたばこを吸おう(1817)
カテゴリ:パイプ煙草インプレ
いよいよ年末です。今回のパイプ煙草レポートは、ラールセンの「クラフツマンズ・エディション2016」です。この時期のラールセンの限定煙草は、もう一つイヤー煙草があるのですが、それは2017年版という事で、新年一発目のレポートに回します。 で、今回の「クラフツマンズ・エディション」は、昨年末に初めて発売されて、その時は毎年恒例の煙草になるのかどうか分かりませんでした。価格が以前から存在するラールセンのイヤー煙草より高いので、単なる一発勝負の企画物かも知れないと思っていたのです。ところが、この煙草は今年も発売になり、今後恐らく毎年リリースされるだろう事が分かりました。 今年のバージョンは、缶に「152 YEARS OF EXCELLENCE」とあり、1864年創業のラールセン社の2016年製である事が分かります。それと、昨年は名前が「CRAFTMANS EDITION」だったのに対して、今年は「CRAFTSMANS EDITION」となっています。 では早速吸ってみましょう。 開封時の香りは、強めのバニラに少し果物系を加えたぐらいの感じで、ラールセンらしい爽やかな雰囲気になっています。カットは、細かいリボンカット(茶色)がメインで、それにやはり細かいラフカット(黒色)が混ざります。湿気は普通です。 これを火皿内径20mmのパイプに詰めて着火しますと、果物系によって軽快になったバニラ香が最初に来ました。バニラだけだと少し重い感じになりますが、この煙草では果物系(桃とか)の酸味が加わっていて、非常に軽やかな香りになっています。味は、甘味と酸味が程良くバランスした完熟前の桃っぽい果物系で、こちらもかなり軽やかに仕上がっています。ある意味、非常にラールセンらしい絶妙な着香で、軽過ぎず、重過ぎず、私としてはとても美味しい喫味に感じます。イヤー煙草よりも高い単価になっているのも納得の完成度だと思います。 ただし、個性という意味では少し物足りない面はあります。方向性としては、同社の「マスターズブレンド」とか「シグネチャー」とかと同じで、それらの上級バージョンといった面持ちです。まぁ、ラールセンの王道を真っ直ぐに進んでいるといった所でしょうか。 火付きと火持ちは良いです。且つ、あまり燃え過ぎるという雰囲気もありませんから、かなり吸いやすい煙草だと思います。 喫煙中盤を過ぎてくると、喫煙序盤からの着香分の味に加えて、ベースの煙草の甘味が増してきたように感じます。ベースの煙草に糖度がかなり高い上質の葉を使っている事が分かります。甘味が増した分、喫味に落ち着きが出て、これはこれで非常に美味しいです。 喫煙終盤も中盤と同じ喫味が続きます。ここまで甘味が継続するのは、やはりベースの葉の糖度の高さによるものでしょう。また、着香もかなり深く施されているようです。ですから、最後の最後まで美味しい喫味を楽しめたのは言うまでもありません。 という事で喫煙終了。後味は果物系の甘さで、残り香は果物入りのバニラでした。 全体的に見て、ラールセンの上級物に相応しいバランスの良さと上質さ、美味しさを持った良い煙草だったと思います。昨年の「クラフトマンズ・エディション」にはバーレー葉の渋味が強くあって、味よりも香りの方が楽しめる仕様になっていましたが、今年のバージョンは味にも香りにも軽やかな甘味が強くあって、私としては今年の方が好ましい出来になっています。 最近ラールセンは、日本国内定価14万円(100g)の超高級パイプ煙草「ハンドプレス」を発売しましたが、流石にそこまで高額だと、いくら私がラールセン好きだと言っても、全く手が出せません。話のネタとして1ボウルくらいは吸ってみたいのですが、近隣で購入したという話も聞きません。でも、まぁ、今回のような良い煙草が吸えているので、それなりに幸せだと感じています。それくらい、この「クラフツマンズ・エディション2016」は欧州系着香煙草として良く出来ていて美味しいと思います。ラールセンのファンだけでなく、着香好きの方はぜひ試してみて下さい。 [納得の煙草ブログは此方 Click!] お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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お邪魔致します、コメントの返信いただきありがとうございます
タバコの芳香に、自然界の香りの80%を含むとは、驚きです!いろいろ教えていただき大変参考になります 今回の記事の14万?円のタバコ缶の話にも驚きです たぶんプレステージな御人が召し上がるのかと、、、思います 到底手が出ませんが、なんだがスゴイですね ただ、ラールセンのマスタブレンドは、充分美味です!安いけど! これはパイプファンの人は、意見が一致するところですよね 私が買っているタバコ屋さんのご亭主も 「このお値打ち感はなかなかだ」って言ってました 私も、たまに戻ります 安定したミルクティー様の、やさしくなごめる味ですよね〜 そろそろ年末ですね、良いお年をお迎え下さい (2016.12.29 02:00:58)
六条 旭さん
好きなメーカーなので、あまり高級化するのも困りものなのですが、高級になればなるほど、相対的に煙草税額が気にならなくなるという効果はあるのかも知れません。どんどん増額されていく煙草税を考慮した高級化戦略という解釈も出来そうです。 (2017.01.05 20:46:21) |
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